「コミットメント」という言葉がある。辞書を引くと「公約」「言質」といった意味だ。報道記事では「コミットメント(必達目標)」と言った具合に使われる。2012年3月期の連結業績見通しで過去最大となる5200億円の最終赤字に転落する見通しという、かつてない経営危機に陥っているソニーから、その言葉が出てきた。 ソニーの平井一夫社長は4月12日、外国人投資家向け電話会見で「黒字化は私のコミットメントであり、全社員のコミットメント」と繰り返したという。(「黒字化は私と全社員のコミットメント」、ソニー平井一夫社長が電話会見 ) コミットメントという言葉を有名にしたのは、言うまでもなく日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼CEO(最高経営責任者)だ。1999年に「日産リバイバルプラン」を打ち出したカルロス・ゴーン氏は、「コミットメントが達成出来ない場合は辞職する」と明言し、世間を仰天させた。成功が危ぶまれた3