2009年の第10回小学館文庫小説賞受賞、本にうるさい書店員が選考する「本屋大賞」でも2010年の第2位を受賞した「神様のカルテ」。本作を原作とする映画も間もなく公開されるが、iOS向けの電子書籍も小学館からリリースされた。 ナウシカが、あるいはクラリスが朗読してくれる「神様のカルテ」 「神様のカルテ」の著者は夏川草介氏(ペンネーム)。氏は信州大学医学部卒の現役医師でもある。医師として勤務するかたわら書き上げた本作は、紙の書籍で50万部、文庫100万部、「神様のカルテ2」などのシリーズを累計すると180万部と、この夏のベストセラーといえる一作になりつつある。 信州松本にある本庄病院に勤務する一風変わり者の若手内科医が、さまざまな患者、と向き合う中で直面する地域医療の現状、大学病院の医局からの誘い、そして「医療とは何か」という葛藤(かっとう)、それらを経て、人間として成長していく主人公の姿に