‘24年6月18日(火) 命の残り時間に気付かされた時、 人は何が一番大切なのかを知る。 千葉県浦安市に住む大野寿子 (おおの・ひさこ)さん(73)に とってそれは、少女や少年が困難を 乗り越え、夢に向かって奮闘する 姿を伝え、残すことだった ▲難病を患った子どもの夢を かなえる慈善団体 「メイク・ア・ウィッシュ」が 日本支部を設立したのは1992年で ある。 大野さんは6年後に事務局長となり、 18年間務めた ▲筋肉の病気に侵されながら、 野球選手に会うため京都から 甲子園球場まで1駅ずつ歩いた少年。 白血病で体力が衰える中、絵本を 作り続けた少女。 大野さんが夢の実現を手伝った子どもは 約3000人になる ▲その本人に今年2月、肝内胆管がんが 見つかった。 腫瘍は約7㌢に膨らみ、リンパ節に浸潤 していた。 手術や放射線治療は不可能である。 終末期医療を視野に入れ、自分の夢と 向き合った