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  • 『火垂るの墓』を観た海外の人による映画批評→最後の文章に共感の声集まる「これほど的確に鑑賞後の心象を表した表現を私は知らない」

    Kenji Shiraishi @Knjshiraishi ついにアメリカのNetflixに火垂るの墓が登場した。初めて見るアメリカ人たちから、どういう反響を引き起こすのだろうか。 pic.x.com/vcciqr0wnk

      『火垂るの墓』を観た海外の人による映画批評→最後の文章に共感の声集まる「これほど的確に鑑賞後の心象を表した表現を私は知らない」
    • 作品が批判されて委縮することを拒否したくて都知事候補「ひまそらあかね」を支持した表現者は、とりあえず世にだした作品が批評されるのに耐えられないのはナイーブ過ぎると認めるべきだと思うよ - 法華狼の日記

      たとえば藤子・F・不二雄『エスパー魔美』の1エピソード「くたばれ評論家」に、下記のような有名なくだりがある。 『エスパー魔美』の名言は、批判を忘れておしまいにしようという主張ではない - 法華狼の日記 公表した表現が批判されることを覚悟すべきこと。批判することも反発しかえすことも自由であること。 そうした表現の自由にまつわる主張が、表現者である父親の人格とともに描かれ、この頁だけでも普遍性をもっている。 これは批判についての一般論をそのまま漫画化しただけともいえるが、批判された表現者が批評の権利を認めたことでドラマとして味わいがある。 上記エントリで紹介したように、エピソード全体でも表現と批評をめぐる多様な視点がくみこまれ、有名なくだり以外にも見どころが多い。 さて、都知事選で「ひまそらあかね」名義で立候補した暇な空白氏*1に対して、複数の表現者が"燃やされる"ことへの抵抗を期待して支持を

        作品が批判されて委縮することを拒否したくて都知事候補「ひまそらあかね」を支持した表現者は、とりあえず世にだした作品が批評されるのに耐えられないのはナイーブ過ぎると認めるべきだと思うよ - 法華狼の日記
      • 一体なぜ…『ジョーカー2』批評&興行面で大苦戦の原因|シネマトゥデイ

        待望の続編もまさかの大苦戦…『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』より - (c) & TM DC (c) 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories 今年最も期待された映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(全国公開中)は、誰も予測しなかった状況に陥ってしまった。5年前、全世界で10億ドルを売り上げ、オスカーに11部門で候補入りした『ジョーカー』の続編が、批評面でも興行面でも大苦戦している。日本よりひと足早く公開されたアメリカの批評家と観客は、どこに不満を感じたのか。(文/猿渡由紀) 【画像】超イケメン!『ジョーカー2』あの

          一体なぜ…『ジョーカー2』批評&興行面で大苦戦の原因|シネマトゥデイ
        • 人種差別も反進化論も批判しているのに…やっぱり昔のSF映画? 『猿の惑星』を初めて見た[第2回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評

          フェミニスト批評家・北村紗衣さんによる「あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評」は、北村さんが初めて見た映画の感想をアドリブで話しながら、映画を見る際に注目してほしいポイントを紹介していく連載。取り上げる作品は読者の皆さんからも募集しつつ、北村さんの元指導学生・飯島弘規さんと、担当編集で選定していきます。 連載の中で紹介されていくポイントを押さえておけば、感想が「なんかよかった」「つまんなかった」しか思い浮かばなかった映画やジャンルも、新たな視点で楽しめるかもしれません。 本連載はテキストだけでなく、収録の様子を一部、YouTubeの太田出版チャンネルに公開していきます。記事におさめられていない話も含まれていますので、本記事とあわせてどうぞ。第二回のお題は『猿の惑星』です! ※あらすじ紹介および聞き手は飯島さん、その他は北村さんの発言になります。 ※なお、あらすじ紹介の直後

            人種差別も反進化論も批判しているのに…やっぱり昔のSF映画? 『猿の惑星』を初めて見た[第2回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評
          • 音楽批評は不必要なものなのか──音楽メディア「Pitchfork」GQ併合と人員削減に寄せて

            アメリカの大衆音楽専門批評サイト「Pitchfork」が男性ライフスタイル雑誌『GQ』の傘下に併合されることが、2024年1月に明らかになった。 それに伴い、編集長を含む編集陣の解雇が同時に報じられた。 「Pitchfork」と『GQ』の母体会社であるCondé Nastのコンテンツ部長・Anna Wintourさん名義で送られたメールによると、「Pitchfork」のパフォーマンスを評価した上で『GQ』チームへの併合を決定。それが音楽をカバーする両ブランドにとって最善の道だと信じると伝えている。 また組織改変に伴って編集長のPuja Patelさんを含むメンバーがチームを去ることも決まった。 News: In a note to staff, Condé Nast announces that Pitchfork is being moved under GQ. pic.twitter.

