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ブックマーク / magazine-k.jp (13)

  • 英米のEブックを支えている読者は誰?

    真由美さま ご無沙汰しております。 谷さんのロンドン・ブックフェア・レポート「電子書籍の未来を握るのはインディー系」を読みました。私はエージェンシーが集まるフロアだけ、ちょこっと顔を出しました。ブックフェアを見るより、エレベーターを待っていた時間のほうが長かった気がします。 先月はロンドンのブックフェアに続いて、アメリカでもいちばん大きいブックフェアである「ブック・エキスポ・アメリカ(BEA)2016」がありました。今年は開催市がシカゴだったので私は行かなかったんですけど、この10年ほどずっと、出版業界の中心街ニューヨークで開催していたのを、久しぶりに他のロケーションに移してみたら、入場者は2割ほどダウンとのことです。 でも、これは仕方ないですね。私と同じで、オフィスのあるニューヨークでやってるならちょっと顔を出しに行くか、という出版人も多いけれど、シカゴとなるとどうしても足が遠のい

    英米のEブックを支えている読者は誰?
    setagayatagayase
    setagayatagayase 2016/05/24
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  • 「出版不況論」をめぐる議論の混乱について

    毎月1日にリリースされる、小田光雄さんの「出版状況クロニクル」というウェブ記事を楽しみにしている出版関係者は多いと思う。私もその一人である。これを読まずにはひと月が始まらない。毎月かならず読んでいる。 小田さんが書かれた『出版社と書店はいかにして消えていくか〜近代出版流通システムの終焉』はのちに論創社から復刊されたが、私は1999年にぱる出版からでた版で読み、大きな衝撃を受けた。1999年といえばまだアマゾンが日に進出する前の時期である。日の出版業界が抱えた構造的な問題をロードサイドビジネスや郊外社会論とからめて分析し、彼が名付けた「近代出版流通システム」がもはや機能不全を起こしている事実を、この時期にいちはやく伝えた小田さんの功績はとても大きい。 小田さんはその後、論創社のサイトで「出版状況クロニクル」という定点観測コラムを始め、それは『出版状況クロニクル』という単行としてまとめら

    「出版不況論」をめぐる議論の混乱について
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    setagayatagayase 2016/05/01
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  • 名物ラノベ編集者・三木一馬氏はなぜ独立したか

    現在、ラノベ=ライトノベルは国内の書籍市場においても大きなシェアを占めており、アニメ化・ゲーム化などのメディアミックスも盛んで、海外のファンからも支持を集めている。そんななかでKADOKAWAが擁する国内最大級のラノベレーベルが「電撃文庫」だ。その編集長を務めていた三木一馬氏がエージェント会社を立ち上げ、4月1日に独立した。その狙いやそこにある思いを独占インタビューで聞いた。 作品に寄り添って「媒体」を編集する 「正直管理職が向いていないなという感覚はずいぶん前からあったのですが(笑)、辞めたいという気持ちからの独立では全くないんです」と三木氏はいう。三木氏の今回の決断に大きな影響を与えた人物が三名いるそうだ。一人は、「マガジン航」の読者であれば注目している人物であろうコルクの佐渡島庸平氏。もう一人は、アニメプロデュース会社のジェンコから独立した、エッグファームの大澤信博氏。そして最後の一

    名物ラノベ編集者・三木一馬氏はなぜ独立したか
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    setagayatagayase 2016/04/08
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  • ニューヨークの書店地図も激変

    真由美さま お久しぶりです。私のフェイスブックでは桜の写真が真っ盛り。桜は嫌いではないんですが、その周りでいつもつるんでいる同僚や仲間とどんちゃん騒ぎをするだけのお花見という習慣が嫌いなので、他人様の写真を見ているのがちょうどいいです。ニューヨークやロンドンはまだもう少し肌寒い日々ですものね。 さて、ちょうど最近も、とある業界紙にアマゾン書店のことを書いたのですが、アメリカの書店の人たちより、日の出版業界の人たちがこぞって戦々恐々としてるのが不思議です。同じはどこで買おうとも同じ値段という再販制度に優しく守られているのに。 マンハッタンから、郊外のブルックリンやクイーンズへ ここマンハッタンでは、アマゾンと関係なく、どんどん屋が潰れています。なにしろ店賃がめちゃくちゃ高いので、みたいな薄利多売の商売じゃとうてい払えないのです。ニューヨークに仕事旅行でホテルを取ったり、アパート

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    setagayatagayase 2016/04/07
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  • ゼネラリストばかりで「プロ」がいない出版界

