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ブックマーク / www.outsideintokyo.jp (2)

  • OUTSIDE IN TOKYO / タル・ベーラ 『ヴェルクマイスター・ハーモニー』レビュー

    新作『倫敦から来た男』が公開中のハンガリーの鬼才タル・ベーラ監督の2000年公開作品『ヴェルクマイスター・ハーモニー』が現在シアター・イメージフォーラムでレイトショー上映されているのを皆さんはご存知だろうか?ここで、声高にこの映画を皆さんにお薦めしようという意図でこの文章を書いているわけではない。むしろ、簡単にはお薦めできないという気持ちで書いている。 夜6時半からの上映に間に合わせる為に、私は、仕事を早々に切り上げ、ワンメーターの距離をタクシーで移動し、上映時間ギリギリに映画館に駆け込んだ。案の定、客の入りはまばらで館内の3/1が埋まっている程度。それでも旧作の平日レイトショー上映にしては充分の入りに思えた。上映後では忘れてしまうと思い、入りしなにパンフを購入、シルバーにメタリックな光沢を放つ装丁がスーパークール。 映画は、夜の10時、閉店間際の居酒屋に主人公の青年ヤーノシュがやってきて

  • OUTSIDE IN TOKYO / オタール・イオセリアーニ『唯一、ゲオルギア』レビュー

    激動の祖国ジョージアの文化・芸術・政治歴史と現在を総括した、 “語り部の持つ魅惑”に満ち溢れた傑作ドキュメンタリー 「ボルシェビキの暗い時代は、現在の悲劇に直結している」と作のナレーターが語る時、“脚”、“コメント”でクレジットされているのがオタール・イオセリアーニ監督、その人の名前のみであるので、ここで語られていることはイオセリアーニ監督自身の見解であると見て良いだろう。映画好きの間ではよく知られているフランスのテレビ局「ARTE」向けに作られた作は、「第一部:序曲」「第二部:誘惑」「第三部:試練」の三部で構成され、尺は約4時間弱に及ぶ、大作ドキュメンタリーである。ここでイオセリアーニが言う“ボルシェビキ”とは、1918年3月のロシア革命でプロレタリア独裁を実現したレーニン率いるボルシェビキ党が、1922年にソヴィエト社会主義共和国連邦が成立してからは“ソ連共産党”と呼ばれるよう

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