並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

81 - 120 件 / 734件

新着順 人気順

生態学の検索結果81 - 120 件 / 734件

  • 人間が繁栄した鍵は革新的な思考力ではなく「何も考えずに他者を模倣する力」かもしれない

    人間は地球全体で70億人以上の人口を持っており、地球上で最も栄えている哺乳類といえます。「人間が繁栄したのは直面した問題について思考する高い知能を持っているからだ」という説も広く受け入れられていますが、近年では認知科学者や人類学者の中に「人間が繁栄した理由は『何も考えずに他者を模倣する力』を持っていたからだ」という考えが広まっていると、ボストン大学の客員研究員であるコナー・ウッド氏が解説しています。 Being copycats might be key to being human https://theconversation.com/being-copycats-might-be-key-to-being-human-121932 人間は遺伝子的にもチンパンジーと大きな差はなく、決して肉体的に他の動物より優れているというわけでもありませんが、チンパンジーの個体数が30万頭に満たない一

      人間が繁栄した鍵は革新的な思考力ではなく「何も考えずに他者を模倣する力」かもしれない
    • 約2万年前の氷河期の洞窟壁画に描かれている謎の図形が一種の「暦」を表すものだったとアマチュア学者が発見

      ヨーロッパで後期旧石器時代の約2万年前頃に描かれた洞窟壁画には、動物の近くに線やドット、「Y」のように見える図形が多く描かれています。これらの図形がどんな意味を持つのかは明らかになっていませんでしたが、アマチュアの考古学者が「これらの図形は動物の繁殖周期を示す一種の暦ではないか」と発見し、イギリスのダラム大学やユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの研究チームと共同で論文を発表しました。 An Upper Palaeolithic Proto-writing System and Phenological Calendar | Cambridge Archaeological Journal | Cambridge Core https://doi.org/10.1017/S0959774322000415 20,000-year-old cave painting 'dots' are t

        約2万年前の氷河期の洞窟壁画に描かれている謎の図形が一種の「暦」を表すものだったとアマチュア学者が発見
      • ヘビも友達をつくる、「動物の友情」に新研究

        北米東部原産のトウブガーターヘビ(Thamnophis sirtalis sirtalis)。(PHOTOGRAPH BY MICHELLE GILDERS, ALAMY) ヘビに対して、冷たい、孤独といったイメージをもつ人は多いかもしれない。だが、その考えは誤りのようだ。少なくとも、ガーターヘビに関しては。 ガーターヘビは、カナダの平野部からコスタリカの森林地帯にかけて生息する、毒をもたないヘビ。今回新たな研究で、このヘビが一緒に過ごす仲間には明確な好みがあることが判明した。つまり、彼らには「友達」がいるのだ。 「あらゆる動物は、他者と交流する必要があります。もちろんヘビも」と、カナダ、ウィルフリッド・ローリエ大学の行動生態学を専攻するモーガン・スキナー氏は話す。今回の研究リーダーを務めた同氏は、トウブガーターヘビ(Thamnophis sirtalis sirtalis)の性格と社交性

          ヘビも友達をつくる、「動物の友情」に新研究
        • ポスドク11年、ついに見切り データサイエンスに活路 - 日本経済新聞

          趣味の散歩に出かけると、心ともなく道端の野花に目をやってしまう。めでるというより、好奇心を抑えられない。「これは在来種じゃなさそうだ。花壇から逃げ出してきて、ここに咲いているのか」。植物とは長年向き合ってきた間柄だ。おおよそは見当がつく。データ分析・活用を手掛ける「ブレインパッド」でデータサイエンティストとして働く牧野崇司さん(42)は入社前、「ポスドク(博士研究員)」として11年間、アカデミアの世界を漂流した。【関連記事】・・・専門は花と虫の関係を探る「送粉生態学」。東北大理学部を経て、同大学院で博士課程を修めた。若手研究者の登竜門とされる日本学術振興会特別研究員に選ばれ、カナダのトロント大でその道の第一人者のもとで学ぶ機会にも恵まれた。順調にキャリアを積んだが、「就活」は思うようにいかなかった。大学での講義

            ポスドク11年、ついに見切り データサイエンスに活路 - 日本経済新聞
          • 地球上の人工物量、生物量を上回る 研究

            アラブ首長国連邦・ドバイの高層建築群と幹線道路(2020年7月8日撮影、資料写真)。(c)KARIM SAHIB / AFP 【12月11日 AFP】歴史上初めて、地球上の人工物量が生物量を上回る「クロスオーバーポイント」に達したようだとする研究論文が9日、英科学誌「ネイチャー(Nature)」に掲載された。 道路や建築物などの人工物の重量はほぼ20年ごとに倍増しており、論文の著者らによると、現在、1.1兆トンに達している。 一方、人類の天然資源消費量は増え続け、樹木や植物、動物などの生物量は農業革命以来半減し、現在では1兆トンとなっている。 研究では、産業と生態学の多くのデータから、1900年以降の地球上の生物量と人工物量の変化を推計。20世紀初頭には人工物量は生物量のわずか3%だったが、第2次世界大戦(World War II)後に世界的に製造業が急成長し、今では地球上の全人類の総体重

              地球上の人工物量、生物量を上回る 研究
            • エイリアンが地球を侵略する可能性が拡大? カナダの大学教授が警告(よろず~ニュース) - Yahoo!ニュース

