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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (16)

  • 日本の物価が相対的に下がると円の実質実効レートは下がる - himaginary’s diary

    円の実力が50年ぶりの低水準というニュースに対し、表題のことを理解していないと思われる反応が散見されたのでその件でエントリを起こそうかと思ったところ、奇しくもちょうど13年前の今日付けでそうした内容のエントリを上げていたことに気付いた。 この点については関西学院大の朴氏がツイッターでBISの資料などを引いて精力的に解説されているが、小生の13年前のエントリで引いた日銀のこのページ*1の解説も単純な2カ国モデルによる説明ということで直観的に分かりやすいかと思われる。13年前に引用した同ページの結論的な箇所を改めて引用すると以下の通り。 一般に、日の物価上昇率が実効為替レートの算出対象となっている相手国・地域の物価上昇率を上回る場合には、実質実効為替レートは外貨建て名目為替レートが「円高」に振れた場合と同じ方向に動き、逆の場合には外貨建て名目為替レートが「円安」に振れた場合と同じ方向に動くと

    日本の物価が相対的に下がると円の実質実効レートは下がる - himaginary’s diary
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    y_r 2022/02/20
  • 誰がために壁は倒れた? 資本主義への移行の収支決算 - himaginary’s diary

    というエントリをベルリンの壁崩壊25周年を機にブランコ・ミラノヴィッチが書いている(原題は「For Whom the Wall Fell? A balance-sheet of transition to capitalism」;H/T Mostly Economics)。 そのエントリで彼は、一人当たり実質GDPの購買力平価による比較もしくはその成長率に基づき、資主義への移行国を以下の4つのグループに区分けしている。 明確な失敗国 2013年<1990年 タジキスタン、モルドバ、ウクライナ、キルギス、グルジア、ボスニア、セルビア 相対的な失敗国 成長率<1.7% マケドニア、クロアチア、ロシア、ハンガリー 追随国 1.7%<成長率<2% チェコ、スロベニア、トルクメニスタン、リトアニア、ルーマニア 成功国 2%<成長率 ウズベキスタン、ラトビア、ブルガリア、スロバキア、カザフスタン、ア

    誰がために壁は倒れた? 資本主義への移行の収支決算 - himaginary’s diary
    y_r
    y_r 2014/11/10
    スティグリッツがいっていたように資本主義の果実を得るためにはそのための下回り (法制度とか) が必要。ロシアの拙速な国有資産私有化は政治家のお友達の財閥を生み出しただけだった。
  • ユーロ危機へのチェコからの教訓 - himaginary’s diary

    チェコの中央銀行総裁Miroslav Singerが、自国の経験を基にユーロ危機について考察している(Mostly Economics経由)。 ロンドンでの6/28講演で、Singerはチェコに関する意外に知られていない4つの事実から話を始めている。 チェコは東欧ではない。プラハはウィーンの90マイル西に位置している。 地理的だけではなく経済的にもチェコは人々が思うより西側に近い。近年の実質経済成長率は平均3%とそこそこだが、通貨の増価のお蔭で経済規模は毎年平均10%の伸び率で拡大している。その結果、ユーロで測った名目の経済規模は1993年に比べ4.5倍以上になった。つまり、過去18年、欧州の中核国の生産物を実質ベースで毎年平均7%多く買えた、ということになる。 自国内で直接的な金融危機を経験したお蔭で(90年代終わりの不良債権はGDPの4割を超えていた)、直近の経済危機においては銀行救済

    ユーロ危機へのチェコからの教訓 - himaginary’s diary
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    y_r 2011/07/05
  • 経済成長の呪文 - himaginary’s diary

    IMFのAndrew G. BergとJonathan D. Ostryが、持続的な経済成長のためには格差を拡大させないことが肝要、という主旨の論文を書き、その概要をIMFブログでも紹介している(Economist's View経由)*1。 以下はそのIMFブログからの引用。 Some time ago, we became interested in long periods of high growth (“growth spells”) and what keeps them going. The initial thought was that sometimes crises happen when a “growth spell” comes to an end, as perhaps occurred with Japan in the 1990s. We approache

    経済成長の呪文 - himaginary’s diary
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    y_r 2011/04/10
    収入が多いほど消費性向は低くなるので同一の富なら一部に集中するよりばらまいたほうが消費額は大きくなるよね。
  • 失業に関する5つの神話 - himaginary’s diary

