第二回ファック文芸部杯*1に応募した文がありますので、こちらに転載しておきます。もし宜しければお読み下さい。個人史は終焉しない。続く。 ある個人氏の終焉、と言う文章を先日読んだ。男女が出会い、子供を妊娠した、と言う話だ。私は十代のころに子宮筋腫が出来、そして手術を受けた。不妊の傾向はあるだろう、と言う診断もその時受け、定期的に通院している。私は子どもの頃から、よく人のことを聞く人間だった。勉強はするもので、ご飯は食べるもので、部屋は綺麗にするもので、結果は収めるものである、と。自分の生の意味を考え始めたのは思春期の頃だ。大概、親のために、社会のために。上手に生きるため、に収束した。私は常に落胆した。酷く憂鬱に毎日を暮らした。したいことは何も無かった。酒を飲み、寝て、本を読んだ。しかし私は何者にもなれなかったし、ならなかった。なる事を選ぶことすらしなかった、出来なかった。学生のころに恋人と暮