久々に続き物である。今回は、唐沢俊一と東浩紀氏の論争、というかバトルについて考えてみる。 まず、今回調べていてビックリしたのは唐沢俊一の東氏への関心の強さである。ためしに『裏モノ日記』を“東浩紀”というキーワードで検索してみたらなんと85件もヒットした。凄いなあ。特に2000年前後は頻繁に言及されている。何が彼をそうさせたのか。 『裏モノ日記』での東氏への批判をいちいち取り上げていくと大変なので、ひとつだけ取り上げてみる。『裏モノ日記』2000年7月2日より。 読売新聞の書評欄『戦闘少女の精神分析』における東浩紀氏の文章に曰く“本書の分析はおたくたちの閉鎖的集団を前提にしているが、書評者の実感では、むしろここ数年おたくの集団は解体し、“おたく”と“非おたく”の境界にある作品や商品が普通に蔓延している。(中略)おたく的感性を“病理”として捉えるのはすでに無理ではないか”。どうも精神分析と現代