              人類の火星探査が、エイリアンの地球侵略の可能性を上げているという。カナダはモントリオールのマギル大学教授で侵入生物種の生態学に詳しいアンソニー・リッチャルディ氏は、地球外生物の到来は生態系に致命的な影響を与えると警告、宇宙船に付着したバクテリア、菌類、その他目に見えない密航者が地球で生き永らえる可能性があるそうだ。 リッチャルディ氏はこう話す。 「資源産業と人間の健康への莫大な投資によって、侵入生物はバイオセキュリティに関する世界的な問題となっており国境を越えた厳密な対策が必要です。宇宙探査の時代は侵略という新たなリスクを生みました。小さな緑色の宇宙人が空飛ぶ円盤でやって来る危険ではありません、地球外の環境から、微生物汚染からのそれです」 「電離放射線、乾燥、殺菌に対して強度な耐性を持つバクテリア株が宇宙船の組み立てで使われるNASAのクリーンルームで確認されています」 (BANG Med

                エイリアンが地球を侵略する可能性が拡大? カナダの大学教授が警告(よろず~ニュース) - Yahoo!ニュース
              • LED街灯で虫の個体数減少、産卵や摂食行動に影響か 英研究

                英オックスフォードシャーで、LEDライトの街灯に照らされた道路沿いの生け垣や草地。ダグラス・ボーイズ氏提供(撮影日不明)。(c)AFP PHOTO / Douglas Boyes 【8月26日 AFP】街灯の昆虫への影響を調べた英国の研究で、特に白色発光ダイオード(LED)を使用した街灯が虫の行動パターンを乱すだけでなく、個体数減少の原因にもなっていることが分かったとする論文が25日、発表された。 調査チームはイングランド南部で、街灯に照らされた道路沿いの生け垣や草地と、ほぼ同じ環境で街灯に照らされていない同数の地点を比較調査。また、植生が類似した街灯のない1区画と街灯のある2区画を調べた。 調査対象としては、夜行性の昆虫の代替指標として、ふ化してから成虫になるまでの生息範囲が数メートル以内にとどまるガの幼虫を選んだ。 調査結果は驚くべきもので、街灯に照らされた場所の幼虫の生息数は、街灯の

                  LED街灯で虫の個体数減少、産卵や摂食行動に影響か 英研究
                • ウンチをしないオタマジャクシを新発見 名古屋大の研究チーム

                  名古屋大学の研究チームは9月25日、オタマジャクシの姿でいる間はフンをしないカエルがいることを発見したと発表した。石垣島や西表島、台湾に生息する「アイフィンガーガエル」で、このような特殊な適応戦略は、カエルで初めて確認したとう。 アイフィンガーガエルのオタマジャクシは、天敵の少ない、木の洞や竹の切り株などの樹上の小さな水場で育つ。エサは、母親が水場の外で産んで運んでくる無精卵のみだ。 研究グル-プがアイフィンガーガエルのオタマジャクシを飼育したところ、変態するまで腸内に固形の便ををため込み、便を排出しないことを発見した。 また、高濃度のアンモニアを便として蓄積していること、他種に比べてアンモニアへの高い耐性も持っていることも確認した。 一般的なオタマジャクシはアンモニアを含む便を排出するが、小さな水場で育つアイフィンガーガエルのオタマジャクシが便を排出すると、多量の水で希釈できないため、環

                    ウンチをしないオタマジャクシを新発見 名古屋大の研究チーム
                  • 『大塚(2020)「統計学を哲学する」を読む』

                    光栄にも大塚淳先生より新著「統計学を哲学する」(名古屋大出版会: 以下「本書」)を御恵投いただきました。御礼に替えて、簡単に内容を紹介し議論をしていこうかと思います。特に本書が導入した「存在論」「意味論」「認識論」という三つの区別の意義を大久保の視点から論じます。最後に、私が関心を持った今後の展開について言及します。 ・はじめに 科学哲学とは、どのような分野なのだろうか。もちろん私が考えるにはあまりにも大きすぎる問だが、他の人に紹介するなら「科学における概念や論争を分析すること」あるいは「ある学術的主張の背後で暗黙的に措定されている前提を分析すること」と答えるかもしれない。本書の著者がTwitter述べた通り、 Jun Otsuka@junotk_jp あと哲学っていうと論理が及ばないところを棍棒で殴り合う、っていうイメージがあるみたいだけど、それは全くの誤解ですね。むしろ私のイメージする

                      『大塚(2020)「統計学を哲学する」を読む』
                    • 菌類が決断・記憶能力を持つことを発見 脳・神経系を持たない微生物の知能

                      【発表のポイント】 菌類の菌糸体が新しい木片(エサ)を見つけたときに、新しい木片に引っ越すか元の木片にとどまるかを、新しい木片の大きさで決断していることを発見した。 菌類の菌糸体が新たに見つけた木片の方向を記憶していることもわかった。 脳も神経系も持たないカビ状の菌類の菌糸体がもつ知性のメカニズムを解明することは、知性の進化的起源の解明や、生態系の物質循環の理解に役立つと考えられる。 【概要】 東北大学大学院農学研究科の深澤遊助教と英国カーディフ大学のLynne Boddy(リン ボッディ)教授らは、木片から土壌中に伸びた菌類の菌糸体が新たな木片を見つけたときに、その木片に完全に引っ越すか、もとの木片にとどまるかを、新しい木片の大きさによって決断していること、新しい木片の方向を記憶する能力があることを発見しました。 本研究成果は2019年10月19日(土)に微生物生態学の国際誌「The I

                        菌類が決断・記憶能力を持つことを発見 脳・神経系を持たない微生物の知能
                      • つる植物の特異な「葉の温室」 91歳の自然ボランティアが発見 山形

