ディズニーは、良くも悪くも今日のアニメーションの基本形を構築し、また特に1928年のミッキー誕生以降、そして1937年の『白雪姫』以降、世界中のアニメーションに影響を及ぼし、それは現在に継続している。 したがって、その研究も世界レベルで継続しているというべきだが、こと日本に関する限り、日本語で読めるディズニー研究関連文献は非常に少ない。 ディズニー関連の文献そのものは多いのだが、そのほとんどが、いわゆる「ディズニー伝説」を声高に述べているものであり、信頼性に乏しい文献も少なくない。もっともこの傾向は、英語文献も同様である。 そうした中で、ディズニー研究に供することのできる数少ない基本文献を3つ紹介しておきたい。 ●「ディズニーの芸術」 著 者: クリストファー・フィンチ(前田三恵子・訳) 出版社: 講談社 刊行年: 2001年 定 価: 8000円 1973年の初版以来信頼され続けているフ