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ブックマーク / note.com/kota1986 (5)

  • TBSラジオ「アフター6ジャンクション」〜『ピアノ』よ、お前は一体何者で、どこから来たのだ?特集……の補遺|小室 敬幸

    0)前置き 皆さん、こんにちは。音楽ライターの小室敬幸です。 2021年9月14日の20時からTBSラジオ「アフター6ジャンクション」で宇多丸さん、宇垣美里さんとお送りした『ピアノ』よ、お前は一体何者で、どこから来たのだ?特集でご紹介した音源や情報、語りきれなかったことを補うための記事となっております。 放送を聴かれていない方は、9/22(水)の午前4時までRadikoのタイムフリーで聴取可能なので、是非お聴きいただければ幸いです(「アフター6ジャンクション」がネットされていない地域で聴く場合は、Radikoの有料サービスであるエリアフリー機能が必要となります)。 そもそも、今回は2021年7月24日にアルテスパブリッシングから出版された『ピアノへの旅(コモンズ: スコラ)』(総合監修:坂龍一)にちなんだ特集として企画されました。この書籍のなかで小室は、曲目解説の半分ほどを執筆させていた

    TBSラジオ「アフター6ジャンクション」〜『ピアノ』よ、お前は一体何者で、どこから来たのだ?特集……の補遺|小室 敬幸
  • 様々なエレメントが組み合わさるから美しい――カマシ・ワシントンを「ダイバーシティの音楽」として聴く。|小室 敬幸

    👉はじめにJazz The New Chapter 5のなかで柳樂さんのインタビューに答えて、カマシ・ワシントン(ジャズ・ミュージシャン/サクソフォン奏者/作曲家)はこう答えている。 「様々なエレメントがあるから、様々なエレメントが組み合わさるから美しい。世界も様々な人が暮らしているからこそ美しいんだよ」 これはカマシ・ワシントンというミュージシャンの根幹にある価値観であり、思想といっても良いかもしれない。こういった考えが基盤になっているからこそ、カマシの音楽には多様な楽器や声、様々な音楽ジャンルが併置され、共存しているのだ(だからポストモダン的なコラージュや折衷主義として聴いてしまっては、カマシの音楽を理解したことにならない)。 この思想を、直接的といっても良いほど明快に、音楽化したのが2017年に発売された《Harmony Of Difference》である。ハーモニーというと「和音

    様々なエレメントが組み合わさるから美しい――カマシ・ワシントンを「ダイバーシティの音楽」として聴く。|小室 敬幸
  • ジャズとクラシックの100年【第3回】 1960-70年代:[前編]ジャズでもクラシックでもない音楽|小室 敬幸

    誤解なきよう最初に断言してしまおう。(たとえ熱心なジャズファンや、クラシック、現代音楽ファンであろうとも)おそらく殆どの人にとって、章の主人公であるガンサー・シュラーの作品は「退屈な音楽」だ。この後に続く長い文章を読めば、彼の作曲した音楽が魅力的に聴けるようになる……ということも無いだろう。 でもシュラーについて知る必要がないかといえば、そうではない。シュラーの生涯を追うことで、現代ジャズを紐解く糸口が色々と見えてくるからだ。騙されたと思って、お付き合いいただきたい。 ――逸脱者としてのガンサー・シュラー(1925-2015)1957年、ブランダイス大学の教壇に立ったシュラーは「サード・ストリーム(第3の流れ)」というコンセプト名を発表。これにより、それまで様々な角度から接近していたジャズとクラシックの関係は、新たな局面を迎えるのだが……それがどのような意味を持っているのかを把握するため

    ジャズとクラシックの100年【第3回】 1960-70年代:[前編]ジャズでもクラシックでもない音楽|小室 敬幸
  • 音楽から読み解く「シン・ゴジラ」の凄み|小室 敬幸

    2016年7月末に公開されるや否や、ネット上の口コミを中心に爆発的な人気を博している映画『シン・ゴジラ』。既にプロアマ問わずに様々な方が各自の得意分野に引きつけて熱量高く語っていることからも、この作品が単なる「怪獣映画」というジャンルに留まらないものとして受容されていることが窺い知れる。 今回は、筆者が専門とするクラシック音楽や現代音楽の分野からシン・ゴジラを観たとき、劇中で流れる鷺巣詩郎(1957- )と――ゴジラ音楽のオーソリティーである――故 伊福部昭(1914-2006)の音楽をもとに、どのような情報が読み取れるのかを探っていきたい。 前半は基的にネタバレなしだが後半に一部ネタバレを含むので、鑑賞前の方はその点ご容赦のほどを(ネタバレ部分の前には注意書き有り)。 【1】0コンマ単位のこだわりを読み解く まずは小手調べに、効果音から読み取れる庵野監督の徹底したこだわりについて。ネタ

    音楽から読み解く「シン・ゴジラ」の凄み|小室 敬幸
  • 2016年のマイルス・デイヴィス|小室 敬幸

    ~「Jazz The New Chapter」と「ジャズ史」を通して眺め返す~ ――「今、マイルスは底値だ」この言葉は、2016年3月22日に慶應義塾大学の三田キャンパスで開催された「マイルス再論」という講義形式のイベントで、菊地成孔さんによって発言されたものだ。人によっては、菊地さんがこのような発言をしたことに驚いた人もいるだろうし、それもさもありなんと納得した人もいるだろう。 2016年という年は、マイルス・デイヴィスにとって没後25年であり、生誕90年にあたる節目の年である。アメリカではドン・チードルが監督/脚/主演等を兼ねた映画が公開され、その劇伴を一部担当したロバート・グラスパーによる(いわゆる)トリビュートアルバム《Everything's Beautiful》も発売されるなど、改めてマイルス・デイヴィスについて考えなおす機会となりそうだ。では何故、このタイミングで菊地さんに

    2016年のマイルス・デイヴィス|小室 敬幸
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