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ブックマーク / listening-log.hatenablog.com (25)

  • The International Nothing『The Dark Side Of Success』 - LL

    去年の年末に買ってから全然ちゃんと聴いてなかったんだけどヤバいヤバいうわーーーーこれマジか…。 ドイツ、ベルリンを拠点に活動するクラリネット奏者のふたり、カイ・ファガシンスキー (Kai Fagaschinski) とミヒャエル・ティーケ (Michael Thieke) のデュオ・プロジェクトInternational Nothingの三作目。2014年作。 リリースは1st, 2ndと同じくFtarriから。 即興演奏の分野でも活動する二者ですが、このプロジェクトで演奏されるのはすべて人らによる作曲作品。 音程の動きはそれなりにあるのですが、メロディーを形成しているような場面はあまりなくて、ユニゾンで音を奏でる場面であっても、低音、高音でそれぞれの演奏ラインのすみ分けがされているような場面であっても、意識や関心は二者の音が混ざり、干渉することによって生まれる効果、響きに向けられている

    The International Nothing『The Dark Side Of Success』 - LL
  • Matt Mitchell『Vista Accumulation』 - LL

    Matt Mitchell(p), Chris Speed(ts,cl), Chris Tordini(b), Dan Weiss(ds) Tim Berne's Snakeoil や、昨年の Rudresh Mahanthappa『Bird Calls』などへ参加、ここ数年のニューヨーク・シーンで存在感を着実に増してきているピアニスト、マット・ミッチェルのリーダーとしては二作目になるアルバム。2015年10月にリリース。2枚組でそれぞれに4曲が収録された全8曲、トータルタイム96分。 2013年リリースの1作目『Fiction』はドラムとのデュオで、ピアニストのデビュー作としてはなかなか珍しいんじゃないかと思われる編成でしたが、 今作はオーソドックスなワンホーンカルテット。しかしながらそこから奏でられる音楽が、やや通常とは異なったバランスや魅力を持ったもののように感じられたので、今回はそ

    Matt Mitchell『Vista Accumulation』 - LL
  • BEST OF 2019(上半期) - LL

    上半期ベストです。20作選び順位を付けました。画像クリックで試聴や購入ができるページへ飛びます。末尾にプレイリストあります。では早速どうぞ。 20~16 15~11 10~6 5~1 プレイリスト 20~16 20. Kassel Jaeger『Le Lisse et le Strié』 電子音響/ドローン。名名義でGRMのディレクターや執筆活動なども行っている人物の新作。“縞模様” と “滑らかな” という相反する概念を電子音響に当てはめたものというコンセプトで制作されているそうで、断片化/抽象化された音響の連なりに潜む無数のリズミックな要素がいわゆるリズムとして構造化されずにサウンドの模様や肌理を印象付けるような機能を果たしてる、あらゆる要素がサウンドのテクスチャーを印象付けるために機能している正に音響の音楽といった感じ。前作『Aster』でも感じられた多様な音響の層を帯のように纏め

    BEST OF 2019(上半期) - LL
  • BEST OF 2018 - LL

    遅くなりましたが2018年の年間ベストです。25作選んで順位を付けました。カウントダウン方式なので順位が上のほうだけ見たい方は目次から飛んでください。画像をクリックすると試聴などが行えるページへ飛べます。ページ最下部にはプレイリストもあります。文章中の「今年」は2018年として読んでください。ではどうぞ。 25~21 20~16 15~11 10~6 5~1 プレイリスト 25~21 【25】William Basinski + Lawrence English『Selva Oscura』 アンビエント/ドローン。アメリカ音楽家ウィリアム・バシンスキとオーストラリアのローレンス・イングリッシュというアンビエント~サウンドアートなどの領域で活動する二者の共演作。2018年はここ数年は以前ほど毎日のようにはやらなくなっていた寝る時に音楽かけっぱなしにするのを再び結構な頻度でやるようになったん