              音楽批評は不必要なものなのか──音楽メディア「Pitchfork」GQ併合と人員削減に寄せて
            • パリオリンピック選手村の食事に対する中国人選手の批評、食レポの才能がある「独特さがある境地に達してる」食文化の違いにも注目

              ライブドアニュース @livedoornews 【皮肉まじり】「まずい。本当に最悪」金メダルの中国最強スイマー・潘展楽も選手村の食事を酷評 news.livedoor.com/article/detail… 「味を足したいと思っても調味料がないんです」、「まぁ非常に地元らしい風味はあって、独特で、独特さがある境地にまで達している感じはしてます」とコメントした。 リンク ライブドアニュース 「まずい。本当に最悪」金メダル獲得の中国最強スイマーも酷評 選手村の食事情が東京五輪の再評価にも【パリ五輪】 - ライブドアニュース パリ五輪の競泳男子で金メダルを獲得した中国代表の潘展楽。中国の番組で、選手村の食事を「まずい。本当に最悪」と酷評した。「味気ないというか」「味を足したいと思っても調味料がない」と話した 29 users 8

                パリオリンピック選手村の食事に対する中国人選手の批評、食レポの才能がある「独特さがある境地に達してる」食文化の違いにも注目
              • 【悲報】またもや日本共産党を批評した増田が削除される

                そこそこブクマを集めてた[B! はてな匿名ダイアリー] 日本共産党ってほんまに私有財産を認めない政党なんだなの増田が削除されてた。記事ができてから数時間?てとこかな? 特定のXを引用したのが規約違反と言えばそうなんだろうが、仮にも議員でありその発言が書けないというのは時事問題が書けないことになるので杓子定規に過ぎないかとも思う。 魚拓にもインターネット・アーカイブにもなかったので、自分の端末のキャッシュから可能な限り復元しておく。 また削除される可能性も高いので、すぐ魚拓しておこうと思う。 日本共産党ってほんまに私有財産を認めない政党なんだな今までネタだと思ってたが 私有地の神宮外苑を国民共有の財産にしようとしてるとか https://x.com/jcp_cc/status/1808096911544705295 日本共産党(公式)🌾⚙@jcp_cc #神宮外苑 は国民共有の財産です。

                  【悲報】またもや日本共産党を批評した増田が削除される
                • フェミニズム文学批評とかいう文学批評の中でも特にカスみたいな評論の分..

                  フェミニズム文学批評とかいう文学批評の中でも特にカスみたいな評論の分野。最近はアニメ・ゲームなどのサブカルコンテンツにも手を伸ばしている。最近も某フェミニストが某ゲームは女性を貶めるものと批判していた(彼女の場合あまりにも的外れなことを言っていたのですぐに論破されていたが)。 こういう批評がまかり通ってしまうと、今度は女性向けコンテンツも萎縮させてしまうおそれがある。私は女性であり、男性をケモノ化させたり、凌辱したりするようなえげつないR-18コンテンツも好む。これは彼女らが批判しているコンテンツの男女をただ逆転させただけのものだ。フェミニズム文学批評のせいで、これらが非公開になったらと考えるととても辛い。 文学や芸術作品を規制してなにか世界が変わるとも思えないので本当にやめて欲しい。

                    フェミニズム文学批評とかいう文学批評の中でも特にカスみたいな評論の分..
                  • メチャクチャな犯人とダメダメな刑事のポンコツ頂上対決? 『ダーティハリー』を初めて見た[第3回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評

                    映画を見た後に「なんかよかった」「つまらなかった」という感想しか思い浮かばない人のために、フェミニスト批評家・北村紗衣さんが、初めて見る映画の感想を話しながら注目してほしいポイントを紹介する連載「あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評」。聞き手を務めるのは、北村さんの元指導学生である飯島弘規さんです。 連載の中で紹介されていくポイントを押さえていけば、今までとは違った視点から映画を楽しんだり、面白い感想を話せたりするようになるかもしれません。 本連載はテキストだけでなく、収録の様子を一部、YouTubeの太田出版チャンネルに公開していきます。記事におさめられていない話も含まれていますので、本記事とあわせてどうぞ。第三回に取り上げるのはクリント・イーストウッド主演の名作『ダーティハリー』です! ※あらすじ紹介および聞き手は飯島さん、その他は北村さんの発言になります。 あらすじ

                      メチャクチャな犯人とダメダメな刑事のポンコツ頂上対決? 『ダーティハリー』を初めて見た[第3回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評
                    • 炎上広告批評のむずかしさ

                      数年前、企業の広告やマーケティングの炎上が、毎週のように起きる時期があった。私はそのうちの幾つかの解説を、炎上広告批評というタイトルで書いた。なにしろネタには困らないし、一つ一つの解説だけではなく、数が集まれば分類・対策も整理できて、面白いコンテンツになるのではないかと思ったのである。目指すは令和の天野祐吉。朝日新聞の連載になる日も遠くはない。 (若者向けに解説しておくと、むかし天野祐吉というコラムニストがいて、広告批評という雑誌を出したり、朝日新聞にCM天気図という連載を持ったりしていた) けっきょく数回書いてやめてしまったのは、もちろん生来の飽き性だからというのもあるし、この路線がとても上手く行って炎上広告の専門家になったら嬉しいかというと別に嬉しくないというのもあった。 最近、Doveの広告が炎上して、炎上広告批評を続けていたらどうなっただろうなとちょっと思った。Doveの広告は、美

                        炎上広告批評のむずかしさ
                      • “新進作家”、レジェンド・エリスンに嚙みつく?――ハルキムラカミによる若干のSF批評に就いて - 街道日誌

                        村上春樹の作品についてはさまざまな人がさまざまなことを言っているが、ある種の作品がSFの質を帯びているのは疑い得ない。「SFマガジン」が2006年に行ったオールタイムベスト・アンケートでは、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』は国内SF長編48位にランクインしている。 さて今回は筆者が偶然発見した村上によるエリスン『死の鳥』書評を紹介する。氏がその本を「読んでいた」ことそのものは、翻訳家・風間賢二氏のエッセイ集『快楽読書倶楽部』(創拓社)によって熱心なSFファンの間ではこれまでも知られていた。ただ、この記事は風間氏が早川書房の編集者であった時代、喫茶店で原稿の受け渡しをした際に村上が『死の鳥』について言及した、と書いてある程度で、村上自身がエリスンについて書いた文章が存在するとは筆者はまったく知らなかった。また、インターネット上にもこの書評に言及しているサイトが見当たらないので

