山本健人(外科医けいゆう, Takehito Yamamoto) @keiyou30 本好きの息子、星新一にハマった後、作者がもう亡くなっていることを知って落ち込み、少年探偵団シリーズにハマった後、江戸川乱歩もすでに亡くなっていることを知って落ち込んでいた。新作はもう出ないのかと。 一見当たり前に思える「推しの新作を待てること」がいかに貴重かと改めて思い知った。
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<日本の本格ミステリが海を越えて出版され、緻密なトリックと構成が話題を呼んでいる> 絶海の孤島に招かれたメンバーが、夜ごと凶刃に消えてゆく。現場の個室は内側から施錠されており、犯行はいかなる者にも不可能。しかし、室内の不自然な状況と被害者が残した不可解なメッセージに、狡猾な真犯人を暴く手がかりが隠れており......。 こんな謎めいた状況で夢中にさせてくれる日本の本格推理小説が、海外で静かなブームを生んでいる。とくにイギリスではこのところ、旧書を翻訳して再刊行する流れが活発化しており、日本の名作ミステリもこの動きにうまく乗ったようだ。驚きとドラマ性を重視する近年の海外ミステリとはまた違った趣きが受けているのだという。 その一つが、1947年刊行の横溝正史作品、『本陣殺人事件』だ。宿場町で代々要人を迎えてきた歴史ある本陣に、琴の音色とともに異様な悲鳴が響く。離れで発見されたのは、新郎新婦の無
24日午後11時45分ごろ、三重県鳥羽市鳥羽で火事があり、3階建てビルと周辺の木造家屋計7棟が焼失、1人の遺体が見つかった。 ◇ 「鳥羽市の貴重な宝物が一夜で消えてしまった」 真っ黒に焼け落ちた「江戸川乱歩館~鳥羽みなとまち文学館」を前に、同市文化財専門員の野村史隆さん(73)は、こう言って立ちすくんだ。同館は、探偵小説の先駆者、乱歩(1894~1965年)と親しく交流した岩田準一(1900~45年)の自宅と書斎、蔵、展示館の4施設からなり、自宅と書斎が全焼した。未整理の資料がたくさんあったといい、野村さんは「調査にかかろうとした矢先の火災。残念だ」と肩を落とした。 江戸川乱歩館は2002年、木造2階建ての岩田の自宅を改装してオープンした。岩田は伊勢志摩の習俗や男色に関する研究に没頭し、「志摩の海女」「本朝男色考・男色文献書志」などを出版する一方、乱歩のほか、博物学者の南方熊楠、詩人の竹久
講談社 文芸第二出版部 @kodansha_piece #第70回江戸川乱歩賞 最終候補作と2次予選通過作品の講評を下記にアップしております。同じ内容は6月21日発売の「小説現代」7月号にも掲載されます。 #乱歩賞 tree-novel.com/works/episode/… またがに@地方公務員の挑戦 人狼民禁止 @anpiruro21 江戸川乱歩賞 二次通過 最終残りたかった。 東野圭吾さんとか、辻村深月さんとか、湊かなえさんとか、超豪華選考委員に読んでほしかったなぁ。 ってか、『がにまた』ってペンネームだめなの? 僕の幼い頃からのあだ名なんだけど。 ここで指摘していただいて良かった☆ pic.twitter.com/Dy7aqiz34N
この話を、自分はポプラ社の、ネタバレ満載で子供向けにミステリーを紹介する「推理小説の読み方」という本で知った。 推理小説の読み方| ポプラ・ブックス| YA| 本を探す|ポプラ社 その時はそもそも「プロバビリティー」probability なんて英語をそもそも知らなかったよ(笑) その元ネタが、以下に紹介する江戸川乱歩のエッセイだったのだけど、ひとつ前の記事を書くためにホームズに関するあれこれを検索する途中に発見して、知らない人には面白い概念かと思うのでまるまる転載する。 なお、乱歩の全作品(及び数々のキャラクター)は2016年元日をもって、著作権のないパブリックドメインとなっています m-dojo.hatenadiary.com m-dojo.hatenadiary.com なお、壮絶にネタバレしちゃうのでタイトルは伏せるが、うちでしばしば取り上げる、ある超有名なレジェンド漫画家の短編…
