サブタイトルが示すように、千代田区立千代田図書館に所蔵されている古書販売目録コレクションを編年順にしたレファレンス・ツールの解説を書くことになった。もともとは司書から見た推薦文を寄せられないかという話であった。このコレクションはすでにインターネット上でデータが公開されており、それを紙にして刊行するものを、どのように推薦できるのがと考えた。 とりあえず関連する文献を探してみた。もともと、学生のころ‐もう四半世紀近く前‐から、本についての本は嫌いではないし、紀田順一郎『古書街を歩く』(新潮選書)(新潮社、1979)や荒俣宏『ブックライフ自由自在』(太田出版、1992)などを読んで古書販売目録についての関心を持ち、今も古書販売目録をみることもある。とはいえ、世の古書コレクターや愛好家にくらべると、関わり具合は少ない方と思いながらも。 まずはgoogle、国立国会図書館サーチ、NDL-OPACやC
12月中旬に『古本屋ツアー・イン・ジャパン』(原書房)が刊行されます。「古ツアさん」こと、小山力也さん初の著書です。 小山さんは 5年ほど前から1日1軒の古書店調査を自らに課し、これまでおよそ2000件に上る記録をブログに刻んできました。そこには最寄り駅からお店までの道順に始まり、外観、店頭台や店内のレイアウト、棚の構成が克明に記されています。こうしたタイプの古本屋探訪記は今まで見たことがありませんでした。 「修行僧か伊能忠敬の生まれ変わりか」というくらい無茶に丹念に各地を回り、「それふつう電話してから行くでしょ」というような遠方の古書店にも、いきなり出かけて、閉じたシャッターや貼紙の前でションボリうなだれるという奇行すれすれのふるまいも、ブログの読者には新鮮に映りました。この人おかしぃんちゃうかと。 書籍化のきっかけは、音羽館の広瀬洋一さん肝煎りによる第50回「西荻ブックマーク」(201
この秋、『なごや古本屋案内』(風媒社)を刊行しました、名古屋の古書店、シマウマ書房の鈴木と申します。 本書は、名古屋市内を中心に愛知・岐阜・三重県の50軒の古書店を取材し、古本屋めぐりを楽しんでいただくためのガイド本として作らせていただきました。その動機の一つは、かつて名古屋古書組合が発行していた「東海古書店地図帳」が平成13年版を最後に改訂されなくなっていたこと。従来の古本屋ファンのみならず、新たなファンに振り向いてもらうためにも、現状に合った案内本が必要と考えました。 もう一つの動機は、自分自身、古書店を営む若手の同業者として、今こそ、長年この地域で古本の仕事を続けてこられた先輩方に、いろんなお話をうかがっておきたいと思っていたことでした。店主の高齢化や不況などさまざまな理由により、東海地方においては(インターネット専門の業者さんは、若い方も含めて増えているのですが)実店舗を構える古本
東京古書組合 シンボルロゴマーク募集要項 ロゴの応募は8月25日で終了いたしました。 たくさんのご応募、誠にありがとうございました。 東京都古書籍商業協同組合(以下:東京古書組合)は、630店舗が加盟する古書籍業者の協同組合です。90年以上の長きに渡り、古書交換会(市場)の開催・運営をはじめ、古書取引に関する情報提供や古書の普及活動に取り組んで参りました。 今後いっそう東京古書組合の活動を広く社会に向けてアピールしていくため、シンボルロゴマークを制定することになりました。 シンボルロゴマークの作成にあたって公募を行いますので、本組合の個性や特色をイメージいただき、下記の要領にて応募してください。多くの皆様からの応募をお待ちしております。 ●主催 東京都古書籍商業協同組合 ●募集内容 東京古書組合のシンボルロゴマークのデザインを募集します。 ※採用作品は、今後、当組合の広報活動などに広く使用
2013年4月12日、聖橋のふもとにお茶の水の新しいランドマーク「御茶ノ水ソラシティ」がグランドオープンしました。その地下1階にできた街の案内施設「お茶ナビゲート」をご紹介します。“お茶ナビ”を起点にして、個性的なお散歩を始めてください。 お茶ナビゲートには大きく3つのコーナーがあります。まず入口正面に、お茶の水を中心とした約2キロ圏内の大きな地図が掲示している「お散歩ステーション」。その前に設置しているタッチパネル端末では、文豪ゆかりの地やこだわりの店など、お茶の水界隈の見どころ約300件の情報を見られます。この中から気になったスポットを選んで、自分だけの散歩地図をプリントアウトして持ち帰ることができます。 次に「歴史ギャラリー」です。ここでは、お茶の水地域の歴史と御茶ノ水ソラシティが建っている神田駿河台4丁目6番地の歴史を、江戸時代から現代までおおまかに紹介しています。また、大型フラッ
この本を書きあげて、つくづく思ったことは、私がどれほど古書店とつながりが古いかということだ。 全書棚を撮影したカメラマンの見立てによると、蔵書数はざっと10万冊くらいだろうといっていたが、その半分以上が、古書店で買ったものだと思う。新刊の本を思う存分買えるようになったのは、比較的最近 のこと(特に書評をするようになって新刊書の購入代金を出版社に請求できるようになってから)で、若い頃はそんなに金がなかったから、大半は古書店で買っていた。 私と古書店の付き合いは古い。だから古書通信も相当前から読んでいた。神保町に足しげく通うようになったのは、高校生になってからだから、昭和三十二年からだ(この年に上京して都立上野高校に入った)。 最初に神保町に行ったのは、本を買うためではなく、本を売るためだった。父親が出版業界新聞・書評新聞の仕事(「全国出版新聞」→「週刊読書人」)を終戦直後からずっとやっていた
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