【台北=村上太輝夫】台湾の5大都市の市長選への立候補登録が13日始まり、11月27日の投票に向けて選挙戦が本格化する。全人口の6割を占める地域での与野党対決は一昨年に就任した馬英九(マー・インチウ)総統の「中間試験」だが、政権与党・国民党の旗色が悪く、党内には危機感が募る。この選挙の結果は、次の総統選と中台関係に影響を及ぼす。 台北市の現職・竜斌市長(国民党)が市政府の不祥事で苦戦している。11月から開く花博覧会を控えた幹線道路の植栽整備で、不自然な高値で調達した花があると野党・民進党の市議が8月下旬に暴露。地元テレビTVBSの8日の世論調査では、民進党の立候補予定者・蘇貞昌氏が支持率45%で、市長に3ポイント差をつけた。 台北と一体の生活圏である新北。国民党から立候補する朱立倫・前行政院副院長は連日、各地区の集まりに足を運ぶ。一方、民進党の立候補予定者、蔡英文(ツァイ・インウェン)氏