本ノ猪 @honnoinosisi555 本に向かって走り出す。「本の虫」というよりは「本の猪」。本のことばかり呟きます。 (noteで2022年1月1日から、隔日で書籍紹介。20時更新。⇨note.com/honnoinosisi555) 個別の連絡はDMの方でお願いします(ときどき、覗きます)。 honnoinosisi123.hatenablog.jp 本ノ猪 @honnoinosisi555 三島由紀夫の提案で行われた「狐狗狸(こっくり)さん」。江戸川乱歩が経過を見守っている。 (参照: 江戸川乱歩編集『宝石』1958年10月号より) pic.twitter.com/iTY9yiWqF2
第70回江戸川乱歩賞は、2次予選を通過しました21編から、6編が最終候補作として審査されることになりました。最終候補から惜しくももれた作品については、下記に講評を記します。 (予選委員は、1次は講談社文芸第二出版部が担当、2次は香山二三郎、川出正樹、末國善己、千街晶之、廣澤吉泰、三橋曉、村上貴史の7氏です) なお、最終選考の結果はHP「tree」上と6月21日発売の「小説現代」7月号に掲載されます。 最終候補作 「容疑者ピカソ」 相羽廻緒 「陽だまりのままでいて」 雨地草太郎 「ハゲタカの足跡」 工藤悠生 「許されざる拍手」 津根由弦 「遊廓島心中譚」 東座莉一 「フェイク・マッスル」 日野瑛太郎
【追記】新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から延期されていた『人間椅子』体験会について、さいたま文学館より開催決定のアナウンスが行われました。開催日は2022年1月30日、2月26日。参加には事前の電話申し込みが必要です。(11月27日 11時5分) 江戸川乱歩の『人間椅子』を実際に体験できる催しが、Twitter上で話題になっています。この催しは、さいたま文学館の企画展「没後55年記念 江戸川乱歩と猟奇耽異(Curiosity Hunting)」の一環として行われるもの。企画展では、主題となっている乱歩はもちろん、「猟奇耽異(りょうきたんい)」という軸から芥川龍之介や谷崎潤一郎、佐藤春夫などにゆかりの品も紹介されます。 こちらが今回使われる人間椅子です(画像提供:さいたま文学館) 江戸川乱歩の『人間椅子』は、著名な作家の元に謎の手紙が届く、という内容のスリラー小説です。その手紙には、
■ 目 次 はじめに 10月21日に生まれて「江戸川乱歩」 邦楽セレクション「星野源 - 恋」 おわりに 純ちゃんのおまけ - Blog Ranking Lists はじめに おはようございます、MCの白石純子です 本日のテーマは、10月21日に生まれて 「江戸川乱歩」です 本文中に青字や薄く下線があり、カーソルをその文字に合わせて、指マークに変わればリンクに飛ぶことができます そしたら、その意味を教えてくれるからね~ (* ˃ ᵕ ˂ )b 皆さん、おはようございます アシスタントの真行寺(しんぎょうじ)です それでは、さっそくわたくしの方からお送りするナンバーをご紹介 させて頂きます ご紹介するナンバーは、「星野源 - 恋」をチョイスしました! 記事はUP後も、編集(随時)したり、音楽はセレクションを 増やしたり(稀に)もしているから、見直しても面白いかもね !! では、皆さん 楽しん
著作権は作者の死後70年(少し前までは50年)経つと保護期間が終わります。江戸川乱歩や太宰治も保護期間が終わっています。 100年前の名作がウェブ記事のように読めたらおもしろい。昔の人も小説をスマホを見るぐらいエンタメとして読んでいたに違いないし、私としても原稿料を払わずにすごい作品を載せることができる(ここが大きい)。 そう考えてデイリーポータルZのフォーマットに入れてみました。ウェブ記事っぽく写真をこまめに入れています。写真は撮り下ろしです。 (撮り下ろしたら時間とお金がかかってしまい、楽して原稿を増やす目論見は消えました) 今回選んだのは江戸川乱歩の短編「モノグラム」。1926年に書かれた1万文字ちょっとの短編です。短いですがミステリーがギュッと詰まってます。 97年前なので小道具や服装、表現でなじみがないものがあるので今のものに変えています。仮名づかいや漢字表記、改行位置も読みやす