                        山形県立自然博物園で指導員を務める長岡信幸さんが気づいたミヤマニガウリの特異な葉。京都大学提供の写真(撮影日不明、2020年10月7日提供)。(c)AFP PHOTO / KYOTO UNIVERSITY / Shoko SAKAI 【10月14日 AFP】葉を果実の周囲に巻き付け、保護的な微気候(狭い範囲の気候)を提供するつる植物の「特異な葉」を山形県自然指導員を務める91歳のボランティアの男性が見つけた。研究論文がこのほど、発表された。 この植物は、ウリ科植物の「ミヤマニガウリ」だ。植物の葉にはさまざまな大きさや形のものがあり、通常は光合成で重要な役割を果たすが、このミヤマニガウリの場合は、葉が繁殖に関係するという一風変わった特徴がある。 英学術専門誌「英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B:Biological Sciences)」に掲

                          つる植物の特異な「葉の温室」 91歳の自然ボランティアが発見 山形
                        • ノア・スミス「脱成長:いらないよそんなの」(2023年5月24日)

                          貧困と衰退を称えてみたって環境や貧しい人たちの助けになんてならない 1年半まえ,「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」ってタイトルの記事を書いた〔日本語版〕.あの頃,脱成長運動はアメリカでちょっとだけ注目を集めつつあった.気候変動に対抗する主要な行動をすすめようとする人々の後押しの一環としてだ.でも,エズラ・クライン,ブランコ・ミラノヴィッチ,ケルシー・パイパーといった著作家たちが意見を言葉にして,この考えを批判した.要点をかいつまんでいうと: クラインの指摘――〔脱成長で求められる〕生活水準の大幅な低下は,豊かな国々では政治的に受け入れられそうにない. ミラノヴィッチは次の点を論じた――世界規模で意味のある脱成長が実現されるには,豊かな国々をこえて運動が広まらないといけない.他方で,脱成長のためには,貧しい国々が貧困から抜け出すのを止めなくてはならない.これは,政治的に実現

                            ノア・スミス「脱成長:いらないよそんなの」(2023年5月24日)
                          • 河合雅雄氏が死去 サル学の世界的権威、「芋洗い行動」など解明 97歳

                            世界的な霊長類学者で、兵庫県立人と自然の博物館名誉館長、京都大名誉教授の河合雅雄(かわい・まさを)氏が14日午前11時47分、老衰のため丹波篠山市の自宅で死去した。97歳。丹波篠山市出身。 旧制鳳鳴中(現兵庫県立篠山鳳鳴高)から旧制新潟高に進み、1952年京都大理学部卒。理学博士。故今西錦司氏の門下で生態学と人類学を専攻し、アフリカで霊長類進化学を研究した。 56年、愛知県犬山市の日本モンキーセンター設立に参加し、70年京都大教授に就任。同大霊長類研究所長を経て87年に退官した。その後日本モンキーセンター所長、日本霊長類学会長などを歴任。野外調査に重点を置いて、芋洗い行動などニホンザルの社会構造を解明し、サル学の権威として海外でも知られた。著作も多く、「河合雅雄著作集」全13巻などがある。 郷里兵庫県との縁も深く、92年から2期8年県教育委員、95年から2003年まで三田市の県立人と自然の

                              河合雅雄氏が死去 サル学の世界的権威、「芋洗い行動」など解明 97歳
                            • 古代ヨーロッパで牛は食肉目的ではなく「糞」のために飼育されていた

                              ウクライナのキエフにある村落であるトリピーッリャ(トリポリ)は、ヨーロッパ最古の都市とされる先史時代の遺跡があることで知られています。当時の古代トリピーッリャには、非常に洗練された牧草地と食物があり、その社会システムの重要な部分を牛が占めていました。しかし、牛は食肉のためではなく、主に糞(ふん)を使用するために飼育されていたことを古生態学者の研究グループが示しています。 PNAS https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2312962120 Europe's earliest cities relied on fertilizer and plant protein, isotope analysis shows https://phys.org/news/2023-12-europe-earliest-cities-fertilizer-protein

                                古代ヨーロッパで牛は食肉目的ではなく「糞」のために飼育されていた
                              • アジアゾウが死んだ子ゾウを埋葬、初の証拠、どれも上下逆さ姿勢

                                インドのベンガル地方北部のニュー・ドゥアーズ茶園で見つかった、土に埋められたゾウの死骸。(PHOTOGRAPH BY WEST BENGAL FOREST DEPARTMENT) サバンナで暮らすアフリカゾウが仲間の死を悼むことは以前から知られていたが、野生のアジアゾウではこれまでほとんど報告がなかった。しかし、2024年2月26日付けで学術誌「Journal of Threatened Taxa」に発表された研究によると、アジアゾウは死んだ子ゾウを埋葬している可能性があるという。 論文では、2022年と2023年にインドのベンガル地方北部で、5つの異なる群れが、死んだ子ゾウを灌漑(かんがい)用の溝まで引きずっていき、そこに埋めた事例が報告されている。どの事例でも、子ゾウの脚は地面から突き出し、頭部や鼻、背中は土で覆われていた。 埋葬という行為は、動物の世界ではほとんど見られない。アフリカ

                                  アジアゾウが死んだ子ゾウを埋葬、初の証拠、どれも上下逆さ姿勢
                                • 「日本学術会議」の設置意図から、現在何が賭け金になっているのかを考える|天使もトラバるを恐れるところ