                          “新進作家”、レジェンド・エリスンに嚙みつく?――ハルキムラカミによる若干のSF批評に就いて - 街道日誌
                        • 虹裏は世界への影響力がスゴイのに批評されないみたいな話

                          リンク ニコニコ大百科 ふたば☆ちゃんねるとは (フタバチャンネルとは) [単語記事] - ニコニコ大百科 ふたば☆ちゃんねるとは、日本の画像掲示板群のことである。お前たち、もう寝なさい。 広告:::リボルテックトシアキNo.108 S-1星皇 画像ファイル名:12987981937... 2 虫塚虫蔵@迷路'24 @pareorogas 「虹裏」が国内外のネット文化に及ぼした影響力は計り知れないんだが、あまりにも計り知れなさすぎて、誰もそれに気づかずここまできている。それゆえに研究や批評の対象にすらなってないのが、ほんとう強すぎる。 twitter.com/danoukanigou/s… danoukanigou @danoukanigou やっぱさー 二次裏 なんかの特異点なんじゃね…? なんだかんだでオタクである事への赦しを世界に与えてやがる… それだけにゲーマーズゲート事件は本当に

                            虹裏は世界への影響力がスゴイのに批評されないみたいな話
                          • 40年間の日本ゲーム批評と中国・韓国の最新ゲーム研究を集大成した書籍『日中韓のゲーム文化論』が興味深い。東アジアのゲーム文化を下支えしている、レベルの高い「知のバックボーン」の存在を実感する内容

                            日本のゲーム批評を集成した「ゲーム批評アンソロジー」でもある一冊新曜社から刊行された『日中韓のゲーム文化論』は、副題に〈東アジア・ゲーム批評〉とあるように、日本、中国、韓国の研究者によるゲーム批評18本を収録した論文集だ。 本書のタイトルを目にした際に、「日中韓」という括りにまず目が向くのは当然だろう。だが本書はそれだけでなく、1980年代から現在(2020年代)までの日本のゲーム批評を集成した「ゲーム批評アンソロジー」である点も大きな特徴だ。この2つの特徴は、本書の成り立ちが深く関係している。 まえがきによると、本書は中国で2020年に出版された日本のゲーム批評アンソロジー『探寻游戏王国里的宝藏──日本游戏批评文』を基盤として、そこに韓国と中国の最新ゲーム研究論文を追加したものだという。具体的には、本書第1部の日本パートに10本、第II部の中国パートに5本、第III部の韓国パートに3本の

                              40年間の日本ゲーム批評と中国・韓国の最新ゲーム研究を集大成した書籍『日中韓のゲーム文化論』が興味深い。東アジアのゲーム文化を下支えしている、レベルの高い「知のバックボーン」の存在を実感する内容
                            • 詩学、批評の解剖、書くことについて、映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと、ライターズ・ジャーニー等々、「物語の作り方本」のエッセンスを濃縮した『物語のつむぎ方入門』

                              数学の公式集ってあるでしょ。よく使う関係式や定数や演算を、コンパクトにまとめたやつ。あれの物語版だと思ってほしい。 「なぜそうなのか」といった証明や由来は最小限にして、エッセンスしか載ってない。なので非常に薄い(なんと61頁!)。もし必要なら、自分で出典に当たってくれとばかりに参考文献だけは充実している。 この61頁に、「読者の興味をどうやって興味を惹くか」の基本的なセオリーがまとめられている。小説、マンガ、映画、演劇、どのジャンルにも共通して、物語を面白くするプロットの作り方がある。そして、そのプロットをどう転がせば、読み手や観客の魂を震わせ、深い感動をもたらすかが紹介されている。 いわば、物語作家の虎の巻なのだが、公式集であるが故に、注意すべき点がある。要点というか骨子しか書いていないので、不慣れな人には不親切かもしれぬ。 だから、本書の想定読者は2種類になる。 想定読者1:物語の作り

                                詩学、批評の解剖、書くことについて、映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと、ライターズ・ジャーニー等々、「物語の作り方本」のエッセンスを濃縮した『物語のつむぎ方入門』
                              • 飲酒推奨映画? アルコールでジェンダー境界を越える『酔拳』[第1回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評

                                フェミニスト批評家・北村紗衣さんの新連載「あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評」を開始します。本連載では、映画を見る際に注目するとよいポイントを、北村さんがいままで見たことがなかった映画の感想を話しながら紹介していきます。 これまであまり見てこなかったジャンルの映画も、「なんかよかった」「つまんなかった」しか感想が思い浮かばない映画も、あるポイントに注目して見ると、これまでと違った感想が思いつくかもしれません。昔懐かしい映画から、聞いたことのない映画まで、北村さんの感想とポイントをお楽しみください。 本連載はテキストだけでなく、収録の様子を一部、YouTubeの太田出版チャンネルに公開していく予定です。記事におさめられていない話も含まれていますので、本記事とあわせてどうぞ! こんにちは。シェイクスピアやフェミニスト批評の研究をしている北村紗衣です。本連載「あなたの感想って

