連載 360° 公開 2002/10/10 17:00 ソース 『bounce』 236号(2002/9/25) テキスト 文/土佐 有明 注目を集めるアルゼンチンのアンダーグラウンド・シーン。来日したフアナ・モリーナ、カブサッキ、アレハンドロ・フラノフがその全貌を明らかにする!! フアナ・モリーナ、(フェルナンド・)カブサッキ、アレハンドロ・フラノフ。南米はアルゼンチンからやってきたこの3人、本国では知名度も低くアンダーグラウンドな存在らしいが、ここ日本では、山本精一や山塚EYE、Buffalo Daughterらが絶賛したこともあってか、一部の耳の早いリスナーの間で大きな話題を呼んでいる。同じくアルゼンチンのモノ・フォンタナ、サンティアゴ・バスケスらと共に、〈アルゼンチンの音響派〉的な触れ込みで紹介されることの多い彼ら。確かにその作品には、シカゴのトータス周辺と(まったくの偶然に)シン
時代を牽引し、時代に翻弄された才人がいる。80年代ソウル≒ブラック・コンテンポラリーの黄金期を創出したカシーフ、その名作群が昨年末にリイシュー! そんなわけで、今回は80年代のNYが生んだアーバン・スタイリストの偉業を振り返ります!! このたび25周年記念盤が登場したホイットニー・ヒューストンのファースト・アルバム『Whitney Houston』(85年)。本稿で紹介するカシーフは、そこに参加していた人気プロデューサーのひとりだ。彼は同作で2曲を制作し、そのうちララがペンを執った“You Give Good Love”は記念すべきデビュー・シングルでもあった瑞々しいナンバーだが、ホイットニーの後見人であるクライヴ・デイヴィスいわく「まずはアフリカン・アメリカン・コミュニティーに受け入れてもらうため」に選んだのが(R&B色の強めな)同曲だったという。ちなみにカシーフが手掛けたもう1曲は、フ
ロック・フォトグラファーとして活躍、さらにロック・ジャーナリストとしての顔も持つ〈現場の人〉久保憲司氏が、ロック名盤を自身の体験と共に振り返るコラム。今回は、カニエ・ウェストのニュー・アルバム『Yeezus』について。80年代のニューウェイヴと共振する音のみならず、本作からは当時のポスト・パンク的な思想と戦いの意志が感じられて――。 カニエ・ウェストの新作『Yeezus』がヤバいです。80年代のニューウェイヴ世代を完全にくすぐる、実験的で過激なエレクトロニック・ミュージック。シカゴ・ドリルとか新しい音もたくさん入っているんでしょうが、僕が感じたのはインダストリアルなポスト・パンクとでも言うべき、エレクトロニックな音とグルーヴ。 80年代の音が、高級ハイファイのクォリティーで復活しているところに48歳のオッサンは〈これだよ、これ〉と興奮しているわけですが、ヒップホップ・ファンはやりすぎだよと
どこからアクセスしてもあなたはダフト・パンクに辿り着く2013年。沈黙を破って登場した8年ぶりのアルバムから薫り立つ、そこはかとないエレガンスの正体とは……? パーティーについて ついにダフト・パンクが帰ってきた。先行シングル“Get Lucky”が解禁された時点から話題騒然。細かな動きをアピールし続けていないとすぐに〈不在〉扱いされてしまう昨今のシーンにおいて、ここまで短期間で大きなバズを作り出せるというのは、彼らがもうそういうゲームを気にしなくてもいいトップ・アーティストになったことの証明だろう。レーベルを移籍し、オリジナル作としては実に8年ぶり、話題作となった「トロン:レガシー」のサントラから数えても4年……ダフト・パンクのニュー・アルバム『Random Access Memories』が姿を現した。 件の“Get Lucky”にはファレル・ウィリアムズと、シックで知られるプロデュー
bounce 354号に掲載しているOKAMOTO’Sハマ・オカモトの連載〈ハマ・オカモトの自由時間【特別編】〉の〈完全版〉! ゲストにMUROさんをお招きしている本誌【特別編】には、スペースの関係でその対談の一部しかご紹介できていないんです……実は……。しかしそれはもったいない!ということで、こちらでは対談の模様を(ほぼ)フルで収録したものをご覧いただきたいと思います。興奮のあまり鼻息も荒いハマくんの息遣いが伝わってくるはずですよ! MUROさんに影響を受けたことはホントに多い ハマ「今回は連載20回目ということで、僕がずっとお会いしたかったMUROさんをお招きしての特別編でお送りします! 第7回で取り上げたベン・ロンクル・ソウルはMUROさんのブログで知ったりとか、ホント教わったことは多くて」 MURO「へー、そうなんだ! ぜひバックナンバー欲しいな(笑)」 ハマ「ホントに根本の話をす
“表現者”としても数多の傑作を残したデイヴィッド・チューダーの録音から、選りすぐりの名演を集めた音源集がリリースされます 現代音楽の作曲家、こと電子音楽界においては“先駆者”として活躍したデイヴィッド・チューダー(日本ではドイツ語読みのデイヴィッド・チュードアの方が馴染み深いのでは)は、現代音楽の『表現者』としても数多の傑作録音を残しました。特にジョン・ケージからは全幅の信頼を寄せられ、彼の代表作『4分33秒』の初演や、大作『易の音楽』の録音も残しています。日本にも縁があり、1970年万博、ペプシ館での一連の演奏は、日本に電子音楽を根付かせた“奇跡の名演”と評しても差し支えないでしょう。そんなチューダーの録音から先述の万博での名演(CD2)やケージとの共演『マース・カニングハムに関するメソスティクス』(CD3)などなど…正に20世紀音楽の聖典とも呼べる音源集がリリースされる事となりました。
[ interview ] 2009年の復活宣言以降、マイペースな活動を続けているヴィジュアル系バンド・cali≠gariが、前作『11』から1年3か月ぶりとなるニュー・シングル“春の日”をリリースする。桜井青(ギター)と石井秀仁(ヴォーカル)という2人のソングライターが双璧を成すバンドだけに、近年のシングルは各々の楽曲を表題に据えた2ヴァージョンを同時リリースという方法が定番化しつつあったものの、このたび7インチ盤/CD盤で到着した2形態は、どうやら様子が異なる模様。その理由に始まり、メンバー同士がほとんど顔を合わせずに楽曲を制作する同バンドの手法が生んだハプニングなど、新作が完成するまでの珍道中を絶妙の掛け合いで2人が語る。 テーマは〈春っぽさ〉 石井「(本誌をパラパラと見ながら)……おおっ!? コンラッド・シュニッツラーのアルバム出るの? マジで!? なにこれ新譜? 上にカール・バル
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く