    BEST OF 2018 - LL
  • ジム・オルークの『Steamroom』を聴く - LL

    ジム・オルークがbandcampにてリリースしている『Steamroom』シリーズは、これを書いている2018年11月の時点で42作がリリースされている。その内容は大雑把に分類するならリリースの直近の期間に制作された新録音源、過去の作品をデジタルアルバムとしてリリースし直した再発音源、そして(映画やイベントの為に制作された音楽、ライブ演奏の録音、古いセッションの掘り起こしなどの)蔵出し音源の3つに分けられる。 記事では現状リリースされている42作品について、それら3つのどれにあたるかや、録音の時期、オリジナルリリースはどの作品か、などの情報をまとめたうえで、全ての音源を聴き、その感想も短く記していく。 作品のタイトルの後にまずリリース日、次に3つの分類のうちどれに当たるかを記述。録音時期については画像の下の文章中に記載。 新録と蔵出しどちらに分類するか難しいものがいくつかあったが、基

    ジム・オルークの『Steamroom』を聴く - LL
    txmx5
    txmx5 2018/12/02
    これは素晴らしい……!
  • Tyshawn Sorey『Pillars』についての覚え書き - LL

    Tyshawn SoreyのCD3枚組に及ぶ新作『Pillars』のそれぞれのパートについて、その見通しを測るため楽器編成や場面の移り変わりに対する短い記述をしていきます。 「Pillars I」 楽器編成: ドラムやパーカッションなどの打楽器はおそらくほとんどをTyshawn Soreyが演奏 ギターはセンターに位置しアコースティックとエレクトリックが用いられるが同時に鳴ることはなくおそらくどちらもTodd Neufeld コントラバスは左右とセンターにおそらく計4 左右に1ずつ、真ん中に2が位置しているが、真ん中の2については片方のみが音を出す場面も多いように聴こえる(判別が難しい) センターに位置する2のコントラバスのうち1はエレクトロニクスでの発音も行っているためCarl Testaだろう 管楽器は右にトロンボーンのBen Gerstein、左にトランペットのSteph

    Tyshawn Sorey『Pillars』についての覚え書き - LL
  • パーカッション × エクスペリメンタル =?? 現在の実験/即興シーンにおけるパーカッションの多様性を示す音盤20選 - LL

    パーカッションの音色っていいですよね。例えばシンバルの金属的な倍音のうねり、例えばガムラン楽器やクセナキスのSixxenなんかの独特な調律と音色が生み出す冷たくもメディテーティブなサウンド、例えばライヒの楽曲における延々と聴いていても聴き飽きない柔らかでチャーミングなマリンバの響き、好きなものテキトーに羅列してみましたが、パーカッションという楽器に対して自分はいわゆる楽曲を構造的に底支えしたり、カラフルに彩ったりって以上に、それそのものの音色が持つマジカルな魅力みたいなものを多分に感じます。 打楽器の存在を身近なところから考えると、まず20世紀以降のポップミュージックの世界において、私たちに最も馴染み深いそれはいわゆるドラムセットでしょうか。バスドラム、スネア、シンバル、タムによって成り立つこの一組の楽器はポップミュージックにおいて音楽のリズム面を受け持つ伴奏楽器との位置づけですが、この楽

    パーカッション × エクスペリメンタル =?? 現在の実験/即興シーンにおけるパーカッションの多様性を示す音盤20選 - LL
  • 2018上半期ベスト - LL

    みんな大好き(もちろん私も)上半期ベストです。今回は25枚選び順位をつけました。ストリーミングで聴く割合がグッと増えたことも関係して例年より聴いた作品数は多めな反面、(あくまで回数的な意味でですが)聴き込むといったことがあまりできなかった半期だったかもしれません。なのでリスナーとしての焦点がぼやけていたのか、盤選こそスムーズにいったものの順位でとても悩みました(書きながら何度も入れ替えました)。しかしそれ故にここで示されている順位は自分の今のモードやリスナーとしての態度を改めて考え整理し、提示するものになっています。では、どうぞ。 *画像クリックでbandcampやyoutubeなどの試聴サイトへ飛びます。あと記事の最後にSpotifyプレイリスト貼ってあるんでまずそちらの再生ボタン押してから読むのもオススメです。 25. EP-4 [fn.ψ]『Obliques』 エクスペリメンタル・ア

