福島県会津若松市を修学旅行で訪れる宮城県内の学校が、2012年度は今年度(56校)より倍増し、約100校に上る見通しとなった。震災前の10年度の356校と比べると風評被害の深刻さは変わらないが、調査にあたった会津若松市観光物産協会の担当者は「お得意先の宮城県で、会津の安全性への理解が着実に進んでいる」とほっとしている。 修学旅行で県外から会津若松を訪れた小中高校は10年度に841校あったが、原発事故後の11年度は100校に激減。修学旅行者数も10年度の1割弱にあたる6千人に減った。 なかでも全体の約4割を占めていた宮城県の動向が響いた。10年度には356校だったが、11年度は56校へと急減。原発事故が起きるまで同県内の小学校の約8割は会津若松市を訪れていただけに、市内の観光業者は「お得意先」を一気に失った。 そこで、市や観光物産協会、観光事業者らでつくる「教育旅行プロジェクト協議会」
登場の駅名 のと鉄道が看板 南砺の会社制作「花咲くいろは」 能登半島を縦断する第三セクター「のと鉄道」の西岸(にし・ぎし)駅(石川県七尾市)構内の看板が、今春から放映中のアニメ「花咲くいろは」に出てくる「湯乃鷺(ゆ・の・さぎ)駅」と付け替えられた。映画の舞台になった同駅をファンの新たな「聖地」にしようと期待がかかる。 「花咲くいろは」は南砺市城端にある制作会社「ピーエーワークス」が初のオリジナル作品として作った。東京から来た少女が、祖母の経営する石川県の温泉旅館で働く物語。作中で主人公の少女が最初に降り立つ駅として、その後は旅館から学校に通うための駅として、湯乃鷺駅が登場する。 西岸駅がモデルになっており、客の減少に悩むのと鉄道側が「アニメファンの聖地に」として協力した。1932(昭和7)年にできたという西岸駅の上りホームには駅名看板が1枚しかないが、それを「ゆのさぎ」にかけ替え
観音寺温泉の源泉を利用していた「上州苑」は、源泉の変更にともない、温泉の成分表を張り替えた=弥彦村観音寺 東日本大震災直後、新潟県弥彦村で古い歴史を持つ「観音寺温泉」の源泉が突然枯れた。同村の温泉街にある三つの源泉のうちの一つで、所有する旅館は閉館した。周囲の旅館も配管の変更作業や風評被害を受けた。震源から直線距離で400キロ弱。思わぬ余波に、地元関係者らからは悲鳴が上がっている。 東日本大震災で弥彦村も震度4の揺れに襲われた。観音寺温泉の源泉を所有する「長生(ちょうせい)館」では、源泉の井戸から温泉が消えた。簡易検査の結果、自然にわき出る可能性はほぼないことがわかり、同館は3月末に廃業に追い込まれた。 この源泉を利用していた旅館は4軒。ほかにも13軒の個人宅が温泉を引いていた。長生館の中村一彦さん(54)は「ほかの利用者の方々に申し訳なくて…」と言葉を詰まらせた。 観音寺温泉を利用してい
栃木県日光市・湯西川温泉の老舗の一つ、伴久ホテル(同市湯西川、伴久盛社長、資本金9千万円)が25日、宇都宮地裁から破産手続き開始決定を受けていたことがわかった。東日本大震災の影響で客足が途絶えたことが、破綻(はたん)の引き金になったとみられる。東京商工リサーチ宇都宮支店によると、負債総額は約30億円。 同ホテルは全109室、550人収容。従業員はパートを含め約70人。江戸時代の1718年創業とされ、1934年に現在のような温泉旅館の形になった。平家落人の里として知られる湯西川温泉でも高級ホテルとして人気があり、96年2月期には20億円台を売り上げた。 しかし、不況の長期化とリーマン・ショック以降の経済低迷で売り上げは減少。同支店によると、14億円前後で推移してきた年商は2009年2月期に11億円台に落ち込んだ。10年2月期も9億8千万円まで減り、7億円を超える赤字を計上。過去の設備投資のた
茂原市八千代の市立図書館が、4月から貸し出しを市民と市内の在学、在勤者に限ることを決めた。同市周辺の長生郡には公立の図書室はあるが、規模の大きい図書館は同市にしかなく、市外からの利用者からは「地域の現状からぜひ、市外者への貸し出しを継続してほしい」との声が出ている。 同図書館は1954年に開設され、蔵書数は約12万6千冊。これまでは市内外の居住を問わず、登録して図書館カードをつくれば、本を借りられた。県外の利用者もおり、出張で立ち寄った際にカードをつくったケースもあったという。 貸し出しを制限する理由について、鎗田文雄館長は「図書の購入費も制限され、職員の削減もある中で、市民サービスを優先したい」と説明する。 市外の利用者の不満は強い。一宮町在住のジャーナリスト堀内正範さん(71)は「一宮町には図書室しかないため、専門書を中心に借りている。開架式で利用しやすい図書館だけに、貸し出し禁