    真由美さま おくればせながら、明けましておめでとうございます。 久しぶりに日で過ごした正月は、門松や国旗を見かける代わりにスターバックスやアップルまで福袋を売り出してて、グローバルでシュールなジャパンをお雑煮といっしょに味わいました。次はスペクテータースポーツとして恵方巻きとバレンタインが楽しみですが、メイロマさんはいかがお過ごしですか。 昨年暮れにもれ聞いた出版業界の裏事情とやらで、頭がクラクラするぐらいショックを受けて絶望した話がありました。 せっかくのThe New Yorkerからの執筆依頼を拒絶 とある若手の人気作家さん――彼は軽妙な文体でどんなジャンルもクロスオーバーできる書き手なのですが――の、たまたま英訳されたを目にしたThe New Yorker誌の編集者から「一挙掲載できるぐらい、なにか短いものを書いてみてよ」と打診があったのだそうです。にも関わらず、担当編集者

    ゼネラリストばかりで「プロ」がいない出版界
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    setagayatagayase 2016/01/27
    ゼネラリストばかりで「プロ」がいない出版界 "この「プロ不在」「プロ軽視」でゼネラリストばかりの集団という構造こそが、私は長引く出版不況の一因ではないかと思っています。もちろんこれは出版業界に限ったこと
  • ニューヨーク公共図書館の英断

    ニューヨーク公共図書館のデジタルコレクションに収められている67万点を超えるデジタル画像のうち、パブリック・ドメイン(著作権保護期間切れ)である18万点の高解像度データが、ウェブ経由で簡単にダウンロード&再利用できるようになりました。そのことを伝える今年1月5日付の同図書館のブログ記事には、こうあります。 Today we are proud to announce that out-of-copyright materials in NYPL Digital Collections are now available as high-resolution downloads. No permission required, no hoops to jump through: just go forth and reuse! ニューヨーク公共図書館では以前より、コレクションの低解像度データ

    ニューヨーク公共図書館の英断
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    setagayatagayase 2016/01/12
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  • 本とパブリック・ドメイン

    original image by Cienkamila; slightly edited by odder,(CC BY-SA 3.0) あけましておめでとうございます。おかげさまで「マガジン航」は、創刊から7回目の正月を迎えることができました。昨年から誌の発行元となったスタイル株式会社の他のウェブメディアとも連携し、いっそう充実した誌面を提供してまいります。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 ハッピー・パブリック・ドメイン・デイ! さて、毎年1月1日は著作権保護期間にかかわるベルヌ条約で保護期間算定の区切りとなる日であり、この日を境としてパブリック・ドメインに置かれる作品が世界中で生まれます。そのことをもって元日を「パブリック・ドメイン・デイ」と呼ぶ人たちがいることを、青空文庫の故・富田倫生さんから教えられたのは6年前のことでした。 今年のパブリック・ドメイン・デイには、日では

    本とパブリック・ドメイン
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    setagayatagayase 2016/01/04
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  • 地球の裏側にある日本語書店

    で床は抜けるのか」の書籍版が発売されてから、早いものでもう5カ月経ってしまった。発売後、ウェブサイト版同様、好評をいただき、版を重ね、4刷に達した。また、6月にはボイジャーから電子版が発売された。「マガジン航」を発行していたボイジャーから発売されるということは、鮭が生まれ故郷の川に戻ってきたようなもので、発売時、何とも言えない感慨があった。 ウェブ連載と紙や電子のとでは、内容の方向性こそ同じだが、両者はまるで別物である。その都度一気に取り憑かれるようにして書いたウェブ版はあくまで途中経過の報告でしかない。一方、紙や電子のは、新たな章を設けたり、全体をブラッシュアップしたりして、一つの読み物として読めるよう、相当に改良を加えた完成形である。ウェブ版しか読んでいないという方は紙か電子版の「床抜け」をぜひ手に取るかクリックして手に入れてほしい。著者である西牟田は読者からの感想を心待ちにし

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    setagayatagayase 2015/08/26
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  • 求められる「マンガ」、排除される「マンガ」

    去る2015年1月25日に国際政策大学院大学でおこなわれた文化庁主催のシンポジウム『震災復興・地域振興・公共サービスから考える 集積された「マンガ知」の使い方』にディレクター補佐として参加させていただいた。 ここではこのイベントを通して考えたことを少し書かせてもらいたいと思う。 相次ぐマンガ・アーカイブ施設の開設 このシンポジウムは2014年に学習院大学と文化庁の共催でおこなわれた連続シンポジウム「マンガのアルケオロジー 視覚的な物語文化の系譜」、「マンガのアルケオロジー2 マンガ研究とアーカイブ」)からの流れで企画されたもので、企画の根底にはこの連続シンポジウムの2回目で主題とされていた「マンガのアーカイブ」をめぐる議論を引き継ぐ意図がある。 大衆文化であるマンガの収集・保存に関しては、劇画ブームといわれた1970年代末に貸業を営んでいた内記稔夫氏が自身のコレクションをもとにした「現代

