創業150年という歴史を持つ老舗みそ屋に、軽やかな風を吹かせる看板娘がいる。人とのつながりを大切にしながら、みその魅力を伝える五味洋子さん。その活動とは? みその敷居を下げながら、その魅力を伝えていきたい 昨今の発酵ブームにおける火付け役のひとりといってもいいかもしれない。 山梨県甲府市にある明治元年創業の老舗醸造屋「五味醤油」。その6代目の妹、五味洋子さんのことだ。社名には“醤油”と名がつくものの、現代の「五味醤油」がつくるのは、みそと麹。その魅力を伝えるべく、地域に愛されながら活動する洋子さんは、さながら看板娘というより、ご当地アイドルに近い存在だ。 東京の大学へ通い、東京の会社に就職。もともと家業を手伝うつもりはまったくなかったという洋子さんが、甲府の地にUターンしたのは2013年のことだ。家業を継いだ兄・仁ひとしさんから「人手が足りないから帰ってきて手伝ってほしい」と言われたのがき
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