IDPFは次期電子書籍のファイル形式であるEPUB3.1のドラフトを公開し、広く意見を募っている。この仕様策定に日本から加わっている村田真氏(日本電子出版協会技術主任)は公開したドキュメントにおいて、重要な点の指摘をしている。それは「現在、打ち出されている重要な原則として『EPUB 3.0/3.0.1の出版物は、変換作業を行わないとEPUB 3.1には適合しない。』がある。日本から、この原則に対して注文をつけるのなら1月のドラフトが公開されてから一か月程度のうちにそうすべきであろう。」ということだ。 この村田氏の指摘は、EPUBの仕様ひとつひとつのことを問題にするまえに、EPUBの仕様のバージョンアップにあたり、過去のEPUBファイルとの互換性が失われる可能性を示唆している。つまり、EPUBファイルは、CMS(コンテンツマネジメントシステム)などを使って、抽象度の高いレベルで論理構造をマー