紙代、印刷代、配送費が不要。誰でも簡単に出版できる。出版後の修正やアップデートも容易。検索から入手まであっという間――。紙の書籍と比べた電子書籍の優位性として、このようなことが語られている。 Webサイトを運営する立場でこれらの論を聞くと「何を今さら」という印象を受ける。Webの世界では10年以上前から当たり前の話だからだ。では、ここに来て盛り上がりを見せている電子書籍は、Webのメディアサイトと何が違うのだろうか。 Webは「放射状に好きなところに移動できる」が「体系的な整理」は不得手 電子書籍には様々なタイプがあるが、記事を表示する機能そのものは電子書籍もWebサイトもほとんど変わらない。大きく違うのは、記事の周りの部分である。 例えばITproであれば、今この記事を表示しているページからは100カ所以上、トップページからだと150カ所以上のページにリンクが張られている。約4分の3はI
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