                                  飲酒推奨映画? アルコールでジェンダー境界を越える『酔拳』[第1回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評
                                • 『プロフェッショナル 仕事の流儀 “ジブリと宮崎駿の2399日”』を見て批評家の役割について考えた|三宅香帆

                                  映画『君たちはどう生きるか』を作るにあたって、宮崎駿監督がいかに苦心して「高畑勲監督という名の”父”と別れを告げるのか」を中心に描いており、結果的に半ば狂気の域まで達しながらも映画をつくることで彼は高畑さんとのお別れを果たしたのだ、というストーリーになっていました。 編集もすごく凝っていて、ジブリの映像をたくさん編集に使えるなんて嬉しすぎ! というプロデューサーの声が聞こえてきそうな番組でしたね……そんなことない? しかし私はこの番組を見て心底「批評家がやるべきこと」について考えたのでした。 1.批評の時代から、考察の時代へそもそも私は、ここ数年は「考察の時代」だと思っている。 考察とは何かというと、「作者が作品に仕掛けた謎を解く」こと。たとえばドラマ制作者がドラマに仕掛けた謎を視聴者が番組を見ながら解いていくこと、あるいは映画製作者が映画に忍ばせておいた秘密を視聴者が紐解くこと。どんな作

                                    『プロフェッショナル 仕事の流儀 “ジブリと宮崎駿の2399日”』を見て批評家の役割について考えた|三宅香帆
                                  • 誰でも映画の感想を言える時代、だからこそ「プロの批評家・評論家は必要」とクリストファー・ノーラン | THE RIVER

                                    誰でも映画の感想を言える時代、だからこそ「プロの批評家・評論家は必要」とクリストファー・ノーラン © LFI/Avalon.red 写真:ゼータ イメージ いよいよ2024年のアワード・シーズンが始まった。1月4日(米国時間)にはニューヨーク映画批評家協会賞の授賞式が開催され、監督賞に輝いた『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーランが登壇。“誰でも映画の感想を言える時代”に、プロの批評家や評論家がますます重要になっているとの持論を述べた。 「映画監督たちは、批評家や批評に対して複雑な感情を抱いているものです」。ノーランは受賞スピーチの冒頭でこう語った。「私たちはよく、“批評を読みますか?”と聞かれます。私はイギリス人なので、いわゆる家族の集まりでは親戚にこう言われるんです。“今日はガーディアン紙を読まないほうがいいぞ”って」。 もっとも現代は、映画批評家やジャーナリストが執筆する言葉以

                                      誰でも映画の感想を言える時代、だからこそ「プロの批評家・評論家は必要」とクリストファー・ノーラン | THE RIVER
                                    • CDからスマホまで何でも高音質化する5万円プレイヤーが凄すぎた(家電批評)

                                      CDからスマホまで何でも高音質化する5万円プレイヤーが凄すぎた(家電批評) いろいろな音楽を楽しみたいけど、できることならば「音」にもこだわりたいですよね? そこで注目を集めているのが、CDからスマホまであらゆるソースを再生できるSHANLING(シャンリン)のデジタルプレイヤー「EC Mini」。実際おすすめできる製品なのか「家電批評」とプロが検証テストしました!

                                        CDからスマホまで何でも高音質化する5万円プレイヤーが凄すぎた(家電批評)
                                      • お約束をひっくり返す、パロディゾンビ映画 『バタリアン』を初めて見た[第4回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評

                                        フェミニスト批評家の北村紗衣さんが、初めて見た映画の感想を話しながら注目してほしいポイントを紹介する連載「あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評」。聞き手を務めるのは、北村さんの元指導学生である飯島弘規さん(と担当編集)です。 連載の中で紹介されていくポイントを押さえていけば、いままでとは違った視点から映画を楽しんだり、面白い感想を話せたりするようになるかもしれません。なお、北村さんは「思ったことをわりとランダムに、まとまっていない形で発してもよいもの」が感想で、「ある程度まとまった形で作品を見て考えたことを発するもの」が批評だとお考えとのこと。本連載はそのうちの感想を述べていく、というものです。 本連載はテキストだけでなく、収録の様子を一部、YouTubeの太田出版チャンネルに公開する予定です。記事におさめられていない話も含まれていますので、本記事とあわせてどうぞ。 第四

                                          お約束をひっくり返す、パロディゾンビ映画 『バタリアン』を初めて見た[第4回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評
                                        • ソーシャルゲーム以降、主体的に生きることは可能なのか?──『マギレコ』サービス終了から始める批評原論

                                          『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』(以下『マギレコ』)というアプリゲームがある。いや、あった。 2017年8月22日よりソニーミュージック傘下のアニプレックスとゲーム開発会社・f4samuraiとの協業体制でサービスを開始し、ゲーム内ムービーの制作は『魔法少女まどか☆マギカ』(以下『まどマギ』)から引き続き、アニメーション制作会社・シャフトが担当した。 メインストーリーは大きく第1部「幸福の魔女編」と第2部「終結の百禍編」に分かれている。2020年から2022年にかけては、第1部の内容をベースに同じくシャフト制作による『マギレコ』のテレビシリーズ(以下アニメ版)も放送され、『まどマギ』がアート方面からも評価される一因となった「魔女空間」デザイン担当の劇団イヌカレー・泥犬が、総監督という立場で関わったことも話題となった。 そして2024年7月31日にアプリ本体が、約7年間の歴史に

