ヒトのiPS細胞から、精子と卵子のもととなる細胞を大量に作る手法を開発した斎藤通紀・京都大高等研究院教授(右)らのチーム=京都市左京区で2024年5月17日、菅沼舞撮影 ヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、精子や卵子のもととなる細胞を大量に作る方法を開発したと、京都大の研究チームが発表した。チームの斎藤通紀(みちのり)・京大高等研究院教授(細胞生物学)は「簡単に増やせる培養法を確立できた。生殖細胞の形成過程や、不妊が起きるメカニズムなどの解明に応用できる」と期待を寄せる。成果は20日付の国際科学誌ネイチャー(電子版)に発表した。 【写真】「精子ドナー」「精子ボランティア」ネットで検索すると… 遺伝情報は精子や卵子といった生殖細胞によって世代を超えて受け継がれるが、遺伝子の働き方を決める情報は世代ごとにリセットされている。ヒトの場合、精子や卵子のもととなる始原生殖細胞が、親世代から受け