運転席側(右)にステアリングを通す穴が開いており、助手席側(左)に比べて強度・剛性が低い。通常はここに補強を施して左右対称の強度・剛性に仕上げる。ところが、ポール側面衝突試験の「一発試験」に臨むに当たり、ダイハツ工業は十分な自信を持てなかった可能性が考えられる。ただし、このイラストはロッキーHEVおよびライズHEVのダッシュパネルを基にしたものではない。(出所:トヨタ自動車の資料を基に日経クロステックが作成) そこで、ダッシュパネルの必要な箇所に「ビード(肉盛り溶接のような補強)を設けたり、ダッシュパネルの断面形状を工夫したり、インパネ(インストルメントパネル)ブレース(補強材)を追加したりして、強度や剛性が左右対称になるように補っていく」(トヨタ車体のボディー設計者)。これにより、車体の左右で同等の衝突性能を得られるようにするのである。 不正を公表した1週間後(2023年5月26日)のダ