我が聖都を濡らせ血涙―魔術士オーフェンはぐれ旅 (富士見ファンタジア文庫) 作者: 秋田禎信,草河遊也出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 1997/01メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (20件) を見る ▼▼対話は近付くためにするのだと思うのだけど、対話したからって完璧な理解に辿り着けるわけじゃなくて――真意は遠くて、理解なんて夢の話だ。でも、対話しないわけにはいかないのだ。理解したいと思わないわけにはいかないのだ。理由? 理由なんてものはいくらでも造れる。創造できて捏造できて、意味なんてあるのだろうかって思う。 ▼▼観測する限り、キサエルヒマ大陸の歴史は勘違いに充ち満ちている。誰も誰の真意を掴めない――掴めていない。護られて護られている自覚がない者がいて、甘えていながら甘えを自覚できていない者がいて、怖れながら怖れを掴めていない者がいる。誰にも理解を得られず、