    2018上半期ベスト - LL
  • マイ・フェイヴァリット・フィールドレコーディング9選 - LL

    先日Polypicalさんがツイートされていたマイ・フェイヴァリット・フィルレコ作品に触発されて(ていうか単なるパクリですが)、私も選んでみました。 簡単な紹介文も書いてます。画像をクリックで試聴などのリンクへ飛べます。 ・Chris Watson『In St Cuthbert's Time』 フィーレコといったらこの人クリス・ワトソンによるイギリス、ノーサンバーランド州の小島リンディスファーンの環境録音。数種類の鳥の鳴き声と水と風の音が織りなす原初感すら感じさせる圧倒的なアンビエンス。この人の録音は音の捉え具合や解像度が他のフィーレコ作品とは段違いで響きの説得力がとにかく凄い。 ・Francisco Lopez『Through The Looking-Glass』 フィールドレコーディング、ミュージック・コンクレートなどの手法を用いて活動するサウンド・アーティスト、フランシスコ・ロペスの

    マイ・フェイヴァリット・フィールドレコーディング9選 - LL
  • BEST OF 2017 - LL

    遅くなりましたが2017年の年間ベストです。25作品選び順位をつけました。記事中の「今年」は「2017年」と読み変えてください。 画像クリックで試聴できます。ではどうぞ。 25. Maciej Obara Quartet『Unloved』 耽美なジャズ。 ポーランドのサックス奏者マチェイ・オバラのECMからは初となるリーダー・アルバム。近年耳にしたECM作品でも特にこのレーベルらしさを感じさせる一枚で素晴らしかったです。特に①、③、⑦など静かでメロディアスな曲における音量を絞ったサックス、ビート感の希薄な演奏をするドラムの音色と深いリバーブが合わさったサウンドはこれぞECMと言いたくなるような美しさ。 24. Félicia Atkinson『Hand In Hand』 モノクロームな電子音楽/ミュージックコンクレート。 これに関しては好きなんだけどこの音楽のどこにどういう理由で自分が惹か

    BEST OF 2017 - LL
  • ECMレーベルのストリーミング解禁に寄せて ~50/51のディスクガイド~ - LL

    一週間ほど前でしょうか、ジャズを中心にリリースするドイツのレーベルECMの全カタログが各種サブスクリプションサービスで配信されることが発表されました。 私自身Apple Musicにはよくお世話になっている身ですが、音楽好きな知人との会話など身近なところでその欠点(?)として「でもあれにはECMないからね~」なんて口に出すことも結構あったくらいなのでこれは当に衝撃で、それ以降片っ端からECMの作品ばかり聴いてしまっています(笑) ですがツイッターなどで繋がっている音楽好きの反応など見ていると、ジャズを多く聴くような方に関しては好きな作品を話題に出したり何らかのリアクションをしていることが多いのですが、それ以外の方となると勿論喜ばしいこととして受け入れつつも一気に膨大な数の作品が聴取可能になったことでどこから手を付けたらいいのか…といった戸惑いも見受けられるように思います。 たしかにECM

    ECMレーベルのストリーミング解禁に寄せて ~50/51のディスクガイド~ - LL
  • John Butchr, John Edwards, Mark Sanders『Last Dream Of The Morning』 - LL

    互いに共演も多い三名の即興演奏家による一枚。意外にもこの編成でのリリースは初めてのようです。(過去の共演作としてはJohn ButchrとJohn Edwards、John ButchrとMark Sandersのデュオ盤などがリリースされています。) ジョン・ブッチャー、ジョン・エドワーズはフリー・インプロヴィゼーションを活動の主軸としてはいながら、共演者の音楽性によってはかなりフリージャズ寄りの演奏をすることもあるのですが、この編成となると内容はやはりというか、非常にシリアスなフリー・インプロとなっています。 演奏の中で起伏や場面の移り変わりのようなものは頻繁といっていいほどにあるのですが、それらを最終的に束ねるような、ここがクライマックスだという場面がわかりやすく現れることはあまりなく、故にぼーっとして聴いているとどこに焦点を合わせればいいのかわかり難い演奏のようにも聴こえるのですが

