近い将来に発生する可能性が高いとされる「南海トラフ地震」について、巨大地震発生から1週間以内にさらに別の巨大地震(後発地震)が発生する確率は平時の約100~3600倍になることが、東北大学、京都大学、東京大学の研究チームの試算で明らかになった。研究チームは「南海トラフ地域は世界の他地域と比べて巨大地震の連続発生確率が大きい可能性があることを示せた」としている。 南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけての陸のプレートとその下に沈み込むフィリピン海プレートの境界を震源域として発生する海溝型地震。過去の事例を見ると、概ね100~150年程度の間隔で繰り返し大規模な地震が発生している。前回の南海トラフ地震(1944年の昭和東南海地震、1946年の昭和南海地震)からすでに80年近くが経過しており、国は今後30年以内の発生確率を70~80%と予測している。