東京マラソンで、市民ランナーの星がひときわ輝いた。 男子3位の川内優輝選手(23)は、埼玉県立春日部高校定時制で庶務や会計を担当する公務員。今夏の世界選手権(韓国・大邱(テグ))の日本代表にも内定し、「市民ランナーでもやれるところを見せられた」と胸を張った。 学習院大時代は関東学連選抜のメンバーとして箱根駅伝に2度出場。実業団チームからの勧誘もあったが、「地域振興にかかわる仕事をしたい」と、一昨年春から埼玉県職員になった。平日は午後0時45分から9時15分までの勤務で、午前中に久喜市の自宅周辺をジョギング。週末、大学の後輩や市民ランナー仲間と都内の公園などで走力を磨く。 世界選手権の男子マラソンは9月4日に行われる予定。「夏休みか始業式のころ。上司と相談しなければならないが、なんとか有給休暇を取らせてもらえるんじゃないかな」と笑顔で話した。