新型コロナウイルスに関する相談の電話に対応する保健所職員ら=山形市で2020年5月13日午後4時5分、藤村元大撮影 新型コロナウイルス感染者と濃厚接触した可能性を知らせるスマートフォン向け接触確認アプリ「COCOA(ココア)」の利用者が増えた8月下旬~9月中旬にかけて、感染者数が多い都市部の複数の保健所で「接触可能性」の通知を受けた人からの電話相談が殺到し、業務がパンクしかねない状況に陥っていた。アプリで登録された陽性者はこれまで延べ1000人余りと全体のごく一部に過ぎない。感染再拡大が懸念される中、どのような問題を含んでいるのか。【谷本仁美、小川祐希、横田愛】 電話殺到の引き金となった厚労省からのある事務連絡 厚生労働省がアプリの運用を開始したのは6月。スマホの近距離無線通信(ブルートゥース)の機能を使い、アプリの利用者同士が1メートル以内に15分以上いた場合、接触履歴がスマホ内に記録さ