『ポケモン』アニメ映画『ミュウツーの逆襲』のクライマックスは、言うまでもなく「自分とは何か」という自己存在への問いかけに対する本物とコピーの戦いである。 本物であろうと、コピーであろうと、それぞれ個々にこの世に独自に存在しているいるには違いない。 他に自分と同じ存在がいるということは、「自分とは何か」という個々の持つ自己存在への問いかけを意味のないものにしてしまう。 自分と同じものがいないから、「自分とは何か」という自己存在への問いかけと悩みがあり、逆に自己存在への希望も存在する。 もともと、自分という存在は、自分自身が望んでこの世にあるわけではない。もちろん、たとえば自分の親など、他者から望まれてこの世に生れて存在しているのかもしれないが、自分が望んでこの世に生まれてきたわけではない。 自分がこの世に存在している事に、自分の選択肢はなく、生き物は生まれてきてしまった。 しかし、自分がこの