うつと診断されて2年、ふと死にたくなり(しかもちょっと楽しくなってしまい)、急に飛行機に乗った。金はなかったので全部カードで借金して、京都に向かった。 なぜ京都かというと、西尾維新の戯言シリーズが好きで、オタクとして行ってみたかったからだ。 んで、せっかくの最後の宿だし、と思って小さい旅館を予約した。 携帯電話の電波とかで場所が割れるのは嫌だったので、アパートに携帯を置いて、遺書を用意して鍵を開けたまま出発した。「俺を探す人が鍵を壊す羽目になったら面倒だろうから」というサイコパス診断の答えかよみたいな理由だった。 季節は夏だったので、京都に着いたときにちょっと後悔した。 あの盆地特有の蒸し暑さ。身体が汗でびしょびしょになるのが不快で仕方なかったが「まぁでもすぐ汗かかぬ死体となるし」と思って流れる汗をそのままにしていた。 向こうで自転車を買い、千本鳥居を観に行っては「七々見奈波が零崎人識と会