三宅 純の音楽には旅人の心に刻まれた記憶の風景が刻まれている。 かつて一度も訪れたことのない幻の場所の記憶下に眠る映像が遺伝子の歴史を通して再構成されていくような、なんとも非現実的な響きなのに、驚くほど映像的な音楽が鼓膜を擽ってくる。なんとも奇妙な鼓動。なんとも誘惑的な旋律。なんとも得体のしれない創造性に富んだ摩訶不思議な音楽なのである。 いや、音楽なのに画布に描かれた油絵のような、思わず瞠目してしまうサウンド。この人が同じパリの住人であることは前より知っていたが、どのような人物か知ってみたいという強い好奇心に駆られた。マドレーヌ寺院にほど近い歴史的ホテルの一隅に現れた三宅 純はまさに時間旅行の途中でふらりと立ち寄ったような風貌であった。 ザ・インタビュー、音楽家 三宅 純の心の鍵盤に触れてみます。 辻 15年くらい前にパリのヌーボーカジノで行われたあなたのコンサートに行かせてもらったんで
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