                                            ソーシャルゲーム以降、主体的に生きることは可能なのか?──『マギレコ』サービス終了から始める批評原論
                                          • 『ゴジラ-1.0』アメリカの観客&批評家が絶賛 『ゴジラKOM』マイケル・ドハティ監督も鑑賞|シネマトゥデイ

                                            『ゴジラ-1.0』ハリウッドでの反応は…? - (C)2023 TOHO CO., LTD. 映画『ゴジラ-1.0』(全国公開中)の北米プレミアが現地時間10日、アメリカ・ロサンゼルスのDGAシアターで行われ、日本以外の国で本編が初上映された。上映後にはスタンディングオベーションが起こり、現地の観客&批評家から絶賛の声が相次いでいる。 【画像】スタンディングオベーションの会場!『ゴジラ-1.0』北米プレミアの様子 日本から主演の神木隆之介と山崎貴監督も出席した北米プレミアには、現地のゴジラファンをはじめ、多数のハリウッドセレブや地元メディアが集まった。『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を手がけ、屈指のゴジラファンでもあるマイケル・ドハティ監督や俳優セス・グリーンの姿も見られ、イベント終了後には神木と山崎監督に声をかけ、「アメージング! すばらしかった!」(ドハティ監督)、「感情がいろい

                                              『ゴジラ-1.0』アメリカの観客&批評家が絶賛 『ゴジラKOM』マイケル・ドハティ監督も鑑賞|シネマトゥデイ
                                            • 超映画批評『マッドマックス:フュリオサ』75点(100点満点中)

                                              『マッドマックス:フュリオサ』75点(100点満点中) FURIOSA: A MAD MAX SAGA 24年オーストラリア/アメリカ 148分 2024/05/31公開 ワーナー・ブラザース映画 PG12 監督:ジョージ・ミラー 出演:アニャ・テイラー=ジョイ クリス・ヘムズワース アリーラ・ブラウン ≪『怒りのデス・ロード』から一転、スカッと復讐劇、ではない≫ ジョージ・ミラー監督による『マッド・マックス』シリーズの30年ぶりの復活となった前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(17年)は、デジタル時代にガチスタントとアナログスペクタクル、電車道の単純ストーリーによる一点突破型エンタメ映画として、世界中で大ヒットとなった。 その実質的な主人公、隻腕の女戦士フュリオサの若き日の15年間を描いたのがこの最新作『マッドマックス:フュリオサ』。シャーリーズ・セロンからアニャ・テイラー=ジョ

                                              • 救済のパラフレゾロジー──長崎、京アニ、きみの色|てらまっと | 週末批評

                                                2024年8月30日に公開された山田尚子監督の最新作『きみの色』について、当サイト管理人が舞台となった長崎の歴史を踏まえ、変えられない出来事の意味を書き換える「パラフレーズ」という観点から論じる。なお、本記事には『きみの色』の結末に関する記述が含まれる。 The Paraphrasology of “Salut”: Nagasaki, Kyoto Animation, and Kimi no Iro|teramat 文:てらまっと 坂の上にある虹光女子高等学校の聖堂に朝陽が射しこんでいた。1 一瞬、あたり一面が強烈に明るく淡いピンク色の光に包まれた。まるで虹が落ちてきたような、美しいと言っていい情景だった。2 かれこれ10年ほど前、原爆に関するフィールドワークの手伝いのために何度か長崎を訪れたことがある。平和公園や爆心地公園、長崎原爆資料館、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館といった公式の関

                                                  救済のパラフレゾロジー──長崎、京アニ、きみの色|てらまっと | 週末批評
                                                • 映画「メガロポリス」の予告編で登場した映画批評家によるコメントはすべてAIで捏造されたものであったことが明らかになり予告編が削除&担当者も解雇

                                                  フランシス・フォード・コッポラ監督の最新作となる映画「メガロポリス」の予告編で、AIが生成した「偽のレビューコメント」が使用されていたことが明らかになり、予告編の制作を担当していたエディ・イーガン氏がマーケティングチームから外されるという事態が起きました。 'Megalopolis' Marketing Consultant's Lionsgate Ties Cut Over Trailer Debacle https://deadline.com/2024/08/megalopolis-marketing-consultant-lionsgate-ties-cut-trailer-debacle-1236049223/ AI was responsible for the fake quotes in the Megalopolis trailer - The Verge https:/

                                                    映画「メガロポリス」の予告編で登場した映画批評家によるコメントはすべてAIで捏造されたものであったことが明らかになり予告編が削除&担当者も解雇
                                                  • 排水口をめぐる冒険──シャフトアニメ演出論|あにもに | 週末批評

                                                    ※本記事は、シャフト批評合同誌『もにも~ど 2』(2024)所収の論考を一部加筆・修正のうえ、転載したものです。 Drain-Images Chase:About the Direction of Anime by SHAFT|Animmony 文:あにもに 自分の思考乃至動揺の中心部に、ぽっかりと暗い穴、颱風の眼のようなものがあって、さまざまな相反する判断が敲ちあって生れる筈の思考の魚が、生れかけるや否や途端にその穴、その眼の中へ吸い込まれてゆくように思われた。もしその穴、その颱風の眼をそこだけ切り取って博物館に陳列するとしたら、それには、人間的、という符牒のような札がかけられるかもしれない。 堀田善衛『広場の孤独』 はじめに いくぶん唐突な問いではあるが、「シャフト演出」と聞いたとき、ただちに連想するものと言えば何だろうか。 人によってはキャラクターを非解剖学的な角度で振り向かせる「シ