                                  1. 「日本学術会議」の設置意図 なぜ法律を守らなければいけないのか、ということを理解するために、その立法の意図に立ち返って考えることは重要である。人を殺してはいけないことや、人からものを奪ってはいけないことは、さほど考えずとも自明であるように思われる。しかし、例えば人が書いた絵を真似することが、どう言った場面で「違法」になるかは、色々なやり方があるように思われる。だとすれば、どんな社会を作り、どのような方法で、何を守らせようとするかも、実際のところ必ずしも自明とは限らない。ここで、何を目的にして、どう「日本学術会議」を規定する日本学術会議法が定められているかを考えてみたいと思う。 同法は、学術会議の役割を「わが国の科学者の内外に対する代表機関として、科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とする」(第一条)と規定している。「科学者の国会」と言われる所以

                                    「日本学術会議」の設置意図から、現在何が賭け金になっているのかを考える|天使もトラバるを恐れるところ
                                  • Covid-19緊急事態に関する4人のイタリアの哲学者のコメント - 東京カレッジ

                                    「コロナウイルス」は、2020年の初めから世界の話題をさらっているテーマです。この数週間の間に、ウイルスは中国だけではなく、アジア、ヨーロッパ、アメリカ各地へも拡散しました。この文章を書いているときに、イタリア全体(以前からそうだった北イタリアだけでなく)に外出禁止要請が出されたというニュースを聞きました。イタリア人である私は、この報道に接し、大変心配しています。イタリアで最初に爆発的な感染が起き、いくつかの町が隔離された時、私は現地にいました。数日のうちに、北イタリアの多くの都市が活動の減速を余儀なくされました。二週間経つか経たないうちに、北部の病院のICUは感染した人々で一杯になり、非常事態に対処できなくなりました。こうして、政府はロンバルディア州と北部のいくつかの町に講じられていた措置をイタリア全体に拡大することを決定したのです。学校と人が集まる場所(劇場、博物館、映画館、ジムなど)

                                      Covid-19緊急事態に関する4人のイタリアの哲学者のコメント - 東京カレッジ
                                    • 全生命の共通祖先「LUCA」、地球形成からわずか約3億年後に誕生していた? 英国などの研究者らが発表

                                      また、LUCAは2.75Mb(2.49~2.99Mb)のゲノムを持ち、約2657(2451~2855)のタンパク質コード遺伝子を持っていたと推定できた。この数字は、以前の研究で示された推定値を大幅に上回っており、現代の原核生物に匹敵する規模。LUCAが想像以上に複雑な生物であった可能性を示している。 LUCAの代謝能力については、酸素を必要としない嫌気性のアセトゲンであったと推測される。Wood-Ljungdahl経路を用いて二酸化炭素と水素から酢酸を生成する経路を用いて炭素固定を行っていたと考えられ、これは初期地球の無酸素環境に適応した代謝様式だったといえる。 興味深いのは、LUCAの生態学的な位置付けである。従来、LUCAは孤立した存在と考えられていたが、この研究ではすでに確立された生態系の一部であったと推測している。LUCAの代謝活動が他の微生物の生存環境を作り出し、多様な生態系の形

                                        全生命の共通祖先「LUCA」、地球形成からわずか約3億年後に誕生していた? 英国などの研究者らが発表
                                      • 世界に衝撃!“魚を捕って食べるサル”の決定的瞬間とその舞台裏|NHK

                                        長野県上高地 ここに生息するニホンザルが『生きた魚を捕まえて食べる瞬間』の撮影に大学やNHKなどのグループが世界で初めて成功した。 「サルが魚を捕まえた」というと、何だかほっこりするような話にも感じるかもしれないが、実は「サルの仲間が魚を捕って食べること」は極めてまれなこととされている。 少なくともニホンザルではこうした行動が確認されたことはなく、科学的な調査で明らかになった新事実なのだ。 この映像は2022年11月に国際的な科学誌にも掲載された。 新たに確認されたサルたちの行動。 その行動から見えてきたのは、極寒の地で生きるニホンザルたちが会得した独自の「サバイバル術」である可能性だった。 調査の現場を密着取材していたNHKの取材班が、世界に衝撃を与えたサルたちの行動の秘密や撮影の舞台裏を伝える。 2022年7月、1つのニュースが世界中のサルの専門家たちを驚かせた。 「ニホンザルが生きた

                                          世界に衝撃!“魚を捕って食べるサル”の決定的瞬間とその舞台裏|NHK
                                        • コスマ・シャリジ「二重過程理論は『啓蒙思想2.0』に不要である:ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0』書評」(2022年3月6日)

                                          ヒースは私たちが理性や経験、自然、あるいは社会について学んできた重要な物事だけでなく、啓蒙のプロジェクトに伴って生じた失敗や悲劇の歴史についても、真剣に考えているのだ。 The Bactra Review: Occasional and eclectic book reviews by Cosma Shalizi 173 Enlightenment 2.0 Restoring Sanity to Our Politics, Our Economy, and Our Lives” Drafted 26 December 2021, posted 6 March 2022 『啓蒙思想2.0』は、大変面白い本だが、少々時代遅れになってしまった部分もあり、また非常に論争を呼ぶような主張もしている。私自身、本書についての自分の立場を定めかねているが、それを明らかにするために、書評を書くことに決めた。

                                            コスマ・シャリジ「二重過程理論は『啓蒙思想2.0』に不要である:ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0』書評」(2022年3月6日)
                                          • なぜ冬にコロナは広がりやすいのか? 理由は「密閉」の他にも

