長崎市の元郵便局長の男性(60代)が約25年にわたり、「高い金利が得られる」などと勧誘し、知人ら四十数人から郵便貯金などの名目で約10億円をだまし取った疑いがあるとして、日本郵便が調査していることが同社関係者への取材で分かった。長崎県警も把握し、捜査しているとみられる。 日本郵政グループは重大な事案として、既に金融庁に報告したという。同グループでは、大規模な保険の不正販売が発覚するなど不祥事が相次いでおり、改めてコンプライアンス(法令順守)への姿勢が問われそうだ。 複数の関係者によると、元局長は1996年~2021年1月、地域のロータリークラブの会員らに対し「金利の高い貯金がある」などとうそを言い、貯金の預入金や保険料などの名目で、約9億9千万円を詐取した疑いがあるという。日本郵便は、他にも被害者がいる可能性があるとみて調べている。 元局長は入金手続きが済んだように装うため、1993年に取