毎日の英語にNHK『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』を取り入れて、親子で楽しく聴いています。 www.pandamama-eigoikuji.xyz www.pandamama-eigoikuji.xyz www.pandamama-eigoikuji.xyz しかし『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』は月曜から金曜の放送なので、毎日聴いていると土日に聴くものがなくなります。 別に、他の洋書を読むなりすれば良いのですが、せっかく気に入って聴いているのでその流れは止めずにいきたいと思っています。 そこで目をつけたのがCDブックです。 『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』のCDブックを楽しむ 過去の放送分は、テーマごとにCDブックとして販売されています。 その中で私がチョイスしたのは『Edogawa Rampo in English』! 「Edogawa Rampo in Eng
最後は番外編です。 「仕掛物」が収録されている、井原西鶴『本朝桜陰比事』(元禄二[一六八九]年刊)と日本の推理小説作家(探偵小説作家)とのかかわりをちょっとだけ。 『怪人二十面相』や『少年探偵団』シリーズでおなじみの江戸川乱歩《えどがわらんぽ》は、『本朝桜陰比事』のオリジナルを所蔵していました。 ※江戸川乱歩邸に行った時の写真。 ameblo.jp 残念ながら乱歩は『本朝桜陰比事』については『原始法医学書と探偵小説』(昭和二十六年発表)というエッセーでほんの少し触れている程度です。 ※『原始法医学書と探偵小説』が収録されている書籍。 www.aozora.gr.jp ただ、乱歩の『お勢《せい》登場』(大正十五年発表)という話に長持が登場します。www.aozora.gr.jp 長持は昔の家によくあった、衣類などを収めた蓋がついた長方形の大きな木箱です。 お勢の旦那さんは子供とのかくれんぼで
満島ひかり×江戸川乱歩 満島ひかりさんを核に、これまで3シリーズ9本が映像化されている『シリーズ江戸川乱歩短編集』。2021年3月23日(火)からNHK BSプレミアムにて3夜連続で放送される新シリーズは、乱歩が少年少女向けに執筆した人気連作「少年探偵団シリーズ」となる。映像化されるのは、「怪人二十面相」(佐藤佐吉監督)、「少年探偵団」(渋江修平監督)、「妖怪博士」(古屋蔵人監督)の3作品。 江戸川乱歩作品を演じる面白さ、3人の個性的な監督との仕事、そして演じる明智小五郎の魅力について満島ひかりさんに聞く。 ※作品完成前のインタビューとなります。 明智小五郎は善でも悪でもない孤高の天才……と同時にひどいやつ(苦笑) ―今回の3作品を含め、12本の江戸川乱歩作品を演じてこられたわけですが、役を通して改めて気づいた乱歩の“言葉”の魅力からうかがえますか? いつ読んでも言葉が新鮮でとにかく飽きま
皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【190】バットを振りました。 最近、宇宙人のようなミイラがメキシコで発見されました。 なので、 江戸川乱歩の『宇宙怪人』を読みながら、バットを振りました。 青空文庫より。 江戸川乱歩『宇宙怪人』 空とぶ円盤 空とぶ円盤は、アメリカからはじまって、世界じゅうの空にあらわれました。日本にもあらわれたことが、ずっとまえの新聞にのっていましたが、そのお話のはじまるころには、それが日本の空に、しきりにあらわれるようになったのです。大きなおさらのような丸いものが、ひじょうな早さで、高い空を飛んでいくのです。どこかの国の新がたの偵察飛行機ではないかという人もありました。いや、ひょっとしたら、宇宙のどこかの星から、地球のようすを、さぐりにきたのかもしれない、という人もありました。 12行にして、5本ずつ繰り返し【言って振り】ました。60スイングです。 空とぶ円盤は、
皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【130】バットを振りました。 虹の色は、赤、橙、黄、、など 7つありますが、 色にちなんだ文豪の作品を読み、 バットを振って行きます。 今日は「赤色」で『赤い部屋』 青空文庫より。出だしだけ。 『赤い部屋』 江戸川乱歩, 異常な興奮を求めて集った、七人のしかつめらしい男が(私もその中の一人だった)わざわざそのためにしつらえた「赤い部屋」の、緋色の天鵞絨びろうどで張った深い肘掛椅子にもたれ込んで、今晩の話手が何事か怪異な物語を話し出すのを、今か今かと待ち構えていた。 次の8行にして【言って振り】ました。 5回ずつ繰り返し40スイングでした。 異常な興奮を求めて集った、 七人のしかつめらしい男が わざわざそのためにしつらえた 「赤い部屋」の深い 肘掛椅子にもたれ込んで、 今晩の話手が何事か怪異な 物語を話し出すのを、 今か今かと待ち構えていた。 こういう
門野(かどの)、御存知(ごぞんじ)でいらっしゃいましょう。十年以前になくなった先(せん)の夫なのでございます。こんなに月日がたちますと、門野と口に出していって見ましても、一向(いっこう)他人様(ひとさま)の様(よう)で、あの出来事にしましても、何だかこう、夢ではなかったかしら、なんて思われるほどでございます。門野家へ私がお嫁入りをしましたのは、どうした御縁からでございましたかしら、申すまでもなく、お嫁入り前に、お互(たがい)に好き合っていたなんて、そんなみだらなのではなく、仲人(なこうど)が母を説(と)きつけて、母が又私に申し聞かせて、それを、おぼこ娘の私は、どう否(いな)やが申せましょう。おきまりでございますわ。畳にのの字を書きながら、ついうなずいてしまったのでございます。 でも、あの人が私の夫になる方かと思いますと、狭い町のことで、それに先方も相当の家柄なものですから、顔位は見知ってい
日本の探偵小説2大巨匠!ライバルにして親友、作家にして編集者『江戸川乱歩と横溝正史』 本の雑誌が選ぶ2021年度文庫ベストテン第4位 著 者:中川右介 発行日:2020年12月25日第一刷(2017年10月 書き下ろし単行本) 発行所:集英社(集英社文庫) なぜ本ブログにて書籍紹介記事が増えているのか・・・ ここのところ、いつもの街を撮影した写真の記事に加えて、書籍のご紹介も増えているのは、昨年師走ごろからお正月をはさみ、どこにも行かなかったため、書籍の購入、読書量が増えていたということと、直木賞の発表があったこと、お題が「わたしの推し」だったことなどがあります。マンガも未発表ですが、いろいろと読んでいました。 テレビ東京系「出没!アド街ック天国」で御茶ノ水&神田神保町が1位に! 昨日1月22日(土)にテレビ東京系の「出没!アド街ック天国」にて、東京専門店街のランキングを放送していました。
不木と乱歩の出会いが日本の探偵小説とSFのはじまりでした。名古屋在住の医学博士で日本のSFの先駆者ともいわれる小酒井不木、幼少から青年期まで名古屋で過ごし、不木に見いだされて探偵小説家としてデビューした江戸川乱歩。二人は大正14年1月に鶴舞公園近くの不木邸ではじめて対面し、乱歩は不木を終生「先生」と呼びました。 小酒井不木宅跡に近い鶴舞中央図書館では、二人の出会いの季節1 月に不木・乱歩の特別展示を実施します。
乱歩が描いた地図から類推した事故現場=三重県伊勢市二見町松下で2023年2月2日午前10時51分、林一茂撮影 探偵小説の先駆者、江戸川乱歩が死にかけた――三重県鳥羽市の鳥羽造船所に勤務していた乱歩が自動車で伊勢市に向かう途中、崖から車ごと転落し危うく死にかけたと、自伝的スクラップ「貼雑(はりまぜ)年譜」に記していた。崖からはい上がろうとする転落事故のイラストを添えており、乱歩にとって恐怖のひと時だったことがうかがえる。 乱歩が描いた地図によると、転落した場所は同県伊勢市二見町松下の国道42号沿いとみられる。現在は整備され2車線に拡幅されているが、当時は未舗装の狭い道路で現在より高いところを通っていたらしい。崖下にはJR参宮線が通り、その下は伊勢湾の入り江が入り込んでいた。
皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は「黒」色の2回目。 『黒トカゲ』の出だしです。 青空文庫より。 江戸川乱歩,『黒蜥蜴』出だしだけ。 この国でも一夜に数千羽の七面鳥がしめられるという、あるクリスマス・イヴの出来事だ。 帝都最大の殷賑地帯、ネオン・ライトの闇夜の虹が、幾万の通行者を五色にそめるG街、その表通りを一歩裏へ入ると、そこにこの都の暗黒街が横たわっている。 6行にしました。1行5回ずつ 【言ってバットを振り】ました あるクリスマス・イヴの出来事。 帝都最大の殷賑(いんしん)地帯、 ネオン・ライトの闇夜の虹が、 幾万の通行者を五色にそめるG街、 表通りを一歩裏へ入ると、 暗黒街が横たわっている。 コトバンクより引用, いん‐しん【殷賑】 〘名〙 (形動)非常ににぎやかで活気に満ちていること
今週、江戸川乱歩の短編に写真を入れて掲載しました。皆さん読んでくれましたか。第1回・第2回・第3回 この狙いと裏話を堂々と書きたい。(編集部 林) 原稿がない デイリーでは先々まで掲載スケジュールを作って記事を用意している。だが、ときどきエアポケットのように来週のスケジュールがすっからかんということが起こる。(編集部が書いているときはそういうときが多いので注意して見よう) そんな事態が続いたとき、ネットに転載OKの原稿があることに気づいた。青空文庫だ。 青空文庫とは著作権の保護期間が過ぎた作品を無料公開しているプロジェクトである。すべてがボランティアで行われているインターネットの理想郷だ。ありがとうございます。 それをデイリーに掲載すればいいのだ。無限の油田じゃん(しかも超名作だしタダだ)。 それが昨年11月の文豪エッセイだ。 太宰さんも芥川さんもおもしろい(ライター気分でさん付けで呼んで
皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 文豪の著作物の冒頭部分だけで、バットを振りました。 江戸川乱歩さんの『少年探偵団』 青空文庫より引用。 少年探偵団 江戸川乱歩 黒い魔物 そいつは全身、墨を塗ったような、おそろしくまっ黒なやつだということでした。 「黒い魔物」のうわさは、もう、東京中にひろがっていましたけれど、ふしぎにも、はっきり、そいつの正体を見きわめた人は、だれもありませんでした。 そいつは、暗やみの中へしか姿をあらわしませんので、何かしら、やみの中に、やみと同じ色のものが、もやもやと、うごめいていることはわかっても、それがどんな男であるか、あるいは女であるか、おとななのか子どもなのかさえ、はっきりとはわからないのだということです。 12行にしました。1行につき、5回ずつ【言って振り】ました。 そいつは全身、墨を塗ったような、 まっ黒なやつだというこ
妖しく読み解く魅惑の世界 『江戸川乱歩語辞典』 著:奈落一騎 監修:荒俣宏 ◯◯語辞典シリーズとは・・・ 本書は、さまざまな趣味の世界をイラストと豆知識で盛り上げることで人気の誠文堂新光社「◯◯語辞典シリーズ」の一冊として2020年8月発売されました。 江戸川乱歩とは・・・ 今回は満を持しての登場「江戸川乱歩語辞典」です。江戸川乱歩は大正12年(1923年)に本格探偵小説「二銭銅貨」でデビュー、作家とともに編集者としても日本の探偵小説界を牽引しながら、文学性の高い中短編小説も発表、子供向けには「少年探偵団」シリーズで広範な読者を獲得、その作品群は今も読み継がれています。 江戸川乱歩語辞典とは・・・ 本書で取り上げられている項目は、どのようなものなのかを本書からひもといてみましょう。 ・江戸川乱歩の作品世界を感じられる、作中の人物・場所・セリフ・事物など ・江戸川乱歩の人物像に迫る、乱歩に関
