IHIは,ケースなどにバラ積みの状態から複雑形状の部品を取り出す「三次元物体認識技術」を産業用ロボット向けに開発した(図)。レーザによる3次元計測と,新開発の認識アルゴリズムを利用することにより,表面に模様がなく輪郭がはっきりしないものでも形状を認識できるようになった。

IHIは,ケースなどにバラ積みの状態から複雑形状の部品を取り出す「三次元物体認識技術」を産業用ロボット向けに開発した(図)。レーザによる3次元計測と,新開発の認識アルゴリズムを利用することにより,表面に模様がなく輪郭がはっきりしないものでも形状を認識できるようになった。
産業技術総合研究所(産総研)と京都大学は共同で,アルミニウム(Al)合金と同等の常温成形性を示す新しいマグネシウム(Mg)合金圧延材を開発した。産総研サステナブルマテリアル研究部門金属材料組織制御研究グループ研究員の千野靖正氏と,京都大学大学院エネルギー科学研究科エネルギー応用科学専攻教授の馬渕守氏の共同研究による成果だ。新開発のMg合金圧延材を利用すれば,汎用プレス機でもプレス加工が可能なため,従来に比べてコストを削減できる上,生産性も高まる。 新開発のMg合金は,Mg-亜鉛系合金に微量の希土類元素(セリウムなど)を添加したもの。熱間圧延によって作製する。新Mg合金は汎用マグネシウム合金(AZ31合金)と大きく異なる集合組織を形成するので,エリクセン値が9.0とAl合金並みの常温成形性を示す(図1)。このため,加熱装置を持たないプレス機でも加工できる。一般にMg合金圧延材の常温成形性はA
NTTドコモ,情報通信研究機構(NICT),慶応大学は,現在開催中の「電気情報通信学会 2008年 ソサイエティ大会」で,分子通信をテーマにしたチュートリアル講演会を開いた。 近い距離の通信に脚光 分子通信は,生体内でホルモンや神経伝達物質,フェロモンなどを運ぶ仕組みを利用して化学物質を通信相手に運ぶ技術を指す(「日経エレクトロニクス」誌の関連記事)。 これまで通信では,遠く離れた場所にいる相手とのやり取りが多かった。このため,伝送媒体には主に,電波や光を含む電磁波が使われてきた。最近はむしろ,非常に短い距離における,低消費電力でしかも小型化,微細化に向く通信技術が必要とされてきている。ところが,数cm以下の距離では伝送媒体に電磁波を使うことは最適とは言えず,電磁波とは異なる種類の電磁場が用いられるようになってきた。 例えば,ソニーが開発した近接通信技術「TransferJet」は,周波数
今回のCEATECに登場した数々の部品の中でも特に目を引いたのが,入力系デバイスに代表されるセンサである。ユーザー・インタフェースの良しあしが機器の付加価値を大きく左右するようになってきた。こうした流れをとらえ,多くのLSIメーカーや部品メーカーが,入力を担うセンサなどの展示に力を入れた。これに比べると,プロセサやメモリといった処理/記憶系デバイスの進歩は成熟しつつある。 ロームは,広帯域かつ高感度の「薄膜積層イメージ・センサ」を参考出品した。太陽電池向けに使われ始めたCIGS(Cu-In-Ga-Se)系のフォトダイオードを,処理回路を集積したLSI上に形成した。可視光に加えて赤外線領域にも高い感度を持つ。 (画像のクリックで拡大) 東芝は,Si貫通技術を使った小型カメラ・モジュール「CSCM(chip scale camera module」を開発した。ワイヤ・ボンディングが不要になるた
【CEATEC JAPAN 2007を振り返る--ユーザー・インタフェース】アイデアから実用へ,認識技術の浸透始まる CEATEC JAPAN 2007を振り返る--ユーザー・インタフェース 製品が与える新しい消費者の体験を重視する—。各社の方針転換が端的に表れたのがユーザー・インタフェースに関連する展示の増加だろう。地上アナログ放送の停波まで4年を切り,テレビなどの入力ソースのすべてがデジタル化される時代が目前になった。ネット化,フラット化が進む機器のユーザー・インタフェースを,抜本的に改革するチャンスととらえる姿勢が伝わってくる。 今回のCEATECで意外なほど目を引いたのが,ユーザーと機 器やサービスの新しい接し方を提案する展示だった。個々の展示はそこまで目新しくないが,これだけ多くの展示が集まったことに新しい流れを見て取れる。これからのデジタル家電におけるユーザー・インタフェースの
【CEATEC JAPAN 2007を振り返る--電源・電池】次世代充電技術が目白押し,光,非接触,急速,燃料電池も CEATEC JAPAN 2007を振り返る--電源・電池 「いつでもどこでも」に追随する——。電源・電池に関しては,携帯機器などへの利用を狙った技術の展示が目に付いた。充電容量の大きさといった単純な数値競争ではなく,急速充電特性のような優位性を製品の用途や使い勝手にどう生かすかが,競争軸になりつつある。これに伴い,特徴的な技術を持つ他のメーカーとの共同開発や買収などを含む合従連衡も活発化している。 今回は,電池やキャパシタで携帯電話機などへの充電を,場所を選ばず,より簡単かつ短時間で済ませる技術の出展が目立った。 光さえあればどこでも充電できるのが,プラスチック基板を用いた,軽くて薄い色素増感型太陽電池である。今回TDKは,この色素増感型太陽電池のモ ジュールを出展した(
How does a fleet of seven cars become a global mobility leader spanning six continents?</h3>\r\n<p><br>\r\nAt Enterprise Mobility, that has happened through ambitious leadership that never loses sight of the connection and communities on which our success is built. Discover key moments and milestones below throughout our history and see how a family-owned organization has become a global mobi