                                            季節の変化は、ウイルスのふるまいを変え、病気に対する人間の自然な抵抗力をも変化させる。寒く、乾燥し、日光の量も少ない冬の間は、新型コロナウイルスをはじめとする呼吸器疾患への抵抗力が下がるという。(PHOTOGRAPH BY MUSTAFA OZTURK, ANADOLU AGENCY VIA GETTY IMAGES) 「冬の訪れが夏の病をいやし、夏の訪れが冬の病をいやす」と書いたのは、古代ギリシャの医師であり哲学者のヒポクラテスだった。インフルエンザの季節性を最初に記録したとされるその言葉から2400年の時が過ぎても、なぜ季節によって増えたり減ったりする病があるのかは、はっきりとは解明されていない。 だがこれまでの研究で、季節の変化がウイルスのふるまいを変え、感染症に対する人間の体の抵抗力にも影響を与えることがわかっている。特に冬になると、寒さ、乾燥した空気、日照不足といった要因で、イン

                                              なぜ冬にコロナは広がりやすいのか? 理由は「密閉」の他にも
                                            • 世界で5つめの大洋「南極海」とは、他とこんなに違う独特な海

                                              南極半島の西海岸沖のゲルラーシュ海峡。このほどナショナル ジオグラフィックの地図製作チームは、南極大陸を幅広く帯状に取り囲む水域を「南極海」という独立の大洋と認定した。これに伴い、ゲルラーシュ海峡は太平洋ではなく南極海に含まれることになった。(PHOTOGRAPH BY JASPER DOEST, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 南極大陸を取り囲む南極海をよく知る人は言う。そこは他のどの海にも似ていない、と。 「南極に行ったことのある人はみな、何がそんなに魅力的なのかを説明するのに苦労するでしょう。しかし、他のどこよりも氷河が青く、空気が冷たく、山に恐ろしいほどの迫力があり、風景が魅惑的だということは誰もが認めるところです」と、米海洋大気局(NOAA)の海洋科学者で、ナショナル ジオグラフィック協会のエクスプローラーでもあるセス・シコラ・ボディー氏は語る。 ナショナル

                                                世界で5つめの大洋「南極海」とは、他とこんなに違う独特な海
                                              • 全球凍結後に真正細菌が増殖した後に真核生物が繁栄した証拠を東北大が発見

                                                東北大学は8月23日、6億5000万年前から6億3000万年前の地球が赤道直下の熱帯地域まで氷河で覆われた「全球凍結」時代からその解氷時に形成された地層の岩石資料を分析し、全球凍結中にも光合成生物(藻類)が存在した証拠および解氷後に生物量極小を経て真正細菌が増殖し、その後に真核生物が繁栄した証拠を得たと発表した。 同成果は、東北大大学院 理学研究科 地学専攻の静谷あてな大学院生(現・福井県立恐竜博物館研究職員)、同・海保邦夫教授(現・東北大名誉教授)、中国地質大学のJinnan Tong教授らの国際共同研究チームによるもの。詳細は、環境から生態学まで地球を題材とした学術誌「Global and Planetary Change」に掲載されるに先立ち、オンライン版に先行して掲載された。 地球の環境は誕生後、決して平坦だったわけではないことがさまざまな研究から分かってきている。例えば気温だけを

                                                  全球凍結後に真正細菌が増殖した後に真核生物が繁栄した証拠を東北大が発見
                                                • ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら

                                                  2024年6月30日時点での既刊のちくま学芸文庫全2,053点(セット版を除く)をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。 「♾️」マークはMath&Scienceシリーズ(青背)を示す。 人名表記の揺れ(例「シモーヌ・ヴェイユ」と「シモーヌ・ヴェーユ」)は訳者に従い、統一はせずそのままにした。 編者、訳者は一部を除き割愛し、編著者が3人以上に及ぶ場合は代表者1人の名前のみ記した。 Math&Scienceシリーズのみの刊行書目一覧はこちら。 浅田彰『ヘルメスの音楽』 赤坂憲雄『異人論序説』 赤坂憲雄『王と天皇』 赤坂憲雄『排除の現象学』 赤坂憲雄『遠野/物語考』 赤坂憲雄『象徴天皇という物語』 赤坂憲雄『柳田国男を読む』 天沢退二郎『宮沢賢治の彼方へ』 飛鳥井雅道『明治大帝』 E・アウエルバッハ『ミメーシス[上] ヨーロッパ文学における現実描写』 E・アウエルバッハ『

                                                    ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら
                                                  • 書評 「生物学者のための科学哲学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                    生物学者のための科学哲学 勁草書房Amazon 本書は生物学にかかわる科学哲学の主要トピックについて科学哲学者や科学史家たちが解説したもの.編者は科学哲学者のカンプラーキスと生物学者のウレルで,書名にもあるように想定読者としては生物学者が念頭に置かれている. これまでの生物学の科学哲学の入門書だと「種とは何か」「自然淘汰の単位は何か」「系統樹の推定はどのような営みか」「利他行動の進化とマルチレベル淘汰」「発生システム論」などの個別の各論のトピックが主要テーマになっているものが多いが,本書が取り上げるものは必ずしも「生物学の科学哲学」に限らないということで,「説明」「知識」「理論とモデル」「概念」などの基礎ブロック的なテーマが数多く取り上げられていてなかなかハードな内容になっている.原題は「Philosophy of Science for Biologists」. 第1章 なぜ生物学者は科

                                                      書評 「生物学者のための科学哲学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                    • 最悪のことが起こった土地でも、自然は再生する──『人間がいなくなった後の自然』 - 基本読書

