あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」論争再燃 現代アートは文脈を取り戻せるか? 出品作家らの対話企画と作品から考える 粥川準二 叡啓大学准教授(社会学) 「撮影が禁止されているので、デッサンしている人もいましたよ」「ネット中継している人とか…」「スタッフに詰め寄っている人もいました」 たまたま同じテーブルに座ったアート関係者3人がそう教えてくれて、筆者は興奮を禁じ得なかった。 ここは百島。尾道港からフェリーで50分、高速船で25分のところにある小さな島である。面積は3平方キロメートルに過ぎず、人口は500人にも満たない。その大半は高齢者で、子どもはわずか。「昔はアサリが採れたが、ある時期から採れなくなった」と、島の男性は言う。空き家も多い。言葉を選ばずにいえば、過疎と高齢化が進む離島であろう。 2019年11月16日、広島市に住む筆者らは尾道を経由して、この島を訪れた。この島では、202
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