世界最大規模のゲームマーケットを誇るアメリカ。ゲーム業界の成長速度は鈍化しているとはいえ,モバイルゲームやソーシャルゲームといった新勢力の登場も手伝って,今なお伸びている。しかし,それでもマーケットの主役は,依然として膨大な開発費をかけて一気に売る“ブロックバスタータイトル”であることに変わりはないようだ。今回は,2010年の北米市場を振り返りつつ,ゲーム開発の最近の動きをまとめてみよう。 雇用情勢の悪化が報道されるなど,相変わらず経済回復の兆しが見られないアメリカだが,ゲーム市場に限れば,成長速度こそ鈍化したものの伸び続けている。北米のリサーチ会社であるNPD Groupは,2010年11月のゲーム関連の販売総額が29億9千万ドル(約2508億円)に達したとレポートしており,この数字は2008年の実績をわずかながら上回る。ずっと右肩上がりで成長を続けてきた北米のゲーム市場だが,2009年