家庭用ゲーム機メーカーと、熱烈なゲームファンとの関係は、一筋縄では行かないのが常らしい。アタリ社が、同社の伝説的ゲーム機「ATARI2600」のファンサイトに、自社ハードのドメイン名を譲渡するよう一方的に要求したことが、海外のレトロゲーム愛好家たちの間で波紋を呼んでいる。 子どもの頃、夢中になって遊んだゲーム機に、未だに深い愛着を抱いている人は少なくないだろう。これまでもゲームハードのファンサイトは数多く作られ、同好の士が集まる交流の場となってきた。 だが、もしそんなサイトが、ほかならぬゲームハードの開発元によって潰されたとしたらどうだろうか。 1972年創業のアタリ社は、家庭用ゲーム業界の礎を築いた伝説的な企業だ。1977年に米国で発売された「ATARI2600」は、発売当初こそ苦戦したものの、当時としては優れた性能と、「パックマン」などの人気タイトルの力で市場を独占。日本にも「カセット