■市「景観に合わぬ」 古い教会や寺院が立ち並ぶ函館市の旧市街地・西部地区に、高さ約6メートルの「自由の女神像」が出現した。水産物販売会社が8日のオープンに合わせて店舗前に設置したが、周辺は市の条例に基づく都市景観形成地域。市は協議の結果、「周辺の景観にふさわしくない」と判断、撤去も視野に行政指導に乗り出した。 ◇ ■条例適用/設置会社「新名所にしたかった」 白い自由の女神像が現れたのは函館山のロープウエー乗り場に近い二十間坂。強化プラスチック製で右手はトーチを掲げ、足元に「二十間坂の女神像」と表示されている。 設置したのは同市内でカニなどを販売する「マルキタ北村水産」。北村暢一社長は「新しい名所にしたかった。旅行会社にも評判がいい」という。店舗2階に無料で休憩やカラオケができるフリースペースを設け、地域に溶け込んだ店舗を目指すという。フリースペースにちなみ「自由の女神」にした、と
「2007、08年はいい実績でしたが、08年12月から急に悪化。昨年は年間8千万円以上の赤字を記録しました」 15日、韓国・ソウルのアシアナ航空本社。尹(ユン)永斗(ヨンドゥ)社長は、同社を訪れた佐藤雄平知事へのあいさつで、こう切り出した。 ソウル便の路線存続を求める佐藤知事ら訪韓団は、冒頭から厳しい現実を示され、機先を制された。「空路維持に県全体で頑張っている」「県民にとって極めて重要な路線」と訴える佐藤知事。尹社長はそれを認めつつも、「日本からの需要回復の動きが鈍い」と指摘した。 1999年に就航したソウル便はこれまでに50万人以上が利用。札幌、大阪、上海と合わせて計4路線しかない福島空港にとって、かけがえのない空路だ。日本航空(JAL)の撤退以降、特にその重みは増す。しかし、最近の景気悪化や円高ウォン安で、08年末以降は乗客が急減=グラフ。このまま利用が低迷すると運休もありうる
美少女イラストを使った米袋やポスターで話題の羽後町。約1年半前から、週末になると全国から若者が町を訪れるようになった。経済効果は1億円とも言われる。だが、規模が大きくなるにつれ、個人の趣味から生まれた企画ならではの課題が浮上してきた。観光の目玉として急成長した「美少女」はどこに向かうのか。(田中祐也) 「せーの!」。かけ声に合わせて垂れ幕が外されると、市女笠をかぶり、稲穂を手に笑顔を浮かべる黒髪の美少女が現れた。 10日、羽後町のJAうごであった美少女イラスト看板の除幕式。タテ4メートル、ヨコ2・7メートルの特大サイズに、農協関係者や地域住民ら約300人から「大きいべ」「めんけえなぁ」とため息がもれた。その様子を見ながら、JAうごの佐々木常芳課長は、この1年半を思い出していた。 「米袋に美少女イラストを描きませんか」。昨年夏、同町出身の山内貴範さん(24)と北都銀行西馬音内支店長だっ
山武市出身の歌人で小説家の伊藤左千夫(1864〜1913)をしのび、短歌に親しむことを目的にした第57回左千夫短歌大会(同市主催)が18日、同市殿台の成東文化会館のぎくプラザで開かれた。小中高校生と一般の各部で作品を募集し、今回は過去最多の2987の応募があった。高校生の部ではゴリラの孤独を表現した県立成東高校2年菱木俊輔君(17)の作品が市長賞に輝いた。 「ぼくゴリラ ウホホイウッホ ウホホホホ ウッホホウッホ ウホホホホーイ」 昨年春、千葉市内の動物園でゴリラを見て、「ゴリラも人と同じように孤独なのではないかと感じた」そうで、その孤独感を表現したかったという。ゴリラのイメージを文字で表すなら「ウ」と「ホ」だったので、そのふたつでまとめるようにした。書き始めて30分ほどで完成したという。選者の田井安曇さん(78)は「素手でつかんだ本音を歌っているユニークないい歌だ」と評価する。
∞東北の中心でエコを誓う私 2015年。四季が消えた日本は一年中、夏だった――。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」には、温暖化後の地球が見てとれる。海面上昇、生態系の変化などまさに今、人類が直面しつつある問題だ。ビデオ版アニメをもとにエヴァが示唆する警句を取り上げてみた。そして09年。温暖化防止へ、東北のエコ活動が進化する。(山形総局・佐藤恵子) ●アニメ「エヴァンゲリオン」の警鐘 東北では今年、様々な温暖化対策のプロジェクトが動き出す。 排出枠を取引 太陽光生かす 山形・宮城 山形県は、温室効果ガス排出量取引制度の県内版を始める。小中学校が省エネ活動などで達成した削減量(排出枠)を証書化。企業が図書券などで買い取る。子供たちのエコ活動を後押しする仕組みだ。認証委員会が活動を認めれば、消費者団体や企業でつくる協議会が証書を交付する。12月には最初の「取引」が行われる見通
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く