                                                      排水口をめぐる冒険──シャフトアニメ演出論|あにもに | 週末批評
                                                    • マイペースな婚約相手の弟に惚れられて…徹頭徹尾ロマンティックな映画『月の輝く夜に』を初めて見た[] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評

                                                      フェミニスト批評家の北村紗衣さんが、初めて見た映画の感想を話しながら注目してほしいポイントを紹介する連載「あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評」。聞き手を務めるのは、北村さんの元指導学生である飯島弘規さん(と担当編集)です。 連載の中で紹介されていくポイントを押さえていけば、いままでとは違った視点から映画を楽しんだり、面白い感想を話せたりするようになるかもしれません。なお、北村さんは「思ったことをわりとランダムに、まとまっていない形で発してもよいもの」が感想で、「ある程度まとまった形で作品を見て考えたことを発するもの」が批評だとお考えとのこと。本連載はそのうちの感想を述べていく、というものです。 第五回でご覧いただいたのは、ロマンティックコメディ映画『月の輝く夜に』(1987年)です。複数のアカデミー賞も受賞しているこの映画を初めて見た北村さんの感想は……? ※あらすじ紹

                                                        マイペースな婚約相手の弟に惚れられて…徹頭徹尾ロマンティックな映画『月の輝く夜に』を初めて見た[] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評
                                                      • 【反論――《小指》だっつってんだろ】批評「仁菜は誰に中指を立てるべきだったのか――《ガールズバンドクライ》について」を読んで|shuhei

                                                        Mercure des Artsに投稿された「ガールズバンドクライ」に対する批評記事「仁菜は誰に中指を立てるべきだったのか――《ガールズバンドクライ》について」を読んだ。記事の筆者はnoirse氏。 私には批評の作法はわからないが、思うところがあって本批評の感想を書いてみたいと思う。 ●本批評の主旨本批評は「ガールズバンドクライ」(以下、「ガルクラ」)に「根本的な欠陥」があるとしており、それは ・アニメ制作陣の「男たち」が自分たちの好みや「反逆の神話」「敗者の美学」といったノスタルジックなロックのイメージを、若い女性キャラクターに投影し押し付けていること ・作品内では女性同士の対立が主に描かれることで、「男たち」に向かうべき仁菜の怒りの矛先が意図的にズラされていること だとしている。そして仁菜が中指を立てるべき真の相手がいるとすればそれは制作陣の「男たち」であり「仁菜が怒り泣き叫んでいるの

                                                          【反論――《小指》だっつってんだろ】批評「仁菜は誰に中指を立てるべきだったのか――《ガールズバンドクライ》について」を読んで|shuhei
                                                        • 「宇宙人」との共同作業 危機の時代に立ち上げた「批評空間」:私の謎 柄谷行人回想録⑲|じんぶん堂

                                                          記事:じんぶん堂企画室 90年代、スペインのポルトボーで、浅田彰さん(左)と柄谷行人さん=柄谷さん提供 書籍情報はこちら ――1980年代後半から90年代の柄谷さんの活動についてお聞きしていきます。ソ連の崩壊や阪神淡路大震災をはじめ国内外で歴史的な動乱期ですが、柄谷さんの周囲でも雑誌を立ち上げたり、湾岸戦争反対の署名の運動をしたりと、様々な出来事がめまぐるしく起きている時期です。盟友だった作家の中上健次が亡くなったのも92年でした。 柄谷 いまから思うと、それまでやってきたことに始末をつけていった時期でした。一口でいうと、文学から決別する方向に向かったのです。 一方で、この時期は、まったく新しいことを始めたときでもあった。それには時代の変化が大きかったと思う。冷戦構造の崩壊、湾岸戦争勃発などが重なったときに、それを実感しました。それで行動的になった、ともといえますね。 ――85年から88年

                                                            「宇宙人」との共同作業 危機の時代に立ち上げた「批評空間」:私の謎 柄谷行人回想録⑲|じんぶん堂
                                                          • 「天才的なアイドル様」に寄せて|愛のある批評|西村 紗知|webちくま(1/4)

                                                            2023年12月31日の紅白歌合戦で、YOASOBI「アイドル」のパフォーマンスが大きな反響を呼びました。その直前に初の批評集『女は見えない』を上梓した西村紗知さんは、この演出ではじめて「アイドル」という曲が理解できたと言います。芸能界に急激な変化が訪れるなかで求められる、真の「天才的なアイドル様」とは誰なのか? ここ数カ月のニュースを思い出しつつお読みください。 1.昨年末から最近にかけての話 故・ジャニー喜多川元ジャニーズ事務所社長による性加害問題に関する報道が本格的に過熱して以降、芸能界のハラスメント問題が世間を騒がせ続けている。昨年9月に宝塚歌劇団の団員が亡くなった件で、当初の方針から一転、親会社の阪急阪神ホールディングスはパワハラなどがあったことを認め、遺族側へ謝罪する意向を固めたという。ジャニーズ、歌舞伎界、宝塚に続き、お笑い界にもこの流れは及んでいる。昨年12月27日には「週

                                                              「天才的なアイドル様」に寄せて|愛のある批評|西村 紗知|webちくま(1/4)
                                                            • 小児性愛者や人身売買業者が登場する『サウンド・オブ・フリーダム』は派手なQアノン映画か? まともな批評に値する作品ではない理由

