経済格差、人種差別、ジェンダーギャップ、気候変動……資本主義の終わりが近づいていることを確かに感じながら、それでもなお明確な終わりを想像できぬまま、コロナ・パンデミック下において加速度的に顕在化する多様かつ複雑な問題を目の前に、それに一部なり加担し続けているという事実に、日を追うごとに私たちの笑顔は歪になっていく。しかし、ひとたび立ち向かってみれば心無い批判と冷めた笑いに取り囲まれ、あるいは、そもそも立ち向かおうにも、日々をなんとかやり過ごすのに必死で、気がつけばSNSに皮肉を書き込むので精一杯。もう、笑う力は残っていないのか。こんな『馬鹿世界』で……。 このような混迷を極めた世にあってひとり、大地に強く立ち、そよぐ風をまとい、人懐っこい笑みを浮かべてこちらに語りかけるアーティストがいる。名を、JUU4E。通称JUU Tube(YouTubeで4ERastafariと検索!)に投稿されてい