自民党の新総裁に14日、菅義偉(すが・よしひで)官房長官が選出されたことで、世界的にも高水準とされる日本の携帯電話料金の値下げをめぐる議論の活発化が予想される。値下げは総務相経験もある菅氏の肝いりの課題で、首相として、さらに踏み込んだ政策を打ち出す可能性もある。消費者にとっては朗報だが、電波利用料の見直しまで言及された携帯大手は、戦々恐々としている。 菅氏は値下げに段階的に取り組んできたが、料金は高止まりしている。総務省によると、今年3月時点の世界6都市の標準的な料金プランは東京がニューヨークに次ぎ、2番目に高額だった。昨年10月に通信料金と端末代金の分離義務付けなどの競争促進策を実施したが、世界ではなお高水準にあることが示された。 菅氏は平成30年夏に「日本の携帯料金は4割程度下げる余地がある」と発言し、値下げ競争の促進策を主導した。それだけに制度を整えても、国内シェア9割の大手3社が値