                                                      人間がいなくなった後の自然 作者:カル・フリン草思社Amazonこの『人間がいなくなった後の自然』は、作家・ジャーナリストのカル・フリンが、原子炉事故や薬物汚染、地雷原に紛争に──と、数々の理由によって人間に打ち捨てられた地を訪れ、そこでどのように自然と動物が再生、あるいは変化してきたのかをとらえた一冊である。なぜそこが放棄されたのか、という歴史・科学的なエピソードが語られた後、著者がその地に足を踏み入れ、その風景が描写されていく。 旅の本であるともいえるし、放棄された土地で、どのような生物が再度根付き、どうやって自然と動物が再生・変化していったのかの科学的な描写は正確かつ適切な分量で、多数の文学作品やSF小説からイメージを引用しながら自然を描写する筆致はとにかく美しい──と、一冊で二度も三度もおいしい名著である。カラーの写真も多数掲載されていて、それ自体が廃墟写真集のような素晴らしさがあ

                                                        最悪のことが起こった土地でも、自然は再生する──『人間がいなくなった後の自然』 - 基本読書
                                                      • 「色覚異常」とは何なのか──『「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論』 - 基本読書

                                                        「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論 (単行本) 作者:裕人, 川端発売日: 2020/10/24メディア: 単行本(ソフトカバー)この『「色のふしぎ」と不思議な社会』は、小説家やノンフィクション作家として活躍する川端裕人さんによる「色」についての一冊である。「色」をどうやって認識するのかという科学的な側面からの解説と、それを「正常」に認識すること、できないことはどういうことなのか、色覚異常とされた人々は、社会でどのように扱われるべきなのかという社会学的な観点からの主張が網羅的に書かれた一冊である。 資料を集め始めてから5年、取材をはじめて4年、書き始めて3年もかかったという超大作だが、それだけ取材に時間をかけただけのことはある、あまりにも広い科学と社会の両面にまたがった傑作だ。僕は色覚異常にたいする認識としては、検査をした記憶もなければ色覚で困った経験もなく、「な

                                                          「色覚異常」とは何なのか──『「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論』 - 基本読書
                                                        • シカの森林被害は土壌微生物にも波及する―大規模生態系操作実験と環境DNA分析の融合―

                                                          ※ 本文および「詳しい研究内容について」(PDF)を一部修正しました。(2024年1月9日) 現在、日本の森林では、多くの地域において、ニホンジカ(以下、シカ)の食害による植生の荒廃が深刻化しています。シカの食害が森林に与える影響を理解するためには、土壌を含む生態系全体への波及効果の分析が必要となります。植物が減ると土壌の性質や土壌微生物に影響を与え、その影響が植物自体に跳ね返ってくるため、土壌微生物の多様性が低下し、さらなる生態系の変化の引き金となる可能性があるからです。しかし、シカによる食害が、土壌微生物の多様性や種組成にどのような影響を与えるかは明らかになっていませんでした。 門脇浩明 白眉センター/農学研究科特定准教授、本庄三恵 生態学研究センター准教授、中村直人 農学研究科博士課程学生らの研究グループは、芦生(あしう)生物相保全プロジェクト(ABCプロジェクト)メンバーら(高柳敦

                                                            シカの森林被害は土壌微生物にも波及する―大規模生態系操作実験と環境DNA分析の融合―
                                                          • 科学としての歴史 | Nature ダイジェスト | Nature Portfolio

                                                            過去の出来事を科学的に分析することで、未来を予想できるとする「歴史動態学」が登場した。既存の歴史学者は懐疑的だが、このアプローチは興味深い。 SOURCE:REF.1 「歴史は繰り返す」という格言は、時に真実であるように思われる。例えば米国では、1861~65年の南北戦争後に民族間・階級間の反目による暴力事件が都市部で急増し、それが全米に広がって、1870年頃にピークに達した。国内騒乱が次に増加したのは1920年頃で、人種的反感による暴動、労働者のストライキ、反共感情の高まりなどにより、多くの人が近いうちに革命が起こるかもしれないと思った。米国社会は1970年頃にも不穏な状態に陥り、激しい学生デモ、政治的暗殺、暴動、テロが頻発した(『暴力の周期』参照)。 コネチカット大学(米国ストーズ)で個体群動態学の研究をしているPeter Turchinは、米国の政情の不安定さがピークに達した3つの時

                                                              科学としての歴史 | Nature ダイジェスト | Nature Portfolio
                                                            • 漁師、水産官僚、そして「魚の伝道師」に。大切なことは、現場にある|魚食普及活動家・上田勝彦の履歴書 #ぼくらの履歴書 - ぼくらの履歴書|トップランナーの履歴書から「仕事人生」を深掘り!

                                                              上田勝彦さんはつねに現場にいます。 あるときは、漁港で活け締め(神経締め)の技術指導を行い、あるときは料理店やスーパーの厨房で魚の扱いを指南し、あるときはYouTubeから家庭に向けて魚料理の仕組みを伝える。 あらゆる現場に足を運び、漁業、水産、魚食に関わるすべての人に向き合い、上田さんは「魚を食べる意味」を伝え続けています。 「自分の肩書がよくわからない」と上田さんは笑いますが、漁師、水産庁の官僚を経て、魚食文化の普及を独自に行う現在に至るまで、魚や魚食という軸を、一切ぶらすことなく活動を続け、関係者から厚い信頼を得ています。 なぜ、漁師でありながら官僚になったのか。なぜ、官僚でありながら、魚の鮮度保持技術である活け締めの技術普及に努め、カニの茹で方を研究したのか。魚とともに歩み続ける、上田さんのこれまでを振り返ってもらいました。 学生であり、漁師。「魚と人の暮らし」に向いた興味 活け締