    John Butchr, John Edwards, Mark Sanders『Last Dream Of The Morning』 - LL
  • 2017年上半期ベスト - LL

    この時期恒例の上半期ベストです。6月中に手元に届いた音源から25枚選んで順位をつけました。画像がbandcampやyoutubeなどの試聴サイトへのリンクになっています。ではどうぞ。 25. Theo Bleckmann『Elegy』 コンテンポラリージャズ。様々な参加作品でその声の素晴らしさは知っていた(特に作にも参加しているJohn Hollenbeckの作品での歌唱は印象深い)Theo Bleckmannだけどリーダー作を聴くのは初めてだった。一歩一歩踏みしめるようにメロディーを歌いあげたり、器楽的というかスキャットのような歌唱で他の楽器に絡んでいったり。こんな深みがあって肌触りがグラデーショナルに変化するような「ア~」出せるひとなかなかいない。全体的なサウンドにどこかプログレの香りを感じるのは音楽的、楽理的な複雑化と歌が同居しているから? 24. Satomimagae『Kemr

    2017年上半期ベスト - LL
  • BEST OF 2016 - LL

    遅くなりましたが2016年の年間ベストです。20枚選び順位をつけました。文中の「今年」は「去年」に読み変えてください。画像がbandcampやyoutubeなどの試聴ページへのリンクになっています。ではどうぞ。 20. Wanda Group『Central Heating』 これについては上半期ベストで取り上げたのでそちらを。 19. Jenny Hval『Blood Bitch』 ノルウェーの女性シンガーソングライターによるソロとしては4枚目になるアルバム。私は作で初めて知ったんですが、これまでにRune GrammofonやHubroなど北欧ジャズの文脈で有名なレーベルからも作品を出していたり、Kim Myhrとの共演作があったりと、なぜ自分が今まで名前すら聞いたことがなかったのか不思議。音楽性としてはインディー然としたチープさやローファイさのある音作りのちょい耽美なポップスって感

    BEST OF 2016 - LL
  • 2016年上半期ベスト - LL

    上半期ベストです。今年はストリーミングを使う頻度が増えたことと、極力デジタルで音源買うようにしたこともあって新譜は去年以上に多くの数を聴いてて良い作品もたくさんあったので20か30作品くらいにしようかと考えたのですが、あれもこれもと次から次に良い作品が思い浮かんでしまい収拾がつかなくなりそうだったので思い切って10枚に絞りました。なのでここに挙げてるものは当に厳選したBest Of Bestって感じです。順位は付けてません。次点の10~20枚くらいはそのうち簡単にまとめて追記するかも。ではどうぞ。 ・Andy Stott『Too Many Voices』 先行で公開されてた「Butterflies」を筆頭に作風がR&B的(?)にシフトしてるところあるので賛否は分かれるだろうなーとは思っていたし、自分もそこになんかチャラくなってんじゃねーか的な不安がないわけではなかったんだけど、聴いてみた

    2016年上半期ベスト - LL
  • Best of 2015 (15→1) - LL

    2015年の年間ベスト、いよいよ15位から1位までです。 50位から31位まではこちら 30位から16位まではこちら 画像がYoutubeなどの試聴音源へのリンクになっています。 【15】Fraufraulein (Billy Gomberg & Anne Guthrie)『Extinguishment』 共に米国の音楽家であるBilly GombergとAnne Guthrieによるユニットの二作目。距離感の上手く掴めない淡くくすんだフィールドレコーディングや話し声、歌声、リバーブのかかった物音、などの音の層に加え、打楽器のように響くベースギターのハーモニクスや、船の汽笛のように響くフレンチホルンといった楽器演奏も用いた結構なんでもありな作風。楽器の音が入っていることもあってか音がリアルタイムに重ねられていっている感じもあるんですが、それらの音、手法を用いて描かれるのが「水辺の記憶」とい