  • 電子書籍の値段は誰が決めるべきか?〜「電書再販論」に思うこと

    盛り上がる「電書再販論」 電子書籍にも紙の書籍と同様、再販制度を適用すべきだ、という議論が、一部で盛り上がりを見せている。主な舞台となっているのは、業界誌「出版ニュース」(出版ニュース社)だ。 2013年8月下旬号で、鈴木藤男氏(NPO法人わたくし、つまりNobody副理事長)の「電子『書籍』の再販について考える」という寄稿文を掲載したのを手始めに、同12月中旬号には、落合早苗氏(hon.jp代表取締役)による「いま、なぜ電子書籍に再販が必要なのか」、2014年1月上・中旬号では、高須次郎氏(日出版者協議会会長、緑風出版代表)「紙と電子の再販制度を考える」と、賛成論を連続して取り上げている。 実は筆者も、同誌1月上・中旬号から、「Digital Publishing」というコラムを隔月で担当させていただいている。その連載の中で、電子書籍実務者の立場からは、再販制度の適用が喫緊の課題とは考

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    setagayatagayase 2014/03/28
    マガジン航:電子書籍の値段は誰が決めるべきか?<br+/>〜「電書再販論」に思うこと(前編)
  • アマゾンは一般書の出版社として失敗したのか?

    一昨年のブック・エキスポでは元タイム・ワーナーブックス(現アシェット)CEOのラリー・カーシュバウムがアマゾン出版(amazon publishing)の発行人として抜擢され、ニューヨークに編集部を構えたというニュースで持ちきりだった。いよいよ一般書の出版社として中抜きどころか源泉から牛耳る気になったのだと。そのカーシュバウムがアマゾン出版を退任したことで、出版界は大きな騒ぎになっている。 「アルゴリズム出版」からジャンル小説、さらに一般書へ カーシュバウム就任以前の2009年から、アマゾンは少しずつ自分のところでを出し始めていた。Encoreというインプリントでは、他社から出て絶版になっていたタイトルや自費出版されたものから、売れそうなタイトルを見つけ出して再発行するというのをやっていた。そして他の国のベストセラーチャートを見て英語に翻訳して出したら売れそうなものを出すCrossing

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    setagayatagayase 2013/10/29
    Nookで出さないなんてAmazonなに弱気になってんの?
  • くすみ書房閉店の危機とこれからの「町の本屋」

    地下鉄東西線の大谷地駅を降りると幹線道路沿いに大型電気店とパチンコ店、ショッピングモールが見える。どこにでもある何の変哲もない郊外だ。強いて言えば6月末でも夕方になると肌寒い点が札幌らしさかもしれない。そのショッピングモールの一角に次々と斬新で画期的な企画で成功を収め、メディアを通じて全国からも注目を集める「町の屋さん」、くすみ書房は店をかまえている。 地域とのことを考え続けるくすみ書房の経営者、久住邦晴氏(以下久住氏)は、柔和な表情で筆者を出迎えてくれた。 戦後間もない1946年、札幌の中心部から離れた琴似の商店街でくすみ書房は開店した。どこにでもあるような町の屋さん、つまり地域に根づいた書店であった。地元の学校の教科書も取り扱った。順調に営業していたくすみ書房だったが、それまでその終着駅だった地下鉄東西線が琴似から延長された。1999年だった。売上が激減した。 しかし、それは何も

  • 日本漫画の国際化を翻訳家の立場から考える

    ヨーロッパで日漫画が幅広く出版されるようになったのは、1970年代の終わりに起きたアニメ・ブームのおかげである。フランスやスペイン、イタリアでは『マジンガー』シリーズ(永井豪)や『キャンディ・キャンディ』(水木杏子作、いがらしゆみこ画)、『ベルサイユのばら』(池田理代子)といったアニメの原作を皮切りに出版がはじまり、その後もほぼ途切れることなく現在に至っている。 日アニメのヨーロッパでの紹介は、『バーバパパ』(フランスの絵『バルバパパ(Barbapapa)』が原作)や『アルプスの少女ハイジ』(ヨハンナ・シュピリの小説『ハイジ』が原作)など、ヨーロッパ人があまり違和感を感じない作品から始まった。しかし、1978年に『UFO Robot Goldrake』という題でフランスとイタリアで放送された『UFOロボ グレンダイザー』(永井豪)が、文字通りの「カルチャー・ショック」を与えたことで、

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