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫 えー3-1 新潮文庫) [ 江戸川 乱歩 ] 価格: 649 円楽天で詳細を見る 「少年探偵団」のイメージが強かった江戸川乱歩だが、この本を何気なく買って俄然のめり込んだ。魅惑な謎を論理的に解決する構成は、現代のミステリーとしても充分通用する内容。そして怪奇趣味に踏み出す様子も見られる、初期の作品をまとめた傑作集。 【二銭銅貨】 煙草屋で受け取ったお釣りにあった奇妙な二銭銅貨。その中からところどころ欠けた「南無阿弥陀仏」と書かれた紙片を見つけた。泥棒が隠した金のありかを示す暗号と考えた青年は、友人と推理合戦を始め、解いた謎の答えは・・・ 処女作で江戸川乱歩の名前の由来となったポーの「黄金虫」へのオマージュを込めて、かつ最後はどんでん返しが待っている。2人の青年の呑気な、そして脱力感の残る作風は当時の雰囲気も感じられる。また最後の「オチ」は清涼院流水の小説を思い
毎日新聞 @mainichi 24日午後11時45分ごろ、三重県鳥羽市で火事があり、「江戸川乱歩館~鳥羽みなとまち文学館」の2施設が全焼しました。未整理の資料がたくさんあったといい、「貴重な宝物が一夜で消えてしまった」と同市の文化財専門員は肩を落としました。 mainichi.jp/articles/20211… リンク 毎日新聞 「貴重な宝が一夜で…」 江戸川乱歩館、火事で未整理資料など焼失 | 毎日新聞 24日午後11時45分ごろ、三重県鳥羽市鳥羽で火事があり、3階建てビルと周辺の木造家屋計7棟が焼失、1人の遺体が見つかった。 ◇ 「鳥羽市の貴重な宝物が一夜で消えてしまった」 104 users 343
江戸川乱歩を読んでみたいけど、おすすめの作品がわからない。しかも10分くらいでサクッと読める短編がいい。そんな希望にお応えできるのが今回の記事だと思います。子供の頃から江戸川乱歩の大ファンで、乱歩のすべての作品を何度も読み返してきたこの僕が、至極の7作品を厳選紹介しようと思います。読書の秋が近づいてきましたが「江戸川乱歩を無料で読む方法」も紹介していますので、ぜひ最後まで目を通してみてください^ ^ 『踊る一寸法師』 『黒蜥蜴(くろとかげ)』 『悪魔の紋章』 『陰獣』 『芋虫』 『押絵と旅する男』 『目羅博士』 江戸川乱歩を無料で読む方法 『踊る一寸法師』 踊る一寸法師 作者:江戸川 乱歩 Amazon あるサーカス団には、緑さんと呼ばれる一寸法師がいた。彼はいつもみんなからいじめられていた。ある時、緑さんをいつもいじめている紫繻子の男が、緑さんに隠し芸を見せるようにと提案した。緑さんは美
本年度の応募作は395編で、最終候補作6編を選考委員が精読中。今回は70周年という記念すべき選考会のため、1年限りの豪華選考委員として、綾辻行人氏、有栖川有栖氏、真保裕一氏、辻村深月氏、貫井徳郎氏、東野圭吾氏、湊かなえ氏が参集している。 なお、2次予選を通過した21編から、6編が最終候補作として審査され、最終候補作品は「容疑者ピカソ」相羽廻緒(あいう・えお)、「陽だまりのままでいて」雨地草太郎(あまち・そうたろう)、「ハゲタカの足跡」工藤悠生(くどう・ゆうき)、「許されざる拍手」津根由弦(つね・ゆづる)、「遊廓島心中譚」東座莉一(とうざ・りいち)、「フェイク・マッスル」日野瑛太郎(ひの・えいたろう)となっている。 なお、公式サイトでは最終候補から惜しくももれた作品について講評されている。 「彼女が時計を奪わなければ」(がにまた)については「ミステリとして大きな穴はないが、過去の出来事の謎を
◆タイトル:幽霊塔 著者:江戸川 乱歩 著 宮崎 駿 カラー口絵 刊行日:2015年6月5日 体裁:A5 ・ 上製 ・ カバー ・ 318頁 定価:本体2,000円+税 発行:岩波書店 宮崎駿監督「カリオストロの城」の原点! 怪奇大ロマン小説『幽霊塔』江戸川乱歩 著 今から60年前、僕は「幽霊塔」に出会った。 ものすごく面白かった。怖くて、美しかった。 歯車やロマンスにあこがれ、それが種となり、 僕は「ルパン三世 カリオストロの城」を作った。 宮崎駿 (2015年刊行時の本書帯より) 本書は、大衆文芸誌「講談倶楽部」の1937年(昭和12年)1月号から翌1938年(昭和13年)4月号まで連載された江戸川乱歩による長編小説である。 もともとは黒岩涙香が1899年(明治32年)に海外の小説を翻案して、新聞連載小説として発表したものである。 涙香の小説はその頃大変評判になり、素晴らしく面白かった
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