                                                              <児童人身売買の闇に切り込む一方で、陰謀説との関連が指摘され批判を浴びた問題作> 「この場所へ来るのは、魔法を見るためです」――ピンストライプのスーツで決めた女優ニコール・キッドマンが、そうつぶやいて向かった先は大手映画館チェーンAMCの素敵な劇場。新型コロナのパンデミックで閑古鳥の鳴いた劇場に客を呼び戻すべく、AMCが今も上映前に流しているCMの決めぜりふだ。 【動画】映画『サウンド・オブ・フリーダム』予告編 実際、私たちは魔法を見たのかもしれない。アメリカで7月4日の独立記念日に公開されるハリウッド映画と言えば、たいていは現実逃避の娯楽超大作。だが『サウンド・オブ・フリーダム』(監督アレハンドロ・モンテベルデ)は真逆のシリアスな作品なのに大ヒットし、初日だけで1400万ドル、最初の2週間ほどでなんと1億ドルも稼いだ。 この話題作は2018年に完成し、FOXが翌年の公開を予定していたが、

                                                                小児性愛者や人身売買業者が登場する『サウンド・オブ・フリーダム』は派手なQアノン映画か? まともな批評に値する作品ではない理由
                                                              • 2555年から現代へタイムトラベル、フランスの批評家が絶賛したSF映画が5月公開(動画あり)

                                                                2555年から現代へタイムトラベル、フランスの批評家が絶賛したSF映画が5月公開 2024年3月19日 18:00 138 17 映画ナタリー編集部

                                                                  2555年から現代へタイムトラベル、フランスの批評家が絶賛したSF映画が5月公開(動画あり)
                                                                • 超映画批評『オッペンハイマー』80点(100点満点中)

                                                                  『オッペンハイマー』80点(100点満点中) OPPENHEIMER 23年アメリカ 180分 2024/03/29公開 配給:ビターズ・エンド ユニバーサル映画 R15+ 監督:クリストファー・ノーラン 出演:キリアン・マーフィ エミリー・ブラント マット・デイモン ≪映画史に残る重要作≫ 2023年の北米市場で『バービー』と並んで興行収入を押し上げる要因となった大ヒット作『オッペンハイマー』は、日本人にとってデリケートな問題である原爆をSNSの気軽なネタにした映画会社およびそれへの対処ミスにより、日本市場では公開前から「要注意案件」として扱われてきた。 配給会社はどこも手を挙げず、結局興収1400億円を超える大ヒット作なのに23年中の公開はかなわず。それどころか日本公開未定が長く続く異常事態となった。 やがて炎上を恐れぬ会社ビターズ・エンドが引き受けたものの、さすがに原爆投下の8月(本

                                                                  • Windowsパソコン向けブラウザ批評まとめ 2024年度版 - 格安ガジェットブログ

                                                                    ネットサーフィンをする上で欠かせないのがWebブラウザなのですが、これらは非常に数多く存在しています。 現在ではGoogle Chromeが一強という状態ではあるのですが、知名度では劣っていても使い勝手の面ではより優れているブラウザは無数に存在しています。 そこで、この記事では筆者が触ったことのあるブラウザを批評していきたいと思います。 Chrome系ブラウザの批評まとめ Google Chrome Microsoft Edge Opera Vivaldi Sleipnir Brave SRWare Iron Firefox系ブラウザ批評まとめ Firefox Waterfox Basilisk Pale Moon Lunascape Orion Floorp Chrome系ブラウザの批評まとめ 現在のWebブラウザの多くはChromeに採用されているレンダリングエンジンであるBlinkを

                                                                      Windowsパソコン向けブラウザ批評まとめ 2024年度版 - 格安ガジェットブログ
                                                                    • 「エドワード・サイード ある批評家の残響」中井亜佐子さんインタビュー 研究・批評通じパレスチナを発信した生涯|好書好日

                                                                      中井亜佐子さん=家老芳美撮影 中井亜佐子(なかい・あさこ) 1966年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科教授。専門は英文学。オクスフォード大学博士課程修了(D.Phil.)。著書に、『日常の読書学――ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』を読む』(小鳥遊書房、2023年)、『〈わたしたち〉の到来――英語圏モダニズムにおける歴史叙述とマニフェスト』(月曜社、2020年)、『他者の自伝――ポストコロニアル文学を読む』(研究社、2007年)など。翻訳に、ウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか――新自由主義の見えざる攻撃』(みすず書房、2017年)など。 アカデミズムと言論を行き来 ――中井さんがエドワード・サイードに関心を持った経緯を教えてください。 私は1990年代前半に大学院でジョゼフ・コンラッドという作家を研究していました。そこでサイードのコンラッド論を読んだのが最初でした。

                                                                        「エドワード・サイード ある批評家の残響」中井亜佐子さんインタビュー 研究・批評通じパレスチナを発信した生涯|好書好日
                                                                      • 横道誠 著『創作者の体感世界』より。天才による天才たちの当事者批評を味わう。 - 田舎教師ときどき都会教師

                                                                        当事者批評は、患者の側が作品論ないし作者論をおこなうことで自己の体験世界を表明する点で、「逆病跡学」と位置づけられると考える。本書は、そのようなものとしての当事者批評を、論集のかたちで実践し、筆者の体験世界を改めて立ちあげていく。それはどのような体験世界か? 筆者が、さまざまな創作者をじぶんの分身と見なし、慰められ、生きる勇気を与えられてきたという体験世界だ。 (横道誠『創作者の体感世界』光文社新書、2024) おはようございます。先週、出張先の小学校で60歳の担任の先生の授業を参観する機会がありました。出張に行くと通常業務が全方位的に滞りまくるため、心の底から行きたくなかったのですが、「人生とは、計画されたこと以外のことが起こる、別の出来事のこと」とはよく言ったものです。 この先生と、飲みたい。 コミュ障の私にも、そう思わせてくれる先生だったんですよね。で、授業後に声をかけて少しお喋りし

