セガで「ハングオン」などのヒット作やセガサターンに携わった後,独立を選んだ石井洋児氏 ビデオゲームの語り部たち:第39部 ライター:黒川文雄 ライター:大陸新秩序 カメラマン:佐々木秀二 「ビデオゲームの語り部たち」第39部は,セガ時代に「ハングオン」などのヒット作や,セガサターンの開発に携わり,現在はアーゼストの代表取締役会長 CEOを務める石井洋児氏に話を聞く。 石井氏との出会いは、私(黒川文雄)がセガに中途入社した1994年に遡る。私は業務用ゲーム開発部署である第2AM研究開発部,通称「AM2研」所属の宣伝担当責任者として,鈴木 裕部長(当時)から石井氏を紹介された。 当時のセガでは,業務用ゲーム開発と,家庭用ゲーム開発の間には深くて広い,見えない川のようなものがあり,お互いに自分たちが開発するゲームという作品で牽制しあっていたように思う。そのためか,私からは石井氏を始めとする,家庭