京都府南部の山あいにある人口約3000人の南山城村が、欧州生まれのテクノポップバンドの発信基地になっている。 テレビ番組にも音楽を提供し、地元のライブは世代を超えて盛り上がる。村おこしも後押しする勢いだ。 昨年12月、村内の廃校・旧田山小の木造の講堂に、キーボードの無機質な音が響いた。村の若者と移住者が企画した「ホット・ビレッジ・フェスティバル」だ。 村内外から約100人が集まり、テクノバンド「Apotheke(アポテケ)」のメンバーが作り出すリズムで踊った。近所のおばさん、おじさんも踊る。三重県名張市の会社員女性(30)は、「田舎の村とテクノの組み合わせが面白い」と、毎週のように村に来るという。 ◆ファン駆けつけ 宇治茶の畑が広がる少子化の村がこうなったのは、3年前、アポテケの作曲担当・里(さと)ロビンさん(30)が拠点を村に移してからだ。 アポテケはドイツ語で「薬局」。人