新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、政府はさまざまな支援策を実施している。 しかし、それは新型コロナウイルスの感染拡大で経済的苦境に立たされている人を対象にしたものが多い。いわゆる社会的弱者向けの支援には新型コロナウイルスとは関係なく、必要な支援もある。今回は、「電話リレーサービス」について、考えてみた。 聴覚障害者と健聴者のコミュニケーションサービス 電話リレーサービスは、聴覚障害者と健聴者のコミュニケーションのためのツール。オペレーターが手話や文字、音声を同時通訳することで、聴覚障害者と健聴者が会話する。電話への聴覚障害者のアクセスを可能とするサービスとして、すでにG7各国をはじめ、世界 25か国で公的制度として提供されている。 日本は、障害者が健常者と平等に情報、通信その他のサービスを利用できるように適切な措置を求めた国際連合の「障害者の権利に関する条約」(障害者権利条約)を批准