                                                                漁師、水産官僚、そして「魚の伝道師」に。大切なことは、現場にある|魚食普及活動家・上田勝彦の履歴書 #ぼくらの履歴書 - ぼくらの履歴書|トップランナーの履歴書から「仕事人生」を深掘り!
                                                              • 地球上の人工物と生物の総重量が並ぶ、研究

                                                                コンクリート製の橋やガラス張りの建物からコンピューターや衣服まで、人間が作ったあらゆるものの総重量が、地球上の生物の総重量を超えようとしていることが新たな研究で明らかになった。(PHOTOGRAPH BY MCNAIR EVANS/REDUX) 環境保護論者はしばしば、人類が地球環境に与える負荷を「フットプリント(足跡)」と呼ぶ。それを小さくする必要があると訴えるが、このほど新たな研究により、人類が残した「足跡」の途方もない大きさが示された。 地球上の生物の総重量は約1兆1000億トンで、近年はあまり変化していない。それに対して、コンクリート舗装やガラスと金属でできた高層ビルから、ペットボトルや衣服やコンピューターまで、人間が建造・製造したものは指数関数的に増えている。12月9日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された論文によると、両者の総重量は現在、ほぼ同じであり、年内に人工物のほうが上回

                                                                  地球上の人工物と生物の総重量が並ぶ、研究
                                                                • 「ネコは進化的に完璧」と進化生物学者が熱弁

                                                                  見た目の愛らしさや運動能力、独立性の高さなどを理由にネコを称賛する人は多くいますが、世界有数の自然史系博物館として知られるロンドン自然史博物館で働く進化生物学者のゴスワミ氏は、科学的な視点から「ネコの進化的な完璧さ」を解説しています。 Cats Are Perfect. An Evolutionary Biologist Explains Why - Scientific American https://www.scientificamerican.com/article/cats-are-perfect-an-evolutionary-biologist-explains-why/ 肉食動物のネコは複数の種類が世界中のさまざまな地域に古くから生息しており、生態学的にはみな同じことをしています。さまざまな種類がいるにもかかわらず、ネコの違いは柄やサイズのみであるため、なぜこれだけ異なる種

                                                                    「ネコは進化的に完璧」と進化生物学者が熱弁
                                                                  • 自然界の「ムダの進化」が生物多様性を支える 生物種の個体数増加に寄与しない利己的な性質の進化が導く多種共存

                                                                    【発表のポイント】 自然界でこれほど多様な生物種が共存できるのはなぜか、「競争強者」が「弱者」を排除してしまわないのはなぜか、生態学の重大な未解決問題を解く理論の提案。 多くの生物(特にオス)に見られる色鮮やかな模様、求愛ダンス、歌、巨大な角など、種内に生じた「ムダの進化」が鍵。 「ムダの進化」によって、異種間の競争の影響が緩和され、その結果、多種の共存が促進されうることを理論的に提示。 種間競争を重視する従来の見方とは対照的な生態系観の提案。 【概要】 生物の装飾や求愛行動などの適応的特徴の進化は、その個体にとっては有利でも、種全体の増殖率への貢献は期待できないことから、種の繁栄にとっては、いうなれば「ムダの進化」です。東北大学大学院生命科学研究科の近藤教授、クイーンズランド大学 山道上級講師のほか、兵庫県立人と自然の博物館、理化学研究所数理創造プログラム、京都大学、千葉大学、琉球大学、

                                                                      自然界の「ムダの進化」が生物多様性を支える 生物種の個体数増加に寄与しない利己的な性質の進化が導く多種共存
                                                                    • たった1頭のオオカミが森をよみがえらせる「救世主」となった事例が報告される

                                                                      アメリカとカナダの国境に位置するスペリオル湖には、豊かな生物多様性で知られるアイル・ロイヤル(ロイヤル島)という島がありますが、病気や近親交配などで島に生息するオオカミが激減し、島全体の生態系も崩壊の危機に瀕していました。しかし、冬の間だけできる氷の橋を渡って島に入った1頭のオスのオオカミにより森に「遺伝的救済」がもたらされた事例が、科学誌のScience Advancesで報告されました。 The far-reaching effects of genetic process in a keystone predator species, grey wolves | Science Advances https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adc8724 How a lone 'immigrant' wolf revived a forest

                                                                        たった1頭のオオカミが森をよみがえらせる「救世主」となった事例が報告される
                                                                      • 新属新種の植物「ムジナノショクダイ」を発見 鹿児島・肝付の山林 | 毎日新聞

                                                                        光合成をしない植物「タヌキノショクダイ」の仲間で、新属新種の植物を発見したと、神戸大や鹿児島大などの研究チームが発表した。ほとんどが土の中に埋まっていることから、地中をすみかとする「ムジナ(アナグマ)」にちなんで「ムジナノショクダイ」と名付けられた。 ムジナノショクダイはキノコのような形で、全体が白く、数珠状のゴロゴロとした根を持つ。根の先端からの高さは3センチ。6月上旬の約1週間だけ、触手のような花の部分(高さ2ミリ、直径2センチ程度)が地表に現れる。 最初に見つけたのは福岡市の植物愛好家、中村康則さん(49)。2022年6月、鹿児島県肝付町の山林の中で、タヌキノショクダイの仲間のように見える白い花が、雨で流されて落ちているのを見つけた。知人の研究者を通じて神戸大の末次健司教授(植物生態学)に詳細な検討を依頼した。

