‘24年7月28日(水) フランス語の「セラヴィ」は 映画のせりふなどで日本でも おなじみだろう。 日本語に訳せば「これが人生」だが、 含意はなかなか複雑である ▼失敗や思う通りに ことが運ばなかった場合の 「セラヴィ」はあきらめや 「人生とはこんなもの」と 自分を慰める意味になる。 かと思えば、成功や幸運に 巡り合った場合も「セラヴィ」を 使うからややこしい。 こっちは「これぞ人生」 「人生バンザイ」とでも訳すべきか。 人生には良いことも悪いことも あると素直に受け入れ、 楽しもうとさえするお国柄を 「セラヴィ」に想像する ▼パリ五輪が開幕した。 世界中の力自慢、技自慢が集い、 実力を競い合う。 大会中、たくさんの「セラヴィ」が あふれるはずだ。 長い努力を実らせたバラ色の 「人生バンザイ」もあれば、 ため息まじりの「これも人生」もある。 どっちに転がるか。 その緊張と選手の技に観衆は息