まず、チュニジア、次に最重要のエジプト、そして今はリビア・・・。ドミノのように、強権的な体制が次々に倒れている。エジプト以後、広く問われるようになった問いは、これがドミノ効果を生み、アラブ世界、中東を覆うのかどうか、だ。 ■3つの隣国 リビアに波及したことにより、北アフリカの一部におけるドミノ効果は確かなこととなった。少なくとも中東アラブ世界のこの地域の現象は「オスマン・ドミノ」ともいえるだろう。 互いにつながった3つの国はいずれも、何百年にもわたってオスマン帝国の領土だった。これにアルジェリアを加えることができるが、アルジェリアは19世紀の初頭にフランスの手に落ち、イスタンブルの統治と影響から早期に離脱した。 ■バルカン戦争とリビア リビアは、バルカン戦争の戦火がせまるなか、1911年にオスマン領から失われ、イタリアの占領下に置かれた。チュニジアやエジプトに比べ最後まで残っていた北アフリ