昨年末、ナショジオWebが選んだ「2016年ドラマチックな科学ニュースベスト6」には、古生物学関連のニュースが2つ含まれていた。 ひとつは、「琥珀から恐竜のしっぽを発見」。ミャンマーの市場で見つかった9900万年前の琥珀の中にコエルロサウルス類の小型恐竜の尻尾が入っており、軟部組織や羽毛まで残っていたというものだ。コエルロサウルス類は、ティラノサウルス類や現生の鳥類にも連なる系統。これほどまでに保存状態のよい尻尾と羽毛が琥珀に密封されて現代に届けられるのははじめてのことだ。
![第1回 恐竜から深海魚まで、世界で活躍する若き日本人研究者](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/cf83d1aed8ffbaea7af33504306168ca6ef4681f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnatgeo.nikkeibp.co.jp%2Fatcl%2Fweb%2F17%2F120500017%2F120500001%2Fph_thumb.jpg)
米国ミネソタ州の造形スタジオで制作中の等身大のケツァルコアトルス・ノルトロピ(Quetzalcoatlus northropi)。空飛ぶ動物としては史上最大だ。(PHOTOGRAPH BY ROBERT CLARK) 太古の空を飛んでいた動物、翼竜の存在が最初に明らかになったのは18世紀のこと。古代ギリシャ語の「翼」と「指」を合わせてその種は「プテロダクティルス」と命名された。 それ以降、200種を超す翼竜が発見されてきたが、三畳紀・ジュラ紀・白亜紀から成る中生代の空を支配した“翼をもつ怪物”に関する一般的なイメージは一向に進歩していない。翼竜と聞いて思い浮かべるのは、とがった頭をして、膜に覆われた翼を不器用に動かして飛び、獲物に襲いかかるというものだ。 キリン風からスズメ風まで だが、このところ新たな化石の発見が相次ぎ、翼竜の体形や体の大きさ、生態について、これまで知られていなかったよう
ティアニュロング・コンフュシウシ(Tianyulong confuciusi)はステゴサウルスやトリケラトプスと同じ系統に属する羽毛恐竜だ。(PHOTOGRAPH BY AMNH, RODERICK MICKENS) アヒルに餌を与えたり、ハトをよけたり、クジャクに見とれたりするときに、『ジュラシック・パーク』など恐竜映画で描かれている「恐ろしいトカゲ」を思い浮かべることはないだろう。 しかし、今では多くの科学者が、現代の鳥は生ける恐竜だと考えている。彼らは、獣脚類と呼ばれる二足歩行の肉食恐竜のなかで、羽毛や適応力の高い大きな脳、そして、飛翔が可能な小さい体を手に入れたおかげで、6500万年前の大量絶滅を逃れたものたちの末裔だ。(参考記事:「鳥類は恐竜絶滅後に爆発的進化した」) ニューヨークにある米国自然史博物館の古生物学部門を率いるマーク・ノレル氏は「恐竜は今も生きているという事実を理解
いま、日本は空前の恐竜化石発見ラッシュを迎えている。各地から続々と恐竜の化石が発見されているのだ。 これまで、恐竜時代の日本はほとんどが海面下にあったため、恐竜化石はあまり見つからないと考えられてきたが、その常識に抗うように、懸命に発掘に取り組んできた専門家や愛好者が次々と驚きの発見にこぎ着けたのである。 そして、日本で見つかった恐竜化石は、これまで知られていた恐竜世界に新たな光を当てようとしている。この番組は高品質の再現CG映像を駆使して、知られざる恐竜王国ニッポンを初めて紹介するものである。発見に湧き上がる研究現場の熱気も織り込みながら、日本の恐竜世界をリアルに蘇らせ、新展開を見せている恐竜研究の最前線を紹介する。 そして、恐竜研究は世界的にも大きな進展を迎えている。もっとも有名なティラノサウルスも、その姿や暮らしぶりは「え?」と驚く新説が飛び出しているのだ。 研究に取り組む人々の熱意
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