    Best of 2015 (15→1) - LL
  • John Butcher 『Nigemizu』 - LL

    ちょっと気を抜くと更新しないまま一週間とかあっという間ですね。 今回は買ったときから何かしら書こうと思っていながら期を逸したというか、他の方が書いたものを読んで及び腰になったというか、まぁそんなこんなで先延ばしにしていた一作についてこのタイミングで。 www.ftarri.com ということでジョン・ブッチャーの『Nigemizu』です。発売は今年の2月。フリー・インプロ系では上半期イチの話題作といってもいいんじゃないでしょうかね。 全編サックスソロのアルバムで2013年の夏に行われた来日ツアーの模様が収録されています。1曲目の26分に及ぶテナーサックス・ソロが大阪の島之内教会、2,3曲目のソプラノサックス・ソロが埼玉県深谷のエッグファームでの演奏とのこと。 ジョン・ブッチャーは30年以上になるキャリアの中で既に多くのサックス・ソロのアルバムを発表していて、これは同じフリー・インプロヴィゼ

    John Butcher 『Nigemizu』 - LL
  • Russell Haswell 『As Sure As Night Follows Day』 - LL

    たまには更新しなきゃなってことで最近ヘビロテしまくってる逸品について走り書き。 As Sure As Night Follows Day アーティスト: Russell Haswell 出版社/メーカー: Diagonal 発売日: 2015/10/02 メディア: CD この商品を含むブログを見る boomkat.com 今年になって『Live Salvage 1997→2000』を初めて聴いてその魅力に憑りつかれ、5月のUnitでのライブにも行ってぶっ飛ばされたりと自分の中での今年の音楽のメイントピックのひとつには確実になるだろうRussell Haswellが、えぇ絶好のタイミングでPowellのDiagonalからリリースですよ。 あらかじめ公開されてた音源を視聴した段階でこれは期待できそうだなってのはハッキリ感じてたんですが、いざ手元に届いて(といっても買ったのはデジタルなんです

    Russell Haswell 『As Sure As Night Follows Day』 - LL
  • Common Objects 『Whitewashed With Lines』 - LL

    http://www.art-into-life.com/product/5750 ジョン・ブッチャーの近作を紹介。 ジョン・ブッチャーをはじめ主に即興演奏の分野で活動する面々からなるユニットのセカンド・アルバム(二枚組)。しかし前作に当たる『Live in Modern Tower』はAngharad Daviesが不参加だったため、フルメンバーとしては初のリリースになります。 二枚組の作では、それぞれのディスクに長尺の1曲のみが収録されていて(一枚目が57分、二枚目が44分)、一枚目がロードリ・デイヴィス作の図形楽譜による楽曲「cup and ring」の演奏、二枚目がその一年前の集団即興とのこと。 前作はそのメンバー構成から想像される以上にノイジーな演奏でしたが(こちらで少し書いています)、今作ではそういった面はやや抑えられ、各場面でのそれぞれの音というよりそれらのなだらかな遷移の

    Common Objects 『Whitewashed With Lines』 - LL
  • John Butcher / Claudia Ulla Binder 『Under The Roof』 - LL

    ジョン・ブッチャーの近作を紹介。前回の記事から結構経っていて、それ以降に入ってきた作品が数枚あるので纏めて紹介しようと思ってたんですが、長くなりそうなので一枚ずつ書いていこうと思います。 スイスを拠点に活動するドイツ人ピアニスト、クラウディア・ウラ・ビンダー(読み方あってないと思います…)との共演作。 「近作を紹介」って言っちゃってますがこれは私が最近になって入手しただけでリリースは2010年、演奏、録音が行われたのは2008年となってます。 ビンダーの名前は作で初めて知りましたし、スイスの即興演奏シーンってものを普段意識したことはないですが、個人だと他にUrs LeimgruberやJonas Kocherなどいくつか名前も浮かびますし、こういった音楽の地盤がしっかりある国なんでしょうかね。 短いものでは1分半、長いものでも6分程のコンパクトに纏められた演奏が15編。その中で曲によって

    John Butcher / Claudia Ulla Binder 『Under The Roof』 - LL