    WapoのFive mythsシリーズで、米国の経済政策研究所(Economic Policy Institute)のHeidi Shierholzが失業について書いている。以下はその要約。 失業手当ては人々に職を見つけにくくする 失業手当は、そもそもは解雇された労働者が自分の技術と経験に見合った職を見つける息継ぎの時間を与えるのが目的。しかし、今は息継ぎというよりはライフラインになっている。 確かに失業手当を打ち切れば失業者は必死に仕事を探すだろうが、今はその仕事が存在していないのだ。 失業保険は景気回復に寄与していない 失業者を支援するのは、職を創出する最も効果的な手段。というのは、失業者にとって、失業手当を料や家賃といった生活必需品に費やす以外に選択肢は無いので。 筆者(=Shierholz)の推計によれば、2009年の景気対策(ARRA)のうちの失業補償は、他に支出に回した場合に

    失業に関する5つの神話 - himaginary’s diary
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    y_r 2010/08/05
    基本。 / "失業保険を切ったところで職待ちの列が長くなるだけ" / "失業者は配られた金を消費せざるを得ない"
  • ユーロ脱退のコスト - himaginary’s diary

    クルーグマンがブログで何回も取り上げたように(5/5、5/4、4/28、2/17)、今回のギリシャ危機によって、バリー・アイケングリーンの2007年のvoxeu論説が改めて脚光を浴びている。そこでアイケングリーンは、ユーロ離脱の際の経済的、政治的、および手続き上の3種類のコストを俯瞰した上で、手続き上のコストに鑑みてユーロ参加は不可逆過程である、と論じている。 以下にその概略をまとめてみる。 経済的コスト 競争力の問題でユーロを離脱する国は、新たに再導入する自国通貨を切り下げるものと思われる。しかし労働者もそのことを想定している。結果として発生する賃金インフレは、為替減価による競争力への恩恵を打ち消してしまうだろう。 公的負債への支払い金利も上昇するだろう。 ただし、これらの問題点については、いかなるポピュリスト政治家でもさすがにユーロ離脱ですべての問題が解決するとは思わないので、同時に構

    ユーロ脱退のコスト - himaginary’s diary
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    y_r 2010/05/27
    手続き的コスト + 通貨切り下げ予測による資金逃避
  • もう一つのトリレンマ - himaginary’s diary

    経済学においては、国際金融のトリレンマと呼ばれる有名な関係――資移動の自由、国内金融政策の独立性、固定為替相場は同時に達成できない――がある。たとえば昨日紹介した研究は、このトリレンマが海外の出稼ぎ労働者からの送金で緩和される、という話だった。このトリレンマはマンデル=フレミング・モデルの帰結として導かれるので、マンデル=フレミングのトリレンマや、マンデルのトリレンマとも称される。 一方、ダニ・ロドリックは、国際経済におけるもう一つのトリレンマの概念を提唱している。それは、以下の3つは鼎立不可能というものである。 民主主義 国家主権 経済統合 彼は5/11付けのProject Syndicate論説で、ギリシャ危機はそのトリレンマの表れであった、と分析している(Economist's View経由;なお、そこではロドリックが早くも2007年にこの概念を提唱したエントリにもリンクしている)

    もう一つのトリレンマ - himaginary’s diary
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    y_r 2010/05/17
    民主主義、国家主権、経済統合のトリレンマ。 / 2 個目のコメントになんでやねんってつっこみたい。
  • バーナンキ再任に関する経済学者の見方 - himaginary’s diary

    WSJブログで表題の件のまとめ記事が上がっていたので、以下に拙訳で紹介する。 Brad DeLong, U.C. Berkley (バーナンキは)もはやインフレ目標を主唱する学者ではない。彼は、今や、FOMCのコンセンサスを代表する声である。同時にFOMCの一員として、内部での議論における自らの主張を通じ、そのコンセンサスを多少は動かすことができる。そして彼は、そのコンセンサスを自分の言動に反映しようとする。従って私は、バーナンキの公式発言がFOMCのコンセンサスから離れることを要求するよりは、FOMCのコンセンサスを建設的な方向に動かすことの方に大いに関心がある。ここで言う建設的な方向とは、オバマが、非常に明確に考えを述べる思慮深い分別ある2人のマクロ経済学者を、休会任命でFOMCに可及的速やかに追加し、理事の空席を埋める、ということだ。また、公の場でコンセンサスから離れた言動をしてしま

    バーナンキ再任に関する経済学者の見方 - himaginary’s diary
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    y_r 2010/01/27
    バーナンキは "最良ではないにしろ与えられた選択肢の中では一番良い" ってことか。
  • バーナンキがなすべき4つのこと - himaginary’s diary