図2 PBI/H<SUB>3</SUB>PO<SUB>4</SUB>複合膜を使った燃料電池の出力密度-電流密度曲線。膜厚は90μm,リン酸濃度は,2.52mol/unit(unitは高分子の繰り返し単位) 上智大学理工学部の陸川政弘教授らのグループは,ポリベンゾイミダゾール(PBI)にリン酸をドープしたPBI/H3PO4複合膜を固体電解質膜として使うことにより,室温から中温域(100~200℃)の幅広い温度域で発電可能な無加湿型のPEFC(固体高分子型燃料電池)を開発した,と発表した。 現在実用域に近いPEFCは,末端にスルホン酸などの酸基を持っており,水を介してプロトン(H+)が伝導する(用語解説「イオン伝導体」参照)。これに対して,陸川氏らが検討しているPEFCのタイプは,NやNH基を持つ塩基性の高分子であるPBIにリン酸をドープした複合膜を使う。PBI鎖中の塩基とドープした酸が相互作
日立製作所は日立産機システム(本社東京)と共同で,障害物を避け自律走行しながら物品を運搬する物流支援ロボットを開発した。同ロボットは,物流/生産現場でのレイアウト変更や,物量などの変化にも柔軟に対応できる。
独立行政法人 物質・材料研究機構(NIMS)は,可視光に対して透明な窒化ホウ素(BN)による太陽電池の試作に成功した(発表資料)。BNは,紫外レーザや透明トランジスタなどを可能にするバンドギャップが広い半導体として期待されているが,従来は半導体化に必要となる不純物添加が困難であった。今回,高密度のBN薄膜に不純物を添加した「レーザミキシング・プラズマCVD法」という独自の手法を用いた結果,BN/Siヘテロ接合のダイオード作製に成功したという。これを用いて試作した太陽電池が,2%程度の発電効率を示した。 レーザミキシング・プラズマCVD法で,ダイヤモンドと同じ原子間結合(sp3結合)をもつ高密度なBNを合成すると同時に,不純物としてSiを添加して,p型半導体のBNを得た。これにより,Si基板(n型)とその上に成長させたBN(p型)のヘテロ接合構造のダイオードによる太陽電池セルがワンステップで
ホンダは、セダン「レジェンド」を一部改良し、2008年9月5日に発売すると発表した。一部改良では、内外装デザインの変更のほか、エンジン排気量を3.7Lに拡大し、歩行者の頭部保護性能を高める「ポップアップフードシステム」、横滑り防止装置「VSA」と電動パワーステアリング「EPS」を協調制御してステアリング操作を支援する「モーションアダプティブEPS」、燃料消費量の少ないルートやETC割引を優先したルートを配信する「インターナビ・ルート」システムを搭載した新型「HDDインターナビシステム」を採用する。
ブラザー工業は、網膜に光を当てて映像を映す、眼鏡型の網膜走査ディスプレイ(RID:Retinal Imaging Display)を2010年に発売する計画だ。まずは法人向けに展開し、ディスプレイに回路図を投影しながら工事したり、カルテを映しながら手術するといった利用を見込んでいる。 9月4日に東京で開いたプライベートショー「Brother World JAPAN 2008」(東京国際フォーラム)でモックアップを展示した。 RIDは、目に入れても安全な明るさの光を網膜に当て、その光を高速に動かすことによる残像効果を利用し、網膜に映像を投影する技術。 従来のヘッドマウントディスプレイと異なり、目に直接光を当てるため、小型液晶ディスプレイなどはなく、眼鏡型といってもレンズもない。目の前にあるのは透過型の反射板だけ。映像の向こうには外の景色が透けて見える。 眼鏡に装着する投影部は25グラムと軽く
米Henry Ford病院で、Intuitive Surgical社の外科手術ロボット「da Vinci」を使用した世界初の腎臓摘出手術が行われたそうだ(EE Timesの記事)。 腎臓摘出手術は通常30cmほどの切開が必要で、肋骨をほぼ取り除いてしまうこともある複雑な手術だが、ロボットを使用することで単一個所を一度だけ小さく切開するだけで処置が可能で、患者の負担を大きく軽減できるとのこと。 写真ギャラリーに写真が多数掲載されているが、da Vinciは3D画像表示システムやコントローラを備えた「Surgeon Console」と、手術を行う2もしくは3基のロボットアームや患部を確認するためのカメラアームからなる「Patient-side Cart」、医師の手の動きをトレースできる「EndoWrist Instruments」、オペレーターに向けて高解像度の3D映像を表示する「Vision
米Intuitive Surgical社の手術用ロボット・システム「da Vinci」である(画像のクリックで拡大します)。出典:米Intuitive Surgical社 ロボットによる単一切開での腎臓摘出手術に、米国ミシガン州デトロイトにあるHenry Ford病院が世界で初めて成功した。疾患のある腎臓を、米Intuitive Surgical社が開発した手術用ロボット「da Vinci」を使って執刀医であるCraig Roger氏が摘出した。 今回の手術は、同氏が考案した新方式の術式に基づいており、同氏はすでにこの術式で2人の患者の手術を成功させている。今回の成功によって、腎臓摘出以外の手術についても、単一切開で処置できる特殊な手術用ロボットの実現可能性が証明された。そのような夢のロボットが開発されれば、高度な技術を必要とする心臓切開手術さえも、単一個所を一度だけ小さく切開するだけ
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