「Apple Watchは、腕時計をおびやかすコンペティターの登場ではないか」という危惧が腕時計業界で話題になっている。たしかに人間には手首は2つしかついておらず、利き手を操作に使うとしたら左手首に装着するしかない。 しかもApple Watchはジャガー・ルクルトの置時計「アトモス 561」やIKEPODのデザインを手掛けたマーク・ニューソンの関与が噂され、開発の段階からタグ・ホイヤーの幹部を引き抜くなど、これまでのスマートウォッチとは異なりかなり時計らしい存在だ。ただでさえ腕時計離れがささやかれている昨今、時計業界の彼らの気持ちはよくわかる。 実は時計とコンピューティングの奇妙な共通点は単なる領地問題にとどまらない。 かつて時計は教会や役所の塔の上にあるものであった。時計は権威のある存在が所有し、人々の暮らしを管理するものだった。ヨーロッパの古い都市にはたいてい時計塔があり、今でも大き
今年は一般相対性理論の誕生100周年。書店を訪れるとアインシュタインの特集が目に付くが、中でもひときわ異彩を放っている表紙がある。アインシュタインが困った顔をしてたたずむ表紙だ。思わず手に取り読み進めると、これが極上のポピュラーサイエンス本だった。 『偉大なる失敗』は、天才科学者の過ちに焦点を当てた本。過ちを単純にあげつらうのではなく、背景の理論を丁寧に解説し、過ちを犯す心理まで踏み込んでいるので非常に面白い。イントロからエンディングまで続く流れは、まるで一級のミステリーだ。 登場する科学者はダーウィン、ケルヴィン卿、ポーリング、ホイル、アインシュタイン。 ダーウィンは自然選択を融合遺伝で説明して過ちを犯した。ケルヴィンは熱伝導率の変化を考えずに地球の年齢を計算し、ポーリングはDNAを三重らせんで解き、ホイルは宇宙を変化しないものと結論付けた。そしてアインシュタインは宇宙の膨張を予測せず、
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