    バーナンキFRB議長再任決定を受けて、ピムコのCEOモハメド・エラリアン(Mohamed El-Erian)が「Bernanke’s four point ‘to-do’ list」という記事を書いた。 彼の言うバーナンキがなすべき4つのこととは以下の通り。 出口戦略の舵取り 前例の無い金融政策を「いつ」「どのように」やめるかを決めなくてはならないが、ルービニの言うようにそれは簡単なものではない。 早すぎれば不景気に逆戻りで、遅すぎればインフレのリスクといくつかの市場の機能不全を招く。 FRBの組織防衛 政治家は、今回の対応で、FRBが政府の財政政策に匹敵する力を有していることに気付いた。 彼らはそのFRBの力を削ごうと動いている。その動機は理解できるが、やり方を間違えると角を矯めて牛を殺すことになりかねない。 FRBの運用改革 現在の金融規制改革の動きは、バルカン化している米国の規制当局

    バーナンキがなすべき4つのこと - himaginary’s diary
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    y_r 2009/08/27
    アメリカでは出口戦略が議論される段階まで経済が回復したと。 / 米経済が回復すれば輸出産業は一息つけるのでだいぶ楽になる。
  • 景気対策と戦争との違い - himaginary’s diary

    康志氏が政府債務の対GDP比の長期グラフをもとに、近年の景気対策を戦争になぞらえるエントリを書いた(池田信夫氏も引用している)。 そこではデータソースも言及されているので、取りあえずインターネットで入手できるものを小生も掻き集め、同様のグラフを描いてみた(データの詳細は後述参照)。 これを見ると、現在の債務残高比率は、第二次世界大戦末期の200%近い水準に近づいている。岩氏は、このことから、第一次石油危機以降の景気対策を戦争に喩えた。 しかし、ここで注意すべきは、債務残高そのものではなく、その国民所得に対する比率を見ている点である。比率である以上、分子の債務残高だけでなく、分母の国民所得の動向も、当然その数値を大きく左右する。 そこで、内訳を見るため、同比率の各年の変化(対数変化率、%)を、分母の国民所得の変化と、分子の債務残高の変化に分解してみた。 (参考のため、債務残高比率も水色

    景気対策と戦争との違い - himaginary’s diary
  • 世帯所得の低下が意味するもの - himaginary’s diary

    ちきりん氏の7/30エントリが多くのはてブを集めている。そのエントリでちきりん氏は、厚生労働省の国民生活基礎調査を元に、日の各年齢層の世帯所得が1994年から2007年の13年間に低下していることを指摘している。ちきりん氏はまた、中でも50歳代の所得の低下が大きいことを取り上げて、この傾向を外挿すると、現在の30〜40歳代の人たちの所得は将来かなり下がっていくことになる、という悲観的な見通しを示している。 はてブの多くは指摘内容に賛同しているが、ちきりん氏の統計の扱い方に批判的なコメントも見られる。そこで、ちきりん氏の分析をもう少し深堀りしてみて、何か新たな考察が得られるかどうか見てみよう。 はてブの統計的な面の指摘で多かったのが、名目値ではなく実質値ではどうなるか見てみたい、という点である。そこで、国民所得統計の国内家計最終消費支出デフレータを用いて、2007年のデータを1994年ベー

    世帯所得の低下が意味するもの - himaginary’s diary
  • 最低賃金引き上げは失業率を上昇させるか? - himaginary’s diary

    民主党の最低賃金を1000円に引き上げる構想が波紋を呼んでいる。 論壇では、山崎元氏が、民主党の政策は大幅な失業増を招くとして批判的である。この山崎氏の批判についてはすなふきん氏も大いに同意している。 一方、EU労働法政策雑記帳の濱口桂一郎氏は、一気に1000円に持っていくのは無理と断りつつも、その方向性に基的に賛意を表し、山崎氏の見解に反対の姿勢を見せている。また、勝間和代氏は、今年初めの毎日新聞HP上の「クロストーク」で既に同様の提案をしている。 こうした最低賃金の経済学的論点については、「日労働研究雑誌」での大竹文雄氏と橘木俊詔氏の対談において網羅的にまとめられている。そのほかの参考になるサーベイとしては、日総研のレポート、青学の金俊佑氏の卒業論文、高崎経済大学論集の石井久子氏の論文をネットで読むことができる。 純粋に経済理論的な立場から言うと、マンキューが2006/12/2

    最低賃金引き上げは失業率を上昇させるか? - himaginary’s diary
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    y_r 2009/07/27
    最低賃金の引き上げは失業率に ⇒ 影響を与えるかどうかは不明だが明確に失業率を上げるというわけではなさそう / ↓わかってないやつが結構いるな
  • 歴史からの教訓――紀元前11年ローマ、1294年英国、1349年フィレンツェ - himaginary’s diary

