'17年5月8日(月) [城崎] ブログ村キーワード 生きている事と 死んで了っている事と、 それは両極ではなかった 志賀直哉「城の崎にて」 (1917年) 城崎ならではの静けさが ある。 兵庫県豊岡市にある この温泉町では、夕暮れ時に なると、中心を流れる 大谿(おおたに)川沿いの 商店が明かりを落とす。 営業中の居酒屋からは、 のれんをくぐって初めて 客の気配が伝わってくる。 木造旅館が並ぶ通りに、 再び浴衣姿の温泉客が 下駄の音を響かせ、商店に 明かりがともり始めるのは 午後8時前後だ。 老舗旅館三木屋10代目の 片岡大介さん(35)は 「城崎は町全体で1軒の 宿なんです」と話す。 1909年開通の駅は 温泉客を迎える「玄関」、 旅館や商店をつなぐ通りは 「廊下」、外湯は「風呂」だ。 ほとんどの客が「部屋」 (旅館)で夕食をとる時間帯、 町は息を潜める。 「1軒の宿」は小さな旅館や