                                                                          横道誠 著『創作者の体感世界』より。天才による天才たちの当事者批評を味わう。 - 田舎教師ときどき都会教師
                                                                        • 加速する “JRPG” の到達点──『ファイナルファンタジー16』がそれでもムービーにこだわる理由|すみ | 週末批評

                                                                          ※本記事は、すみ「『FF16』が傑作であるのは自らの過去を肯定しつつ変革させた点にある」(2023)を一部加筆・修正のうえ、転載したものです。 文:すみ 2023年6月に『ファイナルファンタジー16』(以下『FF16』)が発売された。多くの期待と不安が寄せられた本作であるが、その評価をめぐっては大きく意見が分かれている。大手ゲームメディアサイトの平均点を算出するメタスコアでは、100点満点中87点と比較的高い点数を獲得している(2024年1月31日現在)。しかし、凡作ないしは駄作であるとの評価も多く、決して称賛する声ばかりではない1。 私自身は50時間ほどで『FF16』をクリアした。エンディングまで終えて、『FF16』は「ファイナルファンタジー(FF)」シリーズのなかで最も感動的なゲームであると感じた。だが、この感動というのはたんにストーリーが泣けるもので素晴らしかったとか、複雑なプロット

                                                                            加速する “JRPG” の到達点──『ファイナルファンタジー16』がそれでもムービーにこだわる理由|すみ | 週末批評
                                                                          • 「家電批評」が緊急発表!! 2024上半期ベストバイ大賞

                                                                            「家電批評」が緊急発表!! 2024上半期ベストバイ大賞 2024年もそろそろ折り返し地点! 円安により値上げが止まらないなか、家電選びでは失敗できません。今年も変わらず毎日テストにテストを重ねている家電のエキスパート集団『家電批評』編集部が、夏のボーナス前に知っておきたい上半期ベストバイアイテムを緊急発表いたします!

                                                                              「家電批評」が緊急発表!! 2024上半期ベストバイ大賞
                                                                            • 京大のアニメ批評サークルが唐沢俊一を引用し「80年代サブカルは日本の戦後文化史上、最も無価値であり、社会にとって大きな害悪であった」との発言に対する反応まとめ(※賛否の否寄り)

                                                                              唐沢なをき @nawokikarasawa 9月24日、唐沢俊一が心臓発作により自宅で亡くなりました。本日荼毘に付しまして葬儀は行いません。彼は俺に対して嘘、暴言、罵倒を繰り返してきて20年以上絶縁状態でした。晩年は金の無心も酷かったです。冷たく聞こえるかもしれませんがこの話はもうしたくないのでお悔やみの言葉はご遠慮願います。

                                                                                京大のアニメ批評サークルが唐沢俊一を引用し「80年代サブカルは日本の戦後文化史上、最も無価値であり、社会にとって大きな害悪であった」との発言に対する反応まとめ(※賛否の否寄り)
                                                                              • 『ゴジラ-1.0』がアメリカの批評家に大ウケ:「可能な限り大きなスクリーンで観るべき」 - THR Japan

                                                                                山崎貴監督『ゴジラ-1.0』が、12月1日より全米で公開された。アメリカの批評家たちからは、熱狂的な反応が届いている。 「『ゴジラ-1.0』は、単なる優れたゴジラ映画ではない」「スクリーンを飾ったゴジラ映画のなかでは、おそらく最高傑作だ」と『ReelViews』のジェームズ・ベラルディネリ氏は見解を示した。 アメリカの批評家たちはこぞって、その驚くべきビジュアル、感動的な人間ドラマ、そして社会批評のメタファーとしての怪獣の使い方について、今作を称賛。 『IGN Movies』のケイティ・ライフ氏:「『ゴジラ-1.0』は時代考証に基づいたセットや、広大な海原を疾走するドローンショットを駆使し、予算以上の出来に思える」 「その上、怪獣の破壊シーンも印象的。 巨大な軍艦がスクリーンを横切るショットは、それだけでIMAXで観る価値がある」 また、先月30日の時点で、『ゴジラ-1.0』のRotten

                                                                                  『ゴジラ-1.0』がアメリカの批評家に大ウケ:「可能な限り大きなスクリーンで観るべき」 - THR Japan
                                                                                • 批評の練習帳 松浦寿輝『明治の表象空間』について

                                                                                  松浦寿輝『明治の表象空間』が岩波現代文庫で上中下三巻本として収録されたので、この機会に再読してみた。この本は初版が2014年に新潮社から出ているが、当時私はこの本のタイトルに付せられた「明治」という時代区分に引っかかって、あまりきちんと読めなかった。前半疑似フーコー的(?) 表象分析(というわりには唐突な取ってつけたような国家権力への大文字的な批判が随所に入ってきてむしろ反フーコー的)が続いたと思ったら、後半は透谷・一葉・露伴の話になって、それ以後の近代文学を全否定する。その構えは勇ましいが、私にはそれが日本文学の本質的な問題を回避しているように見えた。今回読み直してみて、細部でいろいろ面白いことを書いているのが分かって少し見直したが、同時に私の違和感の根本的なところが見えた気がしたので、その点について書き留めておく。 すなわち松浦はこの本の最初の方で、明治維新は「横」(「横議」「横行」「