    Washington's Blogで、少し前に「China 2009 = America 2001 = Rome 11 BC?」というエントリが上がっていた。そこでは、今、中国は世界不況を避けるために信用バブルを膨らませているというマイケル・ペティス(Michael Pettis)のブログ記事を紹介しているが、ペティスはその中国の状況への懸念を示す際に、古代ローマの金融危機――近年の日や米国ではなく――に言及している。 ペティスはウィル・デュラント(Will Durant)の「History of Roman Civilization and of Christianity」からその古代ローマの金融危機の描写を引用しているが、概略は以下の通り。 ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスは、貨幣の流通の増加と低金利と物価の上昇が景気を刺激するという理論に基づき、貨幣をふんだんに製造して支出した。

    歴史からの教訓――紀元前11年ローマ、1294年英国、1349年フィレンツェ - himaginary’s diary
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    y_r 2009/07/24
    金融危機 @ 元首政ローマ / 固有名詞を適当に変換すれば現代の話にはやがわり
  • 円安バブル論というバブル - himaginary’s diary

    竹中平蔵氏が以下のように書いている(注:閲覧には無料の会員登録が必要)。 確かに外需の低下がGDPの大幅減少を招いているが、そもそも改革が停滞し、内需が成長しなかったことにこそ、経済悪化の質がある。同時に円安によって外需関連産業が実力以上に拡大していたのを認めなければならない。つまり、米国には住宅バブルが発生したが、日では円安バブルが生まれていたのである。マイナス12.7%という数値は、円安バブルの崩壊も意味している。 日経済新聞 また、伊藤元重氏も以下のように書いている。 ・・・今回の世界的金融危機は、日経済の一番弱い所を突いてきたとも言えるのだ。 最近の10年近い超円安の中で「日で生産して海外に輸出していく」というビジネスモデルがあまりにも拡大しすぎたのである。ある意味では輸出バブルが起きていたと言ってもよいかもしれない。 為替レートの動きを見ると分かりやすいかもしれない。昨

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    y_r 2009/02/20
  • 預金金利引き上げと銀行の行動 - himaginary’s diary

    米金融問題に気を取られている隙に、日のブログ界隈では、民主党の枝野議員の発言が思ったより大きな波紋を広げていることを稲葉氏のブログエントリで知った(なお、稲葉氏には弊ブログを氏のはてなアンテナに加えていただいた。ありがたやありがたや)。枝野氏の発言とは、「朝まで生テレビ」におけるもので、貸出金利を抑えたまま預金金利を上げるべき、という主旨とのこと。 どうやらmojimoji氏が枝野議員の擁護に動いたことで話が盛り上がっているようだ。そのエントリを読んで、脊髄反射で以下のブコメを付けた。 預貸金利差で稼げなくなった銀行は、預貯金ビジネスから手を引き、より収益の高いビジネスに傾斜していくでしょう。…あれ?それって今金融危機で苦しんでいるどこかの国で既に起きたことのような…。 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/

    預金金利引き上げと銀行の行動 - himaginary’s diary
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    y_r 2008/10/06
    まあそりゃそう."慈善事業ではございませんので" by Hiroo Yamagata
  • 預金金利引き上げと銀行の行動・続き - himaginary’s diary

    昨日のエントリは思ったより反響が大きかった*1。特にmojimoji氏からはブログとブコメで反論を頂いたので、氏の主要論点を3つ取り上げ、それに関する小生の考えを少し整理してみる。 1)枝野案は与謝野案よりひどいか? これに対する小生の答えはYESである。Baatarism氏のエントリの以下の文章でその話は尽きていると思う。 与謝野氏の利上げ論は日銀が主張していた「金利正常化」ですから、普通に中央銀行が政策金利を上げるだけでしょう。これは間違っているとはいえ、資主義・市場経済の範囲内の政策と言えるでしょう。 しかし、枝野氏の発言では「貸出金利は上げずに、預金金利だけ上げるべきだ。」となってますので、政府が直接金利を規制する、社会主義・計画経済的な手法だと言えるでしょう。 自民党利上げ派と民主党利上げ派の違い - Baatarismの溜息通信 Baatarism氏の言うとおり、与謝野案はマ

    預金金利引き上げと銀行の行動・続き - himaginary’s diary
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    y_r 2008/10/06
    預金超過ということはやばい商売に手を出す条件がそろっているのか...数年後にサブプライム問題を笑えない事態が日本で起こる可能性も...
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