‘24年5月22日(水) 江戸期の三大俳人の1人 とされる小林一茶 (こばやしいっさ)は、 虫の句が多いことでも 知られる。 〈おれよりは はるか上手ぞ 屁(へ)ひり虫〉。 屁ひり虫は秋の季語で、 身の危険を感じると悪臭を 放つカメムシを一般に指す とされる ▼命ある昆虫に向けた 一茶の優しいまなざしと 豊かな感性とは裏腹に、 カメムシはナシやリンゴの 果樹生産農家にとって やっかいな病害虫である。 そのチャバネアオカメムシが 大量発生の恐れがあるとして 県が先週、県内全域に注意報を 発令した。 2020年以来4年ぶりという ▼県農業総合研究センター によると、 県内6カ所の調査地点のうち、 佐野市や宇都宮市西部など 4地点で平年の11~71倍発生した。 餌となるスギやヒノキの 球果(実)の量が昨年は多かった上、 暖冬の影響で越冬した成虫が 増えたことが要因らしい ▼1㌢ほどのストロー状の