「フリーランス・トラブル110番」の事務責任者を務める山田康成弁護士=東京都港区で2024年5月2日午後6時30分、中島昭浩撮影 相談窓口「フリーランス・トラブル110番」の相談件数が、開設から約3年半で2万件を突破した。月800件ほど寄せられる相談から浮かび上がってくるのは、新たな「雇用の調整弁」としてフリーランスを酷使する一部の業界の実態だった。事務責任者の山田康成弁護士に聞いた。 ――どんな相談が寄せられていますか。 ◆最も多いのが「報酬の支払い」に関わる相談で約3割を占める。2番目が業務内容や報酬額などの「契約条件の明示」で約2割。「企業にいつか切られるか不安だ」「安定がない」といった相談も多い。 予想外だったのは、フリーランスの側から申し出る「中途解除・不更新」に関する相談が第3位で、約1割に上っていること。フリーランスの仕事を辞めたいと申し出ても、実は、なかなか辞めさせてもらえ