組見本用創作文『問わずがたりの洋酒外史』 この画面では残念なことにタテ組みができません。たて書きバージョンの創作文もやむなく横組み表示でご覧いただきます。 基本バージョン/第1水準バージョン/常用漢字バージョン/たて書きバージョン/「組見本用創作文とは」に戻る 問わずがたりの洋酒外史(基本バージョン) 佐 藤 章 洋酒といえば、誰でも最初に思い浮かべるのがウイスキー。いわば洋酒のシンボル的な存在なのだが、英語表記が[一般に〔米〕では Whiskey,〔英〕では Whisky.]であることはあまり知られていない。米英両国では、このスペルの差で自国産と輸入品を区別しているという。わが和製ウイスキーの“Whisky”という英国式表示は、手本にしたスコッチのフォルムに倣ったものであり、それ以上の意味はないようだ。カナ表記にしても、ごくまれに〈ウヰスキー〉という書き方を見かけるが、これとて差別化を