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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/hana53 (8)

  • 甘粕正彦、内田吐夢、死体と自殺者と殺人者の輪舞 - 帰ってきたハナログ

    昭和16年(1941年)、内田吐夢は中国大陸に渡り、それ以降、敗戦に至るまで、甘粕正彦が理事長として君臨する満洲映画協会(満映)に籍を置くことになります。その後、甘粕正彦と内田吐夢の間に最後に起きたある事件について、あるいはご存知の方も多いことかと思います。 以下、山田風太郎『人間臨終図鑑』上巻「五十四歳で死んだ人々」より引用。 昭和二十年八月、満州帝国が崩壊する日が来た。 八月十六日、彼〔甘粕〕は日人全社員を満映会議室に集めて、「私は軍人で明日から来なら日刀で切腹すべきですが、御承知のような不忠不仁の者ですから、そういう死に方に値しないのです。……ほかの方法で死にます。長い間お世話になりました。心からお礼を申します」と、挨拶した。 九日にソ連軍が侵入して以来、彼のそれまでの魔王的な印象は憑きものが落ちたように消えて、おだやかな、また沈な相貌に変っていた。 二十日の早朝、理事長室で

  • 勝ち続ける側、負け続ける側 - 帰ってきたハナログ

    雑感 大学が「いじめ自殺」を隠蔽 「息子に会いに…」父も後追い自殺 (1/2ページ) - MSN産経ニュース 以下、上記事より抜粋引用。 追手門学院大学(大阪府茨木市)に通っていた在日インド人の男子大学生=当時(20)=が平成19年、大学でいじめを受け続けたとする遺書を残して自殺したにもかかわらず、大学側が調査せず放置していたことが30日、関係者への取材で分かった。大学側は調査に積極的だった大学生のゼミ担当教授を遺族の窓口担当から外すなど隠蔽(いんぺい)工作とも取れる対応に終始。遺族は大阪弁護士会人権擁護委員会に人権救済を申し立て、「きちんと調査してほしい」と訴えている。【中略】 ……父母あての遺書には「学校で受け続けたイジメ(略) 僕はもう限界です。僕には居場所がありません」などと記されていた。自殺2日前の携帯メールにも大学でのいじめを示唆する内容が残されていた。 このため遺族は、ゼミ担

  • 『借りぐらしのアリエッティ』、または給餌される少女 - 帰ってきたハナログ

    映画 というわけで、ラストシーンの夜明けの光線の変化の細かい描写等々、ところどころに原作の気配が鮮烈に感じられる瞬間はあるものの、結局、「誰がアリエッティを養うか」、というかもっと即物的に、「『誰がアリエッティにエサをやってよいか』をめぐる男たちのゲーム」みたいなことになっていて、あら不思議。アルドリッチ師匠の『傷だらけの挽歌』と、漫画版の『南くんの恋人』を掛けあわせながら、進行中の事態の「業深さ」に対する自覚や内省の機会を一切抜きにした映画に仕上がっているように見受けられ、こりゃ、『傷だらけの挽歌』よりよほど不気味でタチが悪くてホラーだよな、などとも思ったり。 映画が始まった時点では、人間の居住空間からの糧と生活必需品の調達―「借り」―は、ポッド氏ひとりが成しうる業であり、ホミリーと娘アリエッティは生存のすべてを家父長の働きに依存していることが明示されます。冒頭、アリエッティが庭での

  • I Spit on Your Grave(1978) - 帰ってきたハナログ

    原稿が全然これっぽっちも進まない……、ので、別件の考え事メモ。「レイプ−復讐」映画について。 またのタイトルを‘The Day of the Woman’。日劇場公開時のタイトルは『発情アニマル』。DVD版だと『悪魔のえじき』。ニューヨーク在住の新進作家ジェニファー(カミール・キートン)は、夏のヴァカンスのために田舎のコテージを借り、そこで長編小説第一作の執筆に専念しようとするが、地元の男たち四人組が彼女につきまとい、ついには彼女をレイプした後に殺害しようとする。かろうじて生き延びたジェニファーは、自分をレイプした男たちを色仕掛けで罠にはめ、一人一人惨殺してゆく―、という単純きわまりない物語。過激な性と暴力表現を売りとする、いわゆる「セクスプロイテーション映画」ですが、キャロル・J.クローヴァーの言によれば"absolutely crude"であるがゆえに、フィクションにおける「レイプと

  • 隠れてつぶやく 3 - 帰ってきたハナログ

    な、なぜこの文脈でわたしの名前が出てくるのか?! ドキドキドキドキドキドキ……。 ―と、ハゲしく動揺しつつ、巷に流通する表現物に対していろいろと難癖はつけてきたし、今後もたぶんつけるのはやめないと思いますが、創作・流通・享受に対する規制自体を支持しているように読まれるのはまったく意ではないので、原則的な立場だけ確認しておきますと、「表現物の自由な流通を規制されたら、内容の分析も批判も、その結果を研究発表なり教育の場なりでプレゼンテーションすることもできなくなってしまう。それでは研究者としては非常に困る」というわけで、「自由に創作し、自由に流通し、自由に享受する社会環境は守られるべき」ということになります。したがって、ポルノ規制にも原則反対。それを認めてしまったら、早晩、「大阪府立国際児童文学館に18禁マンガが所蔵されているのはけしからん」*1、「東京国立近代美術館フィルムセン

  • 廃止移転案可決より一ヶ月 - 帰ってきたハナログ

    このたび『淡島千景 女優というプリズム』に収録された拙論「宝塚娘役スターとしての淡島千景と手塚治虫『リボンの騎士』」の執筆のための資料閲覧・調査に際しては、もっぱら大阪府立国際児童文学館と阪急池田文庫のお世話になりました。専門的な資料群が体系的に収集・保管され、適切な形で閲覧できるアーカイヴは、人文社会学系研究者にとっての生命線ともいうべき存在であり、大阪府立国際児童文学館の廃止が、拙速としかいいようのないプロセスによって決定されてしまったことは、まさに痛恨の事態です。「資料収集・保管・研究・閲覧の機能を維持しつつ移転」という課題をいかに実現しうるかについての展望はいまだに示されず、不安が募るところではありますが、各方面にとってより良い落としどころを模索するために、今後も事態の観測を続け、可能な限りの尽力を惜しまない所存ではあります。 過去二度に渡って国際児童文学館支援のための有志を募った

  • ご献本いただきました - 帰ってきたハナログ

    reds_akaki
    reds_akaki 2009/04/21
    ニギタソ…
  • 廃棄予定産業資料レスキュー - 帰ってきたハナログ

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