                                                                          新属新種の植物「ムジナノショクダイ」を発見 鹿児島・肝付の山林 | 毎日新聞
                                                                        • 絶滅種の光合成をやめた植物を30年ぶりに再発見 | 神戸大学ニュースサイト

                                                                          図1. 今回新たに発見されたコウベタヌキノショクダイ「妖精のランプ」の名にたがわず暗い林床を照らす灯火のようにみえる。 撮影:末次健司 タヌキノショクダイの仲間は、植物の本懐である光合成をやめた植物の一群で、キノコと見紛うばかりの奇妙な花をつける特殊な植物です。神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授 (兼 神戸大学高等学術研究院卓越教授) らの研究グループは、コウベタヌキノショクダイ (タヌキノショクダイ科) を30年以上の時を経て兵庫県三田市で再発見しました。コウベタヌキノショクダイはこれまで花の一部が欠けている標本1個体が採取されているだけで、しかもその発見場所は既に開発により消失してしまっています。このためコウベタヌキノショクダイは既に絶滅したと考えられていました。タヌキノショクダイの仲間は、海外では「fairy lantern (=妖精のランプ)」と呼ばれていますが、コウベタヌキノ

                                                                            絶滅種の光合成をやめた植物を30年ぶりに再発見 | 神戸大学ニュースサイト
                                                                          • 【コラム】スケーリーフット研究小史<トピックス<海洋研究開発機構

                                                                            【インド洋での深海熱水発見】 今では生命誕生の最有力候補地と考えられている深海底熱水噴出孔ですが、発見されたのは意外と最近の1977年で、インド洋ではじめて発見されたのは2000年のことでした。東京大学海洋研究所(当時)の観測船「白鳳丸」が1993年に得た観測結果をもとに実施されたJAMSTECの深海調査研究船「かいれい」及び無人探査機「かいこう」の調査航海によって、インド洋海域で初となる熱水域「Kaireiフィールド」が中央インド洋海嶺において発見されました(2000年12月14日既報) (Hashimoto et al. 2001)。しかし残念ながら、この航海ではスケーリーフットの存在をみつけることはかないませんでした。 【スケーリーフットという奇妙な形態の生物の発見】 インド洋最初の熱水域「Kaireiフィールド」が見つかって7ヶ月後(2001年)、米国の観測船「Knorr」と無人探

                                                                            • 書評 「読む・打つ・書く」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                                              読む・打つ・書く: 読書・書評・執筆をめぐる理系研究者の日々 作者:三中 信宏東京大学出版会Amazon 本書は三中信宏による理系研究者のための読書論,書評論,そして執筆論の本だ.一気呵成に迸るように書かれた文章は迫力十分で,そしてすべては自分の(研究の)ためというポリシーが圧倒的に壮快だ. 第1楽章 読む:本読みのアンテナを張る*1 冒頭は「本との出会い」から始まる.本との出会いは一期一会でこれはと思う本は逃してはいけないこと,探書アンテナを張ることの重要性,ランダムな出会いもまたよいこと,多言語蔵書の深みなどが語られている. そこからいかに深く本を読むかというテーマになる.読むにはまず本を読みきって何が書いてあるかを理解するという段階,そして次になぜこの本が書かれなければならなかったかを問いかける段階があるという.そして本を学べばより世界は広がり,得られた知識ネットワークは信頼するにた

                                                                                書評 「読む・打つ・書く」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                                              • 1時間半かけて来たキャンパスの中国語授業、履修者がまさかのゼロだった話

                                                                                楊 駿驍『日中韓のゲーム文化論』発売中! @yaoshunshyo 『日中韓のゲーム文化論』見本出来!3月5日発売です!日本初、そして(おそらく)世界初の東アジアゲーム批評アンソロジーです! 「いまや世界中が「ゲーム化」している。しかしその思想的意味はどこにあるのか。欧米を追い越し先頭にたった日本、それに迫ろうとしている中国・韓国のゲーム文化。三国の優れた批評のなかに独自性を探りつつ、東アジアのゲーム文化を展望すること論集」 以下目次 まえがき 楊駿驍、鄧剣 第Ⅰ部 日本におけるゲーム研究 第1章 日本ゲームはいかに語られてきたか――ゲームの批評/研究がめざすもの 中川大地 第2章 ゲームフリークはバグと戯れる  中沢新一 第3章 オタク論――カルト・他者・アイデンティティ  大澤真幸 第4章 重層化するメディアと子どもたちのリアリティ  吉見俊哉 第5章 萌えの手前、不能性に止まること―

                                                                                  1時間半かけて来たキャンパスの中国語授業、履修者がまさかのゼロだった話
                                                                                • 新種のティラノサウルスが発見され「死神」と命名される

                                                                                  ティラノサウルス属の種として知られている恐竜は、「Tyrannosaurus rex(ティラノサウルス・レックス)」のみですが、2020年2月10日にティラノサウルス科に属する新種として、「Thanatotheristes degrootorum」という学名の恐竜の化石が発見されました。この新種の恐竜は、同時期に生態ピラミッドの頂点に君臨していたと思われることから、ギリシャ神話の死神「タナトス」と呼ばれています。 Announcing a New Meat-eating Dinosaur from Alberta | Inside the Royal Tyrrell Museum https://royaltyrrellmuseum.wpcomstaging.com/2020/02/10/announcing-a-new-meat-eating-dinosaur-from-alberta/

                                                                                    新種のティラノサウルスが発見され「死神」と命名される