【ワシントン=梅原季哉】オバマ米大統領は27日、ノースカロライナ州の海兵隊基地で演説し、公約だったイラク駐留米軍の大規模撤退の具体的計画を明らかにする。CNNなど米メディアによると、現在の駐留兵力14万人余りを、10年8月までかけて9万人以上撤退させる。 その後は、イラク政府と昨年末に結んだ駐留米軍協定で完全撤退期限として定められた11年末までの間、「移行期部隊」として3万5千〜5万人を残存駐留させる。ゲーツ国防長官によると、テロ掃討作戦とイラク治安部隊の訓練、助言任務に専念する。 オバマ氏は大統領選では、就任後16カ月の10年5月までを目指し「戦闘部隊の大半」をイラクから撤退させる、と公約していた。だが、米軍幹部の間では、現地の治安はなお不安定との認識が支配的。ブッシュ前政権の下、07年に踏み切った増派策で安定化に向かっているものの、米軍を拙